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ウクライナ発 親露勢力、「欧米の砦」15km手前に迫る 陥落はプーチンしだい(田中龍作ジャーナル)
http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/582.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 11 月 11 日 22:30:06: igsppGRN/E9PQ
 

【ウクライナ発】 親露勢力、「欧米の砦」15km手前に迫る 陥落はプーチンしだい
http://tanakaryusaku.jp/2014/11/00010268
2014年11月11日 22:06 田中龍作ジャーナル



ウクライナ軍の戦車は前線に到着するとすぐに砲身を親露勢力の支配地域に向けた。=11日、マリウポリ郊外 撮影:筆者=


 「欧米の砦」がロシアの手に落ちようとしている―


 ウクライナの戦略要衝にしてポロシェンコ大統領が死守せんとするドネツク州マリウポリ。東へ30km(※1)の街シロキナはすでに親露武装勢力の支配下にある。


 シロキナに向けて取材車を走らせていたら、途中半分(15km)も行かぬうちにウクライナ軍の前線にぶつかった。


 兵士たちが重機を用いてトレンチ(塹壕)を掘っている最中だった。そこに戦車2両が配備されようとしていた。筆者らが到着する1時間前、近くに親露勢力からの砲撃があった、という。ウクライナ軍としては、ここに前線基地を急いで建設しなければならない。


 東欧駐在の長かった西側軍事筋によれば、「ロシアはノドから手が出るほどマリウポリが欲しいはず」と話す。「マリウポリを取ればクリミア半島と陸続きになり、アゾフ海の権益も手中に収めることができるからだ」と説明した。


 これまでにも述べてきたが、マリウポリは冷戦時代にたとえるなら西ベルリンにあたる。西側陣営の最前線だ。


 それが、東へわずか15km(※2)の所まで親露武装勢力に迫られているのだ。前出の西側軍事筋は「マリウポリをいつ落とすかはプーチン大統領の意志しだいだ。その気になればすぐにでも落とせる」と語った。



前線基地近くの村は砲撃に遭い、家屋は破壊されていた。=11日、マリウポリ郊外 撮影:筆者=


  ◇
(※1)30km:東京駅から横浜までの距離。


(※2)15km:東京駅から羽田空港までの距離。


 

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コメント
 
01. 2014年11月12日 01:45:34 : yM1GOy6Pz6

田中氏の判断はそれとして、このままにらみ合いが続くとの予想もたつ。

個人的に、第3の進行を述べておく。

やれポーランドとロシアでウクライナの分割があったのなかったの、とか、ワシントンポストがウクライナ西部の人々は東部を手放す覚悟ができているとか、何気なく、西側からの情報戦は荒唐無稽の様相を呈している。

ロシアサイドからは、右派民兵のキエフでの行動にウクライナ検察当局が警戒感を抱いているとの記事が発信されている。

二つを睨むと、ありそうな展開は右派勢力によるキエフでの、軍事クーデターであろう。当然、ロシアではない某国が采配するであろうが、このクーデターをきっかけにして、国際部隊の編成と駐屯にもっていくのが、某国の戦略かと予想している。

マリウポリについては、右派民兵と国軍とが駐屯しており、国軍がどちらにつくかわからないが、いずれにしても、この都市は共和国側の手中におちるであろう。

このシナリオは、ウクライナのデフォルトが避けられとなれば、ウクライナすべてを失うのか、それとも一部でも西側に取り込むのかとの選択になる、そのように某国が問題設定をすれば、シナリオは実行されるだろう。


02. 2014年11月12日 01:50:11 : LBtbDXFoS6
田中さんの見方よりも、私的にはこっちの先生の見方が信頼できるんだが。

百々峰だより
続・進行する二つの「民族浄化」 ― プーチンとは誰か? 『戦争プロパガンダ10の法則』
http://tacktaka.blog.fc2.com/blog-entry-191.html
(以下に一部を転載)

実を言うと、私は今までプーチン氏をあまり好きではありませんでした。元大統領ブッシュ・シニアはCIA長官だったので、同じようにKGB出身のプーチン氏に好感が持てなかったのです。
 またプーチン氏がチェチェンの独立運動を弾圧するやりかたも、当時、BSドキュメンタリーを見ているかぎりでは、かなり残酷なもので、これも私の印象をかなり悪くしていました。
 しかし、アメリカとNATOがリビアにたいして残酷な攻撃を加えるころになってから私のロシアにたいする見方が少し変わってきました。プーチン氏が、アメリカにたいしてものを言うべきときにはきちんとものを言える人物だと分かったからです。
 私がプーチン氏にたいして決定的に見方を変えるようになったのは、シリアの化学兵器にたいする氏の対応と、アメリカからの反発を覚悟しながらもスノーデン氏を亡命者として受け入れるようになってからです。
 ウクライナ危機についても、オバマ氏がロシアを軍事力や経済制裁で脅迫してもそれを外交力で切り抜けていくプーチン氏の対応は、私の目から見るとなかなか見事だと思えました。ロシア議会が「武力を行使することも選択肢に入れろ」とプーチン氏に要求しても、その議決をとりさげるよう要請したことに、それはよく現れています。シリアの化学兵器にたいするオバマ氏の対応と正反対です。
 またナオミ・クライン『ショック・ドクトリン』(岩波書店、2011)を読んで、さらに気づいたことがあります。それは、旧ソ連が崩壊して、そこにアメリから乗り込んできた新自由主義(弱肉強食資本主義)がロシア経済をズタズタに引き裂き多くの失業者や自殺者を出したあと、その経済を立て直して現在のレベルまで引き上げたのがプーチンだったということです。

