02. 2014年11月18日 21:24:29
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>シリアで1400人超処刑政治的な効果は大きいだろうが 内戦の死者に比べれば、まだ少ないね http://www.cnn.co.jp/world/35052760.html 国連は23日までに、シリア内戦に関連し2011年3月から今年4月までの死亡者数が19万1369人に達したとの新たなデータを公表した。これまでの犠牲者数を大きく上回るものだが、実際の数字はより多いとも見ている。 新たな統計は殺害が起きたとされる31万8910件の事件を分析し、死亡が発生した日時や場所も調べた。これら情報の出所は、重複を避けるために異なる5系統に頼ったという。 死者数で戦闘員と非戦闘員の区別は出来なかったとしている。 犠牲者が最多だったのは首都ダマスカスの郊外などで約4万人。次いで北部アレッポの約3万2000人、中部ホムスの2万8000人余などだった。 犠牲者の約85%は男性で、女性は9.3%。子どもの死者は少なくとも8803人で、4分の1以上が10歳以下。ただ、子どもの実際の被害者はより多い可能性があるとしている。殺害が起きた件数のうち80%以上で死者の年齢は特定できなかったという。 ピレイ国連人権高等弁務官は今回の新たな統計の公表に当たり、虐殺を減らせない国連安全保障理事会の無策ぶりを非難。シリアの殺人者、破壊者や拷問者は行動を起こさない国際社会を見てさらに大胆になっているなどと糾弾した。戦争犯罪や人道に対する罪が全く罰せられることなく行われているとも強調した。 シリア内戦は11年春から本格化し、アサド政権軍や反政府派の武装組織は互いに相手の人権侵害行為を非難している。 http://jp.reuters.com/article/jp_column/idJPKCN0J20RT20141118 コラム:イスラム国との戦いで想定しうる「7つのシナリオ」 2014年 11月 18日 18:12 JST Aki Peritz and Tara Maller [17日 ロイター] - このところ、中東については気が滅入りやすいことばかりだ。シリアでの戦火は衰えを見せず、イラクでは過激派組織「イスラム国」の進撃が続いている。一般市民の多くが難民となる中、シリアのアサド大統領は首都ダマスカスに身を隠し、オバマ米大統領より長く政権にとどまろうとしている。 しかし中東の政治が複雑かつ腹立たしいのは、状況が急に変わりかねないことだ。 映画とは違い、諜報機関は未来を予測できない。諜報は科学というようり技術に近い。ヘーゲル米国防長官が言っていたように、「諜報はリボンのかかった包みに入っているわけではなく、さまざまな要因の多くの状況が織りなすモザイク」なのだ。 現地の状況を評価する際、特にイラクやシリアなど状況が刻一刻と動いている場合は、形勢を一変させるような出来事がいつ起きるか計り知るのは非常に難しい。そうした出来事は予測不可能であり、諜報活動における課題の1つは、未来に起こり得るすべてのシナリオを想定し、それを評価し、備えようとすることだ。 われわれは、起きる可能性は低いが、起きれば状況を一変させるほどに大きなインパクトを持つ7つのシナリオを特定した。これらが実際に起きるかは誰にも分からない。ただ起きた場合は、イラクやシリアで番狂わせが生じることになるだろう。 1)イスラム国指導者バグダディ容疑者が死亡 人はいつかは必ず死ぬし、この世は危険に満ちている。多くの敵を持つバグダディ容疑者の死は戦況を一変させるだろうか。 テロリストの指導者とその側近たちは通常、後継者を育成する計画を持っている。例えば、米国とイラクはイスラム国の前身の指導者3人を殺害したが、同組織は指導部をすぐに再生した。 たとえバグダディ容疑者が殺害されても、イスラム国の協議機関はそれほど苦労せずに新しい指導者を立てることができる。