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日本人2人を人質に2億ドルを要求する過激派組織「イスラム国」。シリア、イラクで勢力を伸ばし、支配下の市民の自由を奪っている。イラクの都市モスルを逃れた住民が9日、避難先のバグダッドで朝日新聞の取材に応じた。「街を監獄にした」と振り返りつつ、「当初は歓迎した人たちもいた」と、複雑な住民の思いを吐露した。
バシム・ジャワディさん(56)は、モスル市郊外にある政府系工場の技師だった。敷地内の寮で妻と子ども2人と暮らしていた。
父親(87)の看病のため、市中心部にある実家を訪れていた昨年6月、激しい砲撃音が聞こえた。チグリス川の西側を過激派が制圧した。政府軍は翌日に撤退。「指揮官たちが逃げ出すのを見た」と、おいに知らされた。街には外国人とみられる戦闘員が立つようになり、7月には工場が壊された。仕事を失い、親戚の送金で食いつないだ。
宗教警察を名乗るグループが、喫煙禁止、女性のニカブ(目だけを出すベール)着用義務などの規則を強制した。「イスラム国」が敵視するイスラム教シーア派やキリスト教の住民は街からいなくなり、商店街は空き店舗だらけになった。
一方、スンニ派住民の中には「イスラム国」を歓迎した人たちもいた。過激派は政府が設置した検問所を減らし、ガソリンの価格を約半分に下げるなど、当初は「解放者」のように振る舞ったからだ。
やがて「イスラム国」が住民の逃走を厳しく取り締まるようになった。灯油価格は以前の5倍以上。冬を越せそうにもない。脱出を決意した。
12月3日午前3時。周囲の目を盗んでタクシーに乗り込んだ。10以上の検問所を抜け、バグダッドに着いたときには20時間近くが経っていた。首都の親戚宅の玄関先で寝る生活が続く。いつか政府がモスルを解放すると信じている。「必ず帰る。私の人生はあそこにある」(バグダッド=渡辺淳基)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11563038.html
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