────────────────────────────────────────

Sharon Tennison 女史
http://www.globalresearch.ca/who-is-vladimir-putin-why-does-the-us-government-hate-him/5381205

────────────────────────────────────────
 もう一つ紹介して置きたいのが『アジア記者クラブ通信』2014年6月号です。ここに載っていた次の記事で私は今まで知らなかったプーチン像を発見しました。
「プーチン登場の意義と背景―戦争を仕掛ける米国の闇の権力への果たし状」
(『通信』16-20頁)
 この記事の英語原文は下記にあります。
The Real Vladimir Putin(05/05/2014)
 ただし、調べてみると、このなかで紹介されているシャロン・テニソン女史の小論「素顔のウラジミール・プーチン」は下記からの引用でした。
RUSSIA REPORT: PUTIN
by Sharon Tennison、April 21, 2014
 アメリカ人であるテニソン女史は 、1980年代の初期、冷戦の最中に、米露の緊張関係を少しでも和らげようと起ち上げた市民団体Center for Citizen Initiativesの創立者です。 この記事は30年以上ロシアに在住して活動してきた彼女が、自分の知り得たかぎりでのプーチン像を語ったもので、私には初めて知る事実も少なくありませんでした。
 彼女はソ連が崩壊してから2年後の1992年に、サンクトペテルブルグで市役所の職員だった若きプーチンと初めて出会っています。それから、どのように彼と交流し、どのように彼への見方が変わってきたのかを詳細に述べています。
 「ソ連崩壊後、汚職の臭いのしない初めての大統領」という彼女の記事は、私のプーチン像を大きく変えてくれました。
 さらに調べてみたら、ほぼ上記とほぼ同じものが、「プーチンとは誰か」「なぜアメリカ政府は彼を憎むのか」と題名を変えて下記にも転載されていることが分かりました。
Who is Vladimir Putin? Why Does the US Government Hate Him?
Global Research, May 08, 2014
 この記事を読むと、欧米(そして日本)の大手メディアがいまだに「ロシア=ソ連」「プーチン=スターリン」という既成イメージを土台にして記事を書いていることがよく分かります。アメリカ政府の広報官と何も変わらないのです。

(以上)


03. 2014年11月12日 03:53:24 : OIxNYWfJog
プーチンのソチでの演説が重要でしょう。
『アメリカが世界を支配しようとすれば世界戦争は不可避だ』

『アメリカは特別の存在だ。アメリカ例外主義を全身全霊で信奉する。オバマ』
『世界はアメリカの齎す秩序で維持されなければ成らない。アメリカに対抗できる勢力が出来ることは許されない。ネオコンドクトリン』

そしてプーチンは西側の政治家では無く、市民に語りかけると言っている。
西側の市民がこれに答えられなければ、プーチンの言うように世界戦争は不可避に成ってしまうかも知れない。

普通の市民は、まさか核戦争など起こすまいと安心している。しかしチャーチルはトルーマンにソ連への核先制攻撃を進めた。ウクライナの原子炉を爆破し親ロ派かロシアの責任にしようという計画が有るという。
核戦争で勝てるという論文も外交問題評議会に有るという。
支配層には狂信者が多いということを忘れては成らない。

アメリカは欧州が従うことにより、国際的行動という名分を得て戦争をしている。
欧州が追随しなければ国際的行動という名分が立たず、シリア爆撃の時のように戦争に踏み切れなく成ってしまう。

そして欧州議会選の傾向を見れば、流れはアメリカからの独立に傾いている。
世界戦争を止められるのは欧州市民だけ


04. 母系社会 2014年11月12日 13:38:44 : Xfgr7Fh//h.LU : ovsCkjmQbo
何と言っても、プーチンの最高の演説は、下記の「クリミアの復帰に関して」
でしょう。

