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(Japan's new Okinawa governor could delay US' Pacific pivot: DW English)
http://www.dw.de/japans-new-okinawa-governor-could-delay-us-pacific-pivot/a-18077918
アジア
日本の新沖縄県知事は米国の太平洋基軸戦略を遅らせるかも知れない
米軍基地に反対する沖縄県知事が選ばれたことや、この日本最南端県における米軍基地への圧倒的な反対が、この地域に基軸を移す米国の戦略に影響を及ぼすだろうと専門家たちは語る。
翁長武志氏は沖縄県知事に選出されるとすぐに自分の意思を明確に示した。11月16日、那覇での勝利演説で、日本最南端県の次期知事は「歴史に新たなページ」をめくったと、結果を表現した。
翁長知事は地滑り的勝利を確保するとともに、東京の中央政府に反抗して、島北西部に位置する米海兵隊のキャンプシュワブ沖に新たな滑走路を2本建設するために前任者・仲井真弘多氏が承認した、埋立を始める工事の中止命令を出すと明言した。
仲井真氏が態度を180度変えたことに次期知事は激怒している。仲井真氏はそれまで、アジア太平洋地域全体の広域的な米軍再配置の一部となる、広大な米海兵隊普天間飛行場の機能のキャンプシュワブ移転に反対を表明していた。
翁長氏は、基地機能は日本本土か国外のどこかに移転するべきだと強く考えている。
日本にある米軍施設全体の74%が沖縄を拠点としている
深い憤り
第2次世界大戦末期の最も残忍な−そして無駄な−戦いのいくつかの舞台となったこの島では憤りは深く及んでいるが、それは特に戦闘終了後も米軍が居残ったためだ。沖縄は日本国土のわずか0.6%の面積しかないにも係わらず、今日、国内の米軍施設全体の74%を抱えている。
地元の人々はまた、自分たちは米軍部隊駐留の結果による犯罪率上昇の犠牲者だと主張している。殺人・窃盗・放火・強姦などといった凶悪犯罪に分類される事件が、2014年4月までの10年間で564件発生した。
「地元の人々の間には裏切られたという感覚があるので、翁長氏が選挙に勝つだろうと私たちには分かっていた」と、京都・龍谷大学の経済学教授・松島康勝氏はDWに語った。
「この判断は非常に強いメッセージを東京やワシントンなど全世界に発した」と、日本からの沖縄独立を強く支持している松島氏は語った。「私たちは、世界中の人々がこの結果に注目し、私たちの闘いに支援を表明してくれることを望んでいる。」
今や問題は次に何が起きるかだろう。
ワシントン事務所
翁長氏は既に、県職員が米国行政府の代表者とすぐに会ったり、沖縄住民の権利のためのロビー活動をできるように、ワシントンに事務所を開設すると述べている。
米国としては、投票の結果に対して即座にコメントを発表したが、日本政府と結んだキャンプ・シュワブ移転協定−1996年から有効だ−への義務はいまでも続いていると強調した。
「結果はともかく、私たちは同盟の諸協定を遂行し、あわせて、日本を防衛するという条約義務を全うするために日本政府と協力して取り組んでいる」と、国務省報道官は選挙翌日の記者会見で語った。
日本政府は結果を予想していたようで、やはり、翁長氏の当選により地域における米軍再配置の遅れは避けられないだろうが、埋立工事と移転計画は推進すると語った。
キャンプシュワブへの移転はアジア太平洋地域における米軍兵力の広域的な再配置の一部であり、これには数千人の海兵隊を沖縄からグアムなど太平洋の島々・韓国・豪州北部に移転する計画が含まれる。
中国の威嚇
中国軍による地域への攻撃的な威嚇行為の増加や、北朝鮮政府による極めて予測不可能な動きも考慮し、米国は「太平洋基軸」の実行を発表した。
「中国が地域でもたらしている脅威は誰もが気づいている」と、伊藤剛氏は語る
これは、外交から貿易や文化的関係強化に至る全面に及んで、米国の注目についての広域的な焦点をこの地域に合わせ直すものだが、大西洋に合わせていた焦点を動かすこの転換の最も大事な要素は防衛分野であり、米海軍は現在太平洋と大西洋で軍事力を50対50に配分しているが、2020年までに60対40と半分以上を太平洋に置く予定だ。
アナリストたちは一致して、普天間の長い物語で最近になって遅れが生じたことに米国は失望するだろうと考えているが、彼らが日本政府の扉の真ん前で強く責めることはあまりないようだ。
「今回の選挙結果は驚くべきものでなく、沖縄に存在する反対の強さを強調しているにすぎない」と、東京・明治大学国際関係論教授の伊藤剛氏はDWに語った。「今回の結果は、今日中国が地域でもたらしている脅威に皆が気づいている中での抗議の表れだと私は見ている。つまり、彼らは米軍の存在と基地の重要性を理解している」と、彼は付け加えた。
「この結果により移転のプロセスは遅れ、今後数年は紆余曲折をさらに見ることになるだろうと思うが、将来は前進するだろうと考えている」と、彼は語った。「両国政府はこの移転に十分すぎるほどの時間と努力をつぎ込んでおり、また、両者とも2国間の防衛・安全保障の諸協定の重要性を認識している。」
発表 2014年11月21日
記者 Julian Ryall, Tokyo
関連するテーマ バラク・オバマ、アジア太平洋経済協力(APEC)、アジア
キーワード アジア、日本、東京、沖縄、 翁長武志、米国
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(投稿者より)
ドイチェヴェレの英語サイトに掲載された記事です。誤訳があるかも知れません。ご容赦下さい。
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