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過激派組織「イスラム国」が日本人2人を人質にとり、身代金を要求している事件で、「イスラム国」支配地域に渡航歴があるイスラム法学者、中田考(こう)・元同志社大教授が22日、記者会見し日本政府などの要請があれば交渉を仲介する考えを語った。「イスラム国」に対して、72時間の期限は「短すぎる」として交渉期間の延長を求めた。
日本外国特派員協会(東京都千代田区)での記者会見には、国内外の記者約100人が出席した。
中田氏は日本政府に対しては、身代金として要求されている2億ドル(約236億円)の相当額をイラクやシリアの「イスラム国」支配地域で暮らす難民に提供することを提案。「トルコや赤十字を通じて、医薬品などの支援物資として提供する。テロに屈して身代金を払うということにはならない」と述べた。また、「正しい相手と正しい交渉をするためにはパイプ役が必要だ」と述べ、政府から要請があれば自ら仲介する考えを語った。
一方、「イスラム国」に対する要請とし、「72時間は短すぎる。交渉のため、もう少し待って欲しい」とするメッセージをアラビア語で読み上げた。
中田氏は昨年8月、知人の「イスラム国」関係者から「(人質になっている)湯川遥菜さんの裁判で通訳をして欲しい」と依頼され、翌9月にトルコを経由してシリア領内の「イスラム国」支配地域に入った。しかし、情勢の悪化などで湯川さんに対面できなかったという。
中田氏は昨年10月、日本の大学生が「イスラム国」に参加しようとしたとして、警視庁が捜査した際、大学生と「イスラム国」を「仲介」したなどとして家宅捜索されるなどした。
中田氏は「捜査を受けた後、『イスラム国』との連絡は絶っていたが、今も連絡は可能だ」と説明。会見には弁護士も同席した。(山西厚)
http://digital.asahi.com/articles/ASH1Q33LYH1QUHBI00Y.html
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