このプーチンの心情はロシア民族だけの心情でなく、我々アジア人も同じで
あり、アフリカ、南米諸国の人々も同じです。

日本人もロシア人と同じように、欧米による屈辱に長い間耐えてきたのです。

(ただし、欧米では近代化が遅れたドイツ人も差別されているので、ロシア人と
ドイツ人は、案外仲が良い。しかし、ロシア民族は欧米への反発だけでなく、
逆に、欧米に「あこがれる」心情も強烈にある矛盾した民族。おそらくプーチン
自身も、まだ欧米の仲間になることを諦めてはいないので注意・警戒が必要。
アジアは、ロシアが欧米と連携しないように両者を分断しなければならない)

★国際法にも「緊急避難」の概念があり、緊急時には<違法な処置>であれ、
必要であれば、認められています。

クリミアで出現した謎の「緑の男たち」たちは、おそらくロシアの治安組織を
軸にした、ロシア軍と親ロシア派ウクライナ軍の治安部隊、ウクライナの
親ロシア派内務省部隊+クリミアの親ロシア派住民の自衛組織の混成部隊で
あり、事実上の「平和維持軍」でした。

マイダン広場でデモ隊を銃撃して、100名もの犠牲者を出したとプロパガンダ
されていた前政府の治安部隊「ベクルート」には、クリミア出身者が多いとされ
ていたので、「右派セクター」などのネオ・ナチが復讐のため、クリミアに押し
寄せる危険があったので、道路での検問が必要でした。(ドンバスには、実際に
「右派セクター」などがバスや車で乗り込んできました)

この「平和維持軍」が素早くクリミアを掌握し、検問所を設けて阻止したから、
「右派セクター」の若者たちからも犠牲者を出さずに済み、流血の事態が避け
られたので、「緑の男たち」たちは事実上の「平和維持軍」だったと思います。

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プーチン声明

   ロシア議会上下院、地方首長、市民団体の代表に向けたV.V.プーチン大統領の演説(クリミアの復帰に関して、全文)  2014年3月18日、クレムリン 3/25 駐日ロシア連邦大使館

こんにちは、尊敬する上院議員、尊敬する下院議員!
尊敬するクリミア共和国とセバストポリ市の代表者たち!
ロシア国民!

彼らは、クリミアとセバストポリ市の住民は、ここに、私たちの間にいます!

尊敬する友人たち、今日私たちは、私たち全員にとって極めて重要な意味を持ち、歴史的意味を持つ問題でここに集まりました。

3月16日、クリミアで住民投票が行われました。住民投票は民主的手続きと国際法の規定に完全に合致したものでした。

有権者の82%以上が投票に行きました。

96%以上がロシアへの復帰に賛成票を投じました。この数字は極めて説得力のあるものです。

どうしてこのような選択がなされたのかは、クリミアの歴史を知れば、またクリミアにとってロシアがどのような意味を持ち、ロシアにとってクリミアがどのような意味を持つのか知れば理解できます。

クリミアでは文字通りすべてに私たちの共通の歴史、共通の誇りが息づいています。

ここには聖ウラジーミル公が洗礼を受けた古代のケルソネス市があります。

彼の宗教的偉業―正教の受け入れ―はロシア、ウクライナ、ベラルーシをひとつに結びつける共通の文化、価値観、文明の基盤となりました。

クリミアにはロシア兵士の墓地があります。1783年、その兵士の勇敢な戦いにより、クリミアはロシア帝国の傘下に入りました。

クリミアといえばセバストポリ市です。伝説の都市、偉大なる運命の都市、要塞都市であり、ロシア黒海艦隊の故郷です。

クリミアといえばバラクラヴァ市とケルチ市であり、マラコフ・クルガンの高地とサプン・ゴラの高地です。

このひとつひとつの場所が私たちにとっては神聖であり、ロシアの軍事的栄誉の象徴であり、大いなる武勲の象徴です。

クリミアは様々な民族の文化と伝統のユニークなるつぼでもあります。
その意味でクリミアはロシア本土とよく似ています。

ロシア本土もまた、数世紀の間、ひとつとして民族が消失したり溶解したりしたことはありません。

ロシア人もウクライナ人も、クリミア・タタール人もその他の民族も、皆が自分たちの慣習や伝統、言語や宗教を守りながらクリミアの地で仲良く暮らし、働いてきました。

ちなみに、現在220万人いるクリミアの人口のうち、ほぼ150万人がロシア人であり、35万人が主にロシア語を母語だと考えるウクライナ人です。

29万から30万人がクリミア・タタール人であり、その大部分が、住民投票から分かる通り、ロシアを志向しています。

確かに、クリミア・タタール人が、ソビエト連邦のある他の民族と同様に、残酷な不平にさらされた時期もありました。

ひとつ言っておきます。当時、様々な民族の数百万人が弾圧を受けましたが、その筆頭は当然ロシア人でした。

クリミア・タタール人は故郷の地に戻ったのです。

クリミア・タタール民族の更生プロセスを完遂させるのに必要なすべての政治的・法的決定がなされるべきであり、彼らの権利と名誉を完全に回復させる決定がなされるべきだと思います。

私たちはクリミアに住むすべての民族に敬意を抱いています。
クリミアは彼らの共通の家であり、故郷です。

ですから、これはクリミアの住民も支持していますが、クリミアにロシア語、ウクライナ語、クリミア・タタール語の3言語が国語として同等に存在することが正しいのです。

尊敬する同僚たち!

