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【カイロ秋山信一】イラク北部の主要都市モスルがイスラム教スンニ派の過激派組織「イスラム国」に電撃制圧されてから半年が経過した。米軍主導の有志国連合の空爆支援を受けて、イラク軍やクルド人治安部隊が周辺で軍事作戦を続けており、住民らはイスラム国の恐怖支配の下で、再び戦火におびえる日々を過ごしている。一方、現地では携帯電話が遮断されるなど、イスラム国指導部は情報統制に神経をとがらせている。
今月8日、住民の間を衝撃的な情報が駆け巡った。「知事が処刑された」。イスラム国はイラクとシリアの実効支配地域に独自の行政区画を設置。モスル一帯は「ニナワ州」と名付けられ、バグダディ指導者が任命した知事が統治していた。
だが、11月中旬に前知事が有志国連合の空爆で死亡。12月上旬に新知事が任命されたばかりだったが、スパイ容疑をかけられて処刑されたという。真偽は不明だが、イスラム国指導層の内紛情報が流れるのは異例だ。
複数の住民によると、前知事への空爆について、所在情報が内部から漏えいした疑惑が浮上していた。また、携帯電話の位置情報を有志国連合や政府軍につかませないため、イスラム国は11月27日に主要携帯電話会社のネットワークを切断すると住民に告知。インターネットもつながりにくくなっている。
イスラム国は6月以降、シャリア(イスラム法)に基づく統治を標ぼうし裁判、行政、教育などの制度を変え判事、弁護士、公務員らは失職した。
偶像崇拝につながりかねない芸術や、イスラム国の解釈と相いれない歴史・地理の授業もなくなった。子供たちはイスラム国が管理する学校に通うしかないが、中央政府はイスラム国支配地域での履修実績を無効にする姿勢だ。
一方、医師や建設業者、技師など住民サービスに必要な人材には「逃亡すれば財産を没収する」と脅し、つなぎ留めを図っている。実際にイスラム国が敵視するシーア派住民の財産は没収された。イスラム国侵攻時に多くは避難したが、脅迫を受け、モスルに戻った人もいる。
シリアやトルコからの輸送路が確保されており、食料は侵攻以前と同様に手に入る。中央政府の公務員は失職状態だが、送金業者を介した給料の受け取りは認められているという。ただ、水道の不通、麻酔薬の在庫切れなど問題は続出。耐乏生活が住民をじわじわと追い詰めている。
http://mainichi.jp/select/news/20141213k0000m030060000c.html
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