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昨年10月、米国が主導する空爆で黒煙が上がるシリア郊外のコバニ。戦闘はさらに激化しそうな情勢だ(ロイター)
ターゲットはイスラム国最高指導者 「多国籍部隊」地上戦に投入も
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20150122/frn1501221830008-n1.htm
2015.01.22 夕刊フジ
フリージャーナリストの後藤健二さん(47)と湯川遥菜さん(42)の命と引き換えに、日本政府に身代金2億ドル(約236億円)を突き付けたイスラム教スンニ派過激組織「イスラム国」とみられるグループ。支払期限の「23日午後2時50分ごろ」が刻々と迫るなか、蛮行を繰り返すテロ集団に対し、オバマ米大統領は「最終的には壊滅させる」と強い決意を示した。専門家は「多国籍のゲリラ部隊のほか米軍特殊部隊が加わる可能性もある」と指摘。中東で米国主導の殲滅(せんめつ)作戦が本格化する。
「広範な有志連合を率いて、『イスラム国』を弱体化させ、最終的に壊滅させる」
オバマ米大統領は20日(日本時間21日午前)、上下両院合同会議での一般教書演説で、こう力を込めた。
同時にイスラム国の壊滅には時間がかかると述べ、長期的な取り組みが必要になるとも指摘。米国の結束を示すため米議会に対し、イスラム国との戦いに焦点を絞り、大統領に軍事力行使権限を与える決議をするよう求めた。
対テロ戦を主導する米国のリーダーが旗幟(きし)を鮮明にしたことで、イスラム国と、米国を中心とした欧州、中東関係国の連合部隊との戦闘が激化するのは確実だ。
すでに臨戦態勢は整いつつある。今月13日には、米国と連携するフランス海軍の主力空母シャルル・ドゴールが、イスラム国空爆作戦に参加するため、フランス南部トゥーロン港を出港した。ペルシャ湾近海に展開し、シリア、イラク領内のイスラム国の拠点に向けた艦載戦闘機による空爆が行われる見込みだ。
軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「これまではアラブ首長国連邦やヨルダンのフランス軍の地上基地から空爆を仕掛けていたが、空母の動員で、より広範囲な攻撃を加えられる。フランス空母の周囲には、米国海軍の駆逐艦も展開しており、巡航ミサイル『トマホーク』などによって連携攻撃を仕掛けるはずだ」と解説する。
海と空からの攻撃だけでなく、陸からの包囲網も固める。
米国防総省は16日、イスラム国の壊滅を目指すオバマ米大統領の包括戦略に沿い、シリアの穏健な反体制派武装勢力を軍事訓練するため、トルコ、カタール、サウジアラビア周辺3カ国に米軍数百人の派遣を始めることを明らかにした。
米国は、世論の反発もあって、地上戦闘部隊を派遣しない方針を鮮明にしている。そのため、イスラム国との地上戦では、戦力面で対抗しうる実力組織がなく、対峙する穏健反体制派の訓練が急務。米国は「多国籍部隊」を現地に作り上げ、戦線に投入する構えだ。
「部隊に加わるのは、トルコ、カタール、サウジアラビアの3国のスンニ派住民のほか、アサド政権率いるシリア政府軍とイスラム国から逃れたシリア難民も含まれる。米軍は、いわば『逆イスラム国』のようなゲリラ部隊を組織し、シリア領内に送り込むことをもくろんでいる」(世良氏)
地上戦には加わらない姿勢の米軍だが、日本人2人の身代金問題やフランスの風刺週刊紙銃撃事件など、エスカレートするテロ行為を受け、将来的にその基本方針を見直す可能性もある。
「軍事訓練のために派遣される陸軍所属の軍事教官400人と数百人規模の陸軍部隊には、陸軍特殊部隊『グリーンベレー』も含まれる。イラクにはイスラム国対策として、300人の軍事顧問団を派遣し、3000人規模の陸軍部隊が駐留している。この部隊にもグリーンベレーが所属しているほか、対テロ戦の特殊部隊である『デルタフォース』も参加している。情勢の悪化で、こうした精鋭部隊が『イスラム国掃討作戦』に加わることが十分に考えられる」(同)
展開次第では2011年5月、パキスタンで、国際テロ組織「アルカーイダ」のリーダー、オサマ・ビン・ラディン容疑者の暗殺作戦に従事した米海軍特殊部隊「シールズ」の投入も検討される可能性もある。当時、ステルス型ヘリ「ブラックホーク」などに搭乗した作戦部隊は闇夜に紛れて、パキスタン郊外にあるビン・ラディン邸を強襲。銃撃戦の末、殺害に成功した。
米軍主導の「多国籍部隊」が狙うのは、イスラム国の最高指導者アブバグル・バグダーディ容疑者(40代前半)だ。
「米軍は昨年11月、イラク北部のモスルで潜伏を続けるバグダーディ容疑者を捉え、殺害の一歩手前にまで追い詰めている。結局、バグダーディ容疑者は命からがら逃げ延びたが、空爆によって致命傷を負わせたと米国メディアは報じた。今後、米軍が諜報活動をより本格化させることで居場所の特定につなげることはできるはずだ。『シールズ』が投入されれば、一気に制圧し、壊滅に追いやることができる」(同)
テロと戦う国際社会の包囲網がイスラム国を追い詰める。
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