人々の心の中、意識の中では、クリミアは常にロシアの不可分の一部でした。

真実と正義に基づいたこの確信はゆるぎないものであり、世代から世代へと受け継がれてきたものです。

この確信の前には時間も情勢も無力であり、私たちが体験してきた、20世紀を通して私たちの国が体験してきた劇的な変革でさえもすべてが無力です。

革命後、ボリシェビキはさまざまな理由から、歴史的にロシア南部であった領土の大部分をソビエト連邦ウクライナ共和国に編入しました。

ボリシェビキは神の裁きを受けることでしょう。

この決定は住民の民族構成を考慮せずになされたものであり、それが現在のウクライナ南東部です。

そして1954年、さらにクリミア州もウクライナ共和国に引き渡すという決定がなされました。

同時に、当時は連邦直轄都市だったはずのセバストポリ市も引き渡されました。

これを発意したのはソビエト連邦共産党のトップであったフルシチョフ本人です。
何が彼を突き動かしたのか―ウクライナ特権階級の支持を得たかったのか、はたまた30年代のウクライナでの大弾圧の罪を償いたかったのか―それは歴史学者が調べることでしょう。

私たちにとって重要なのは別の視点です。
この決定は当時の憲法の規定にさえ明らかに違反していました。
非公式に内輪で勝手に決めたことなのです。

全体主義国家では、クリミアやセバストポリ市の住民が意見を尋ねられることは当然ありませんでした。ただ事実を突き付けられたのです。

当時でも、人々は当然ながら、どうして突然クリミアがウクライナに編入されたのかと疑問を持ちました。

しかし正直なところ、―皆知っていることですから、率直に言いましょう―、正直なところ、この決定は単なる形式的なものだと捉えられていました。

なにしろ、領土はひとつの大きな国の枠内で引き渡されたのです。当時は、ウクライナとロシアが一緒でなくなり、別々の国家になることなど想像することもできませんでした。

しかし、そうなったのです。
信じられないと思われたことが、残念ながら現実のものとなりました。
ソビエト連邦は崩壊したのです。

事態の進展はあまりにも急激で、当時起こっていた出来事やそれがもたらす結果の重大性を完全に把握している国民はほとんどいませんでした。

ロシアでもウクライナでも、さらに他の共和国でも、人々の多くはそのときにできあがった独立国家共同体(CIS)が新たな国家の枠組みになるものと期待していました。

何しろ共通の通貨を持ち、ひとつの経済圏を形作り、共通の軍隊を持つと約束されていたのです。

しかし、それは単なる約束に終わり、大国は消失しました。

そして、クリミアが突然として外国のものになってしまったとき、その時になってロシアはただ盗みにあったのではなく、強奪されたのだと実感したのです。

しかし、ロシア自身も「主権のオンパレード」を始動させたことでソ連崩壊を促進しましたし、ソ連崩壊の手続きではクリミアのこと、黒海艦隊の主要基地であるセバストポリ市のことを忘れてしまっていた事実は率直に認めなくてはなりません。
何百万人ものロシア人がひとつの国で眠りにつき、目を覚ますと外国にいたのです。

彼らは一瞬にして旧ソ連共和国で民族的少数派になってしまったのです。

ロシア人は世界最大のひとつ、世界最大と言ってもいいくらいの分断された民族となったのです。

現在、それから長い年月が過ぎ、つい最近になってクリミアの人々が、1991年のあのとき、自分たちは袋に入ったジャガイモのようにあちらからこちらへと引き渡されたのだと話しているのを聞きました。

これには同意せざるを得ません。
あのとき、ロシアはいったいどうしたのでしょう?ロシアは?
うなだれて、受け入れ、この屈辱をぐっと堪えたのです。

私たちの国はひどい苦境にあり、自国の利益を守ることさえできない状態でした。
しかし、人々はこのひどい歴史的不正を受け入れることはできませんでした。

この間、国民も多くの社会活動家も何度となくこの問題を提起し、クリミアはロシア固有の土地であり、セバストポリ市はロシアの都市だと言ってきました。

それはよく分かっていましたし、心で感じていることでした。

しかし現実に立脚して、新たな基盤のもとに独立ウクライナとの善隣関係を築かなければなりませんでした。ウクライナとの関係、兄弟であるウクライナ国民との関係は、一切の誇張を抜きにして、これまでも、そしてこれからも私たちにとって最も大切で重要なものです。