そして、イスラム国は存続し、戦いも続くだろう。 2)重要なインフラを破壊 イスラム国がイラクのモスル・ダムを支配したことが、米国が現在の戦いに足を踏み入れるきっかけとなった。ウォール・ストリート・ジャーナル紙によれば、もしイスラム国がモスル・ダムを破壊した場合、モスルの町に約20メートルの高波が押し寄せ、イラクの首都バグダッドの大半も水没しかねないという。 米国はハディーサ・ダム周辺でもイスラム国に対する空爆を行っている。イスラム国はイラク中部バイジにある製油所の奪還に苦戦しているようだが、もし成功して爆破するとしたらどうなるだろうか。多くの命が奪われ、経済的損失も計り知れないだろう。 しかしイスラム国がそのような行動に出るかは疑わしいところだ。バグダッドは最重要都市であるため、破壊するよりは支配した方がいいだろうし、イスラム国もバイジにあるような製油所は大きな収入源となることをよく分かっている。故に、破壊することに興味はないだろう。だが、これも誰にも分からない。 3)多数の米軍兵士が殺害もしくは捕虜に 米軍の特殊作戦部隊(SOF)がいかに高度に訓練され、最も入念な作戦を行ったとしても、失敗や予期せぬ問題は起こり得る。もし作戦が失敗したり「仲間」による裏切りがあったりした場合、米国民は間違いなく大統領の次の一手を支持するだろう。 4)イスラム国などが欧米で大規模なテロ 米国や欧州で大規模なテロ攻撃が起きれば、間違いなく世論や米国の政策を動かし、シリアやイラクへの関与が深まることになるだろう。特に、交通の拠点や政府建物、観光地への攻撃は直接的な戦争行為とみなされ、イラクやシリアでの関与拡大に対する支持が急速に高まる。武装勢力への空爆だけでなく、一時的にでも米軍や北大西洋条約機構(NATO)軍による地上戦へのためらいが薄れるだろう。 欧州や北米での大規模な攻撃は、NATO条約第5条の集団防衛条項の行使につながる可能性もある。もしそうなれば、NATO加盟国で米国に次ぐ地上部隊を持つが参戦には乗り気ではないトルコが、シリアとイラクに軍を派遣しなければならなくなる可能性も出てくる。 5)バグダッド陥落 過去数カ月の間、イスラム国がバグダッドを制圧する可能性についての政策立案者の話や分析を耳にしてきた。それを可能にするために必要な手段がイスラム国にはないが、もし実際に起きれば壊滅的な結果を招くことになる。 イスラム国がバグダッドを制圧するなら、米国は関与を高めざるを得ない。もちろん、米国政府が見捨てない場合の話だが。そして、イラクは宗派間の争いで崩壊するリスクを負うことになるだろう。 6)イラク政府とスンニ派が和解 米国の政策立案者は長い間、政治的解決について議論してきた。オバマ大統領もCBSテレビの調査報道番組「60ミニッツ」で、「イラクとシリア情勢において、政治的解決策を見いださなくてはならない」と述べていた。 この「政治的解決」とは、スンニ派がイラク国内で取り残されていると感じないようにすることを意味する。もしイラク政府が、連邦制や、軍や治安部隊の統合、石油収入の分配などによって、スンニ派の有力者にもっと権限を与えることに合意するならどうなるか。 各宗派とイスラム国との激しい戦いが幕を開けることになるだろう。少なくともイスラム国は自分の地盤で別の敵と戦うことになる。 7)イスラム国が崩壊 テロ集団や武装勢力は時に、指導部を解体させるような残忍な戦法を取ることによって内部崩壊を招くことがある。もしイスラム国がそうなった場合、権力争いが内部で起き、イラクなど外部との戦いどころではなくなる可能性がある。 *筆者のアキ・ペリッツ氏は、米中央情報局(CIA)の元対テロ分析官。タラ・マラー氏は、同じくCIAでイラクの武装勢力を専門とする軍事アナリストだった。現在はニューアメリカ財団のリサーチフェロー。
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