01. 2015年1月21日 22:30:13
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<米大統領>「イスラム国破壊」テロ対策主導 一般教書演説 毎日新聞 1月21日(水)11時26分配信 一般教書演説を行うオバマ米大統領=2015年1月20日、AP 【ワシントン西田進一郎】オバマ米大統領は20日午後9時(日本時間21日午前11時)過ぎから、上下両院合同会議で一般教書演説を行い、政権7年目の施政方針を示した。仏週刊紙襲撃事件や過激派組織「イスラム国」とみられるグループが日本人2人の殺害を予告していることを踏まえ、米国がテロ対策などで国際社会を主導する考えを示した。 大統領は、イスラム国について「弱体化させ、最終的に破壊する」ため、米国は中東での新たな地上戦に引きずり込まれるのではなく、有志国連合を率いると改めて表明。シリアの穏健な反体制派の支援と共に、「暴力的な過激主義」に立ち向かう人たちも支援すると約束した。そのうえで、イスラム国に対する軍事力行使について正式な承認を議会に求めた。 一方、キューバとの半世紀ぶりの国交正常化に向けた交渉開始を21日に控え、キューバへの禁輸措置の撤廃などについて議会に理解を求めた。また、議会内で浮上しているイランに対する追加制裁案には、継続中の核交渉に悪影響を与えるとして反対の意向を示した。 さらに、米政府が「北朝鮮政府に責任がある」とする米映画会社ソニー・ピクチャーズエンタテインメントへのサイバー攻撃などを念頭に、「いかなる国やハッカーにも、我々のネットワークを遮断させたり、通商機密を盗んだり、米国人のプライバシーを侵害させたりしない」と強調。政府を挙げてサイバー攻撃の脅威に対処する姿勢を示し、そのための法整備を呼びかけた。 アジア太平洋地域については、同盟国との関係近代化を進めると共に、貿易や海洋紛争の解決などで当事国が法に従って行動するよう求める考えを示した。名指しはしていないが、東シナ海や南シナ海で威圧的な行動を続ける中国を念頭に置いた発言とみられる。 演説時間の多くを費やした内政では、格差是正に向けた中間層支援策を中心に据えた。米国の経済や雇用は順調に回復しているが、株など金融資産を持つ富裕層と低、中間所得者層の格差は深刻化し、格差是正に向けた取り組みが急務となっているためだ。 富裕層への課税強化と大規模金融機関に手数料を課すことで新たな財源を確保し、育児中の家庭の税控除額の拡大、大学生がいる世帯への減税、公立の2年制大学コミュニティーカレッジの授業料無償化などを提案した。 米議会は昨年の中間選挙を受け、野党・共和党が8年ぶりに上下両院を占めている。主要施策の多くで同党と対立する大統領は、議会を迂回(うかい)する大統領令などの権限を駆使して政策の部分的な前進を図るが、主要政策の大きな進展は見込めない。大統領が議会との協力姿勢を示しつつも、同党の理解を得にくい中間層支援策をあえて打ち出すのは、後任を選ぶ2016年の次期大統領選での争点化を狙う思惑もありそうだ。 【関連記事】 イスラム国人質事件で米 「全面的支援」強調 <オバマ大統領、一般教書で>富裕層に大増税案 <一般教書>「モンロー宣言」「悪の枢軸」−−節目となった演説 <「オバマケア」正念場>一般教書 成果問われる行動の年 <格差是正>昨年の一般教書でオバマ大統領が言及 日本は? 最終更新:1月21日(水)13時6分毎日新聞 http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150121-00000024-mai-n_ame
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