今日となっては率直に話すことができます。
皆さんと2000年代初頭に行われた交渉の詳細を共有したいと思います。

当時、ウクライナのクチマ大統領からロシア・ウクライナ国境画定のプロセスを加速させるよう私に要請がありました。

当時までこのプロセスはほとんど進んでいませんでした。ロシアはクリミアをウクライナの一部と認めたようであり、それでいて国境画定交渉は行われていませんでした。

このプロセスが困難であることは分かっていましたが、私はすぐにロシア側の省庁に作業を活発化するよう指示しました。

国境画定に合意することで、私たちが実質的にも法的にもクリミアをウクライナ領として認めようとし、それによりこの問題に終止符を打とうとしていることが誰にでも分かるようにするための国境画定作業です。

私たちはクリミアの問題だけではなく、アゾフ海海域とケルチ海峡の国境線画定といった極めて難しい問題でもウクライナに譲歩しました。どうしてでしょうか?

ウクライナとの良好な関係が私たちにとっては最も重要なものであり、それが行き詰った領土問題の人質になっていてはいけないという思いからです。

しかしこのとき、ウクライナが今後も当然私たちのよき友人であり続けると考えていましたし、特にウクライナ南東部とクリミアに住むロシア人やロシア語を話すウクライナ国民が友好的で民主的な文明国家に暮らし、彼らの法的利益が国際法の規定に従って保障されるものと考えていました。

しかし、状況は別の方向に進み始めました。

ロシア人から歴史的記憶を奪おうとする試みが次々と行われ、時には母語を奪おうとすることも試みもありました。

ロシア人に同化を強制しようとしたこともありました。

また当然のことながら、ロシア人は、ほかのウクライナ国民と同様に、20年以上にわたってウクライナを揺るがし続けている恒常的な政治的・国家的危機に苦しめられてきました。

どうしてウクライナの人々が変革を望んだのか、よく理解できます。

「独立」し、自立してからのこの年月、いわば人々は政権に「うんざり」したのであり、あきあきしたのです。

大統領、首相、議会の議員は変わっても、彼らの自国と自国民に対する考え方は変わりませんでした。

彼らは権限や資産、資金の流れを巡ってお互いに争いながら、ウクライナを「搾り取って」いったのです。

政権等は一般市民が何をもってどんな暮らしをしているのか、どうして数百万人のウクライナ国民が自国では自分の将来に展望を見いだせず、日雇い労働のために外国へ出て行かなくてはならないのかにはほとんど興味がありませんでした。

指摘しておきますが、シリコンバレーへの就職ではなく、日雇いの出稼ぎです。
昨年のロシアだけでも、そういった人々が300万人も働いていました。

2013年に彼らがロシアで稼いだ金額は200億ドル以上であるという試算もあり、これはウクライナのGDPの12%にあたります。

繰り返しますが、汚職や非効率な国家運営や貧困に反対し、平和的なスローガンを掲げてマイダン広場に集まった人たちのことは良く理解できます。

平和的なデモ活動の権利、民主的手続き、選挙は人々が納得いかない政権を変えるためにこそ存在しています。

しかし、ウクライナでの最近の出来事を裏で操っていた人々は別の目的を追求していました。

彼らは何に対しても決してひるむことなく、また新たなクーデターを準備し、政権奪取を企てていました。

テロも殺人も略奪も活用されました。クーデターの主要な実行者となったのはナショナリスト、ネオナチ、ロシア恐怖症の人々と反ユダヤ主義者たちです。

まさにその彼らが今日に至るもまだ、様々な意味でウクライナでの生活を決定づけているのです。

いわゆる新「政権」が最初に行ったことは、言語政策の見直しに関する恥ずべき法案の提出であり、この法案は民族的少数派の権利を真っ向から侵害するものでした。

ただし、今日「政治家」となった人々の海外スポンサーであり、「政権」の後見人である人々はすぐにこの企ての発案者をたしなめました。

彼らは賢い人間であり、そこは評価しなくてはなりません。民族的に純粋なウクライナ国家を建設しようとする試みが何をもたらすのかを彼らはよく理解しています。

法案は延期され、脇へ退かされましたが、明らかに万一の時に備えて残してあるのです。

法案が存在する事実を今は押し黙っていますが、おそらく人間の記憶が短いことをあてにしているのでしょう。

しかし、第二次世界大戦時のヒトラーの協力者であるバンデーラの思想継承者たちがウクライナで今後いったい何をしようとしているのかは、今や誰が見ても明白です。

また、ウクライナには正統な政権がいまだになく、話をする相手がいないこともまた明白です。

国家機関の多くは身元詐称者が占拠しており、彼らは国を全くコントロールしておらず、むしろ彼ら自身が、―これは強調しておきたいのですが―、彼ら自身が往々にして過激派の支配下に置かれているのです。

