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防衛省が、武器を輸出する日本企業向けの資金援助制度の創設を検討していることが分かった。国の資金で設立した特殊法人などを通して、低利で融資できるようにする。また輸出した武器を相手国が使いこなせるよう訓練や修繕・管理を支援する制度なども整える。武器輸出を原則容認する防衛装備移転三原則の決定を受け、国としての輸出促進策を整備する。 (望月衣塑子)
防衛省は、武器輸出支援策を具体化するため、有識者による検討会を十八日にも立ち上げる。検討会には、防衛産業の関係者や金融、法律の専門家などのほか、森本敏元防衛相らも参加する予定。来夏をめどに議論をまとめ、二〇一六年度の予算要求などに反映させていく。
検討会では、日本企業による武器輸出を後押しするため、財政投融資制度などを活用した企業向けの資金援助制度の創設などを話し合う。国が出資して特殊法人や官民ファンドを設立。この特殊法人などが債券を発行して調達した資金や、国が保有する株式などの配当金や売却益を財源として、武器輸出を行う企業に長期で低利融資できる制度などを議論する。さらに経済産業省と連携し、防衛産業振興のための補助金制度の創設なども検討する。
また武器輸出を進めるには、武器だけの販売ではなく、定期的な整備や補修、訓練支援なども含めた「パッケージ」として販売していくことが必要とされる。実際、海上自衛隊が使う救難飛行艇(US2)にインドが関心を示しているが、日本に補修や訓練などを含めた販売ノウハウがないことが障害となっている。
このため相手国の要望に応じて、退職した自衛官などを派遣し、訓練や修繕・管理などを行う制度などを整備することについても検討している。検討会について防衛省幹部は「武器輸出を進めるためのあらゆる課題を議論する」としている。
<財政投融資> 国が財政政策の一環として行う投資や融資で、「第2の予算」ともいわれる。国債の一種である財投債を国が発行して特殊法人など財投機関に資金配分したり、財投機関が自ら財投機関債を発行し資金を調達、政策を実行する。かつては郵便貯金などの資金を旧大蔵省が運用、配分していたが、2001年の財投改革で廃止された。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/news/CK2014121702000121.html
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