現政権の大臣の中には、マイダン広場の武装勢力の許可を得なければ面会さえできない大臣もいるのです。

冗談ではなく、これが今日の現実なのです。

クーデターに抵抗した者にはすぐに弾圧と懲罰をちらつかせた脅しが始まりました。

その先頭にいたのは当然クリミアです。ロシア語圏のクリミアです。

そのため、クリミアとセバストポリ市の住民はロシアに対し権利と生命の保護を求めました。

またキエフで、そしてドネツク市やハリコフ市やその他のウクライナの町で起こっていることを波及させないよう求めたのです。

当然、私たちはこの要請を拒否することはできませんでした。

クリミアとその住民を見捨てることはできませんでした。そんなことをすれば、ただの裏切りです。

まず最初に、平和で自由な意思表示ができる環境を整備し、クリミアの住民が史上初めて自らの運命を自分で決定できるよう支援する必要がありました。

しかし、今日、私たちは西欧や北米の同僚からいったい何と言われているでしょう?

私たちは国際法の規定に違反していると言われているのです。
第一に、彼らが国際法の存在を思い出しただけまだましです。

思い出さないよりは遅くなってしまってもいいのですから、それだけでも御の字です。

第二に、これが最も重要ですが、私たちがいったい何に違反しているというのでしょうか?

確かに、ロシア連邦大統領は軍をウクライナで使用する権利を議会上院から取り付けました。

しかし、厳正に言えば、その権利はまだ行使されてもいないのです。

ロシア軍はクリミアに進軍してはいません。彼らは国際条約に基づき、元々そこにいたのです。

確かに、私たちは兵力を強化しました。

しかし、―ここは強調したいところで、皆さんに良く聞いてもらいたいのですが―、私たちはクリミア駐留軍の兵力定数を超えて増強したりはしていません。

定数は2万5000人ですが、今までそこまでの必要がなかっただけのことです。

さらに言いましょう。クリミア最高議会は独立を宣言し住民投票を発表するにあたり、民族自決権を謳った国連憲章を根拠としました。

思い出していただきたいのですが、当のウクライナもソビエト連邦脱退を宣言するにあたり、同じこと、ほぼ文字通りに同じことをしたのです。

ウクライナではこの権利を行使したのに、クリミアには拒否しています。なぜでしょうか?

また、クリミア政府は有名なコソボの先例にも立脚しました。

その先例は西側のパートナーたちが自ら、いわば自らの手で作り出したものであり、クリミアと全く同じ状況で、セルビアからのコソボ分離を合法と認め、一方的な独立宣言には中央政府の許可は一切必要ないことを皆に知らしめたのです。

国際司法裁判所は国連憲章第1条第2項に基づきこれに同意し、2010年7月22日付の決定に次のように記しました。

「安全保障理事会の慣例からは一方的独立宣言に対するいかなる一般的禁止も推論されない。」そして、さらに「一般国際法は独立宣言について適用可能な禁止事項を含まない。」すべてきわめて明瞭です。

私は引用が好きではありませんが、しかし仕方ありません。
もう一つ公式文書の抜粋を挙げましょう。

今度は、2009年4月17日付のアメリカ合衆国の覚書で、コソボ審理に関連して当の国際司法裁判所に提出されたものです。再び引用します。「独立宣言は、往々にしてそうであるように、国内法に違反することがある。しかし、それは国際法違反が起こっていることを意味するものではない。」引用おわり。

自らこのように書き、世界中に吹聴し、皆に「同意させて」おきながら、今度は憤慨しています。

何に腹を立てているのでしょう。

クリミア住民の行動はこの「マニュアル」とでも言うべきものにぴったり一致しています。

なぜコソボのアルバニア人に許されたことが(私たちはアルバニア人には敬意を抱いています)、クリミアのロシア人やウクライナ人やクリミア・タタール人には禁止されるのでしょうか?

再び同じ疑問です。
なぜでしょうか?

当のアメリカやヨーロッパはまたしてもコソボは特殊なケースなのだというようなことを言っています。

私たちの同僚はいったい何が特殊だと考えているのでしょうか?

それが、コソボ紛争で多くの人的被害が出たことが特殊だというのです。これが法的な論拠だとでもいうのでしょうか?

国際司法裁判所の決定にはそんなことは何も書かれていません。これはもうダブルスタンダードでさえありません。

驚くほどに稚拙で無遠慮な皮肉か何かです。

このように乱暴に何もかもを自分の利益に合うように整え、同じひとつのものを今日は白と呼び、明日は黒と呼ぶようなことはあってなりません。

つまるところ、すべての紛争は人的被害が出るところまで持って行かなくてはならないということでしょうか?

率直に言いましょう。もしもクリミア自衛軍が時宜を得て状況をコントロールしていなければ、犠牲者が出てもおかしくはありませんでした。

幸いなことに、そうはなりませんでした!
クリミアでは武力衝突は一度も起こらず、人的被害もありませんでした。
なぜだと思いますか?

答えは簡単です。なぜなら、国民とその意思に反して戦うことは難しく、むしろ事実上不可能だからです。

これについては、私はウクライナ兵に感謝したいと思っています。
兵員数はかなりの数で、完全武装兵が2万2000人です。

流血の惨事を避け、自らを血で汚さなかったウクライナ兵に感謝したいと思います。
これについては、当然、別の考えも浮かびます。

ロシアのクリミア介入だとか、侵略だとか言われていますが、これを聞くと奇妙な感じがします。

歴史を見ても、ただの一発も発砲せず、一人の犠牲者も出さずに行われた軍事介入など、私は思い出すことができません。

尊敬する同僚たち!

ウクライナを巡る情勢には、現在世界で起こっていること、さらにはこの数十年にわたって世界で起こってきたことが鏡のように映し出されています。

二極体制の消失後、世界から安定が消えました。
主要な国際機関は強化されるどころか、残念ながら往々にして退化しています。

アメリカ合衆国を筆頭とする西側のパートナーたちは政治の実践において国際法ではなく、力による支配に従うことを好んでいます。

彼らは自分が選ばれし特別な存在であると信じ切っており、世界の運命を決めるのは自分であり、常に自分だけが正しいのだと信じ切っています。

彼らは思いつくままに行動しています。

あちこちで主権国家に対して武力を行使し、「ついてこない者は敵である」の原則に従って同盟を築いているのです。

侵略を合法的に見せるため、国際機関から必要な決議を「引き出し」、何らかの理由でそれがうまくいかない場合は、国連安全保障理事会も国連そのものをも全く無視するのです。

ユーゴスラビアの時がそうでした。
私たちは1999年のそのときのことをよく覚えています。
信じがたいことでした。自分の目が信じられませんでした。

20世紀末、ヨーロッパの首都のひとつ、ベオグラードの町が数週間にわたってミサイル攻撃にさらされ、その後、本格的な軍事介入が行われたのです。

はたしてそのような行動を許可する国連安保理決議があったでしょうか?
そんなものはありませんでした。

その後、アフガニスタンがあり、イラクがあり、リビアに関する国連安保理決議のあからさまな違反がありました。

飛行禁止区域を守るのではなく、またしても空爆が始まったのです。
また、操作された一連の「カラー」革命もありました。

この出来事が発生した国々では、人々が圧政や貧困、展望の見えない状態に疲れ切っていたことはよく分かります。

しかし、その感情は皮肉にも利用されたのです。

これら国々は民族の生活様式にも伝統にも文化にも全く合わない基準を押しつけられました。

その結果、民主主義と自由のかわりに生まれたのは混沌、暴力の爆発、度重なるクーデターです。

「アラブの春」は「アラブの冬」に取って代わられたのです。
同じようなシナリオがウクライナでも展開されました。

2004年、大統領選挙で自分たちに必要な候補者を通すために、法律に規定されていない第3回決選投票なるものが行われました。

これは全くばかげたことであり、憲法を愚弄したものです。

そして今回は、事前に訓練され、周到に装備した武装勢力の軍隊を投入してきたのです。

私たちは何が起こっているのか、よく分かっています。

この行動がウクライナに矛先を向け、ロシアにも向けていること、ユーラシア圏の統合に向けているものであることは分かっています。

そして、これはロシアが誠実に西側の同僚たちとの対話を目指していたのに起こったのです。

主要な問題において、私たちは常に協力を提案しています。信頼関係のレベルを向上させたいのです。私たちの関係が対等で、オープンで、誠実なものであってほしいのです。

しかし、相手側からの歩み寄りはありませんでした。

それどころか、私たちを次々と騙し、私たちのいないところで決定を下し、私たちには既成事実を突きつけたのです。

NATOの東方拡大のとき、ロシアの国境付近に軍事インフラを配備したときもそうでした。私たちに対してはいつも同じことを繰り返していました。

「あなた方には関係しませんよ」と。
関係しないなんて、簡単に言ってくれたものです!
ミサイル防衛システム展開の時もそうでした。
私たちの懸念を無視して、機械は進み、動いています。

査証交渉の終わりの見えない長期化もそうですし、公平な競争とグローバル市場への自由なアクセスについての約束もそうです。

今、私たちは制裁に脅かされていますが、そうでなくとも私たちは多くの制約の下に暮らしています。

私たちにとって、ロシア経済にとって、私たちの国にとってはきわめて重大な制約です。

たとえば、「冷戦」期にアメリカが、それに続いて他の国々も、いわゆるココムリストを作成し、多くの技術や設備について、ソ連への販売を禁止しました。

現在、このリストは形式的には廃止されていますが、それはあくまで形式的なものであり、実際には多くの禁止事項がいまだに機能し続けています。

一言で言えば、18世紀、19世紀、20世紀を通してロシアに対して実施された悪名高き抑止政策は今日もまだ続いていると考えるのが妥当です。

私たちが独立した立場をとり、その立場を守ろうとし、偽善者ぶらずに物事を言うので、私たちを常にどこかの片隅に追いやろうとしているのです。

しかし何事にも限度があります。

ウクライナの場合、西側のパートナーたちは一線を越え、乱暴で、無責任で、そしてプロ意識にかける振る舞いをしました。

ウクライナにもクリミアにも数百万人のロシア人が住んでいることを彼らはよく知っていました。

いったいどれほどの政治的感覚と節度を失えば、自分の行動の結果が見えなくなるのでしょう!

ロシアはもう後に引くことのできない限界に立たされたのです。

バネを限界まで押さえつければ、いずれは跳ね返ります。それを肝に銘じておく必要があります。

今日必要なことは、ヒステリーを止め、「冷戦」期の修辞から離れ、明白な事実を認めることです。

ロシアは国際社会における独立した積極的な参加者なのであり、ロシアにも他の国と同様に国益があり、それは考慮され、尊重されなければなりません。

私たちはクリミアでの私たちの行動に理解を示してくれたすべての人に感謝しています。

中国の国民に感謝しています。

中国指導部はウクライナとクリミアの情勢をその歴史的、政治的全体像を考慮しています。

インドの自制した、客観的態度を高く評価しています。
今日、私はアメリカ合衆国の国民に言いたいと思います。

彼らは建国以来、独立宣言を採択して以来、自由至上主義を誇りとしてきました。
自分の運命を自由に選択したいというクリミア住民の欲求は同様な価値のあるものではないのですか?

私たちを理解してください。
ヨーロッパ人、とりわけドイツ人も私を理解してくれると信じています。

東西ドイツ統一に関する政治協議が、控えめに言って専門家レベルで、しかし極めて高いレベルで行われていた時、ドイツの同盟国である国、そして当時同盟国であった国のうち、統一という考えそのものを支持した国は多くはありませんでした。

しかし私たちの国はそれとは逆に、ドイツ人の誠実で押さえることのできない民族統一の欲求をはっきりと支持したのです。

そのことをあなたたちは忘れていないと確信しています。

そしてドイツ国民もまた、ロシア世界の、歴史的ロシアの統一を復活させたいという欲求を支持してくれると期待しています。

ウクライナ国民に言います。
あなたたちが私たちを理解してくれることを心から望んでいます。

私たちはあなたたちに害を及ぼそうとか、国民感情を侮辱しようなどとは決して思っていません。

私たちは常に大国ウクライナの領土の一体性を尊重してきました。

自分たちの政治的野心のためにウクライナの一体性を犠牲にした人々とは違います。

彼らは偉大なるウクライナを謳ったスローガンを掲げて着飾っていますが、国を分断するためにすべてを行ったのは彼らなのです。

今日の内紛はすべて彼らの責任です。
親愛なる友人たち、あなたたちに私の話を聞いてほしいのです。

ロシアを使ってあなたたちを脅し、クリミアの次はほかの地域だと叫ぶ人々を信じないでください。

私たちはウクライナの分裂を望んではいません。
そんなものは私たちには必要ないのです。

クリミアについては、これまでもそしてこれからもロシアのものであり、ウクライナのものであり、クリミア・タタールのものです。

繰り返しますが、これまで何世紀にもわたってそうであったように、クリミアはこれからもそこに暮らすすべての民族にとっての故郷です。

決してバンデーラ主義者のものにはなりません!
クリミアは私たちの共通の財産であり、地域安定の重要なファクターです。

このような戦略的領土は強く安定した主権の下にあるべきで、それは実際、今日においてはロシアの主権下でしかあり得ません。

親愛なる友人たち(ウクライナとロシアに言っているのです)、そうでなければ、私たち―ロシア人とウクライナ人―は、歴史的に見て近い将来、クリミアを完全に失うことになるかもしれません。

この言葉をどうかよく考えてみてください。
キエフではすでにウクライナが近くNATOに加盟するという声明が出ています。
この展望がクリミアとセバストポリ市にとって何を意味するでしょうか?

ロシア軍の栄光の町にNATOの艦隊が現れるようなことになれば、ロシア南部全域にとっての脅威となるでしょう。

この脅威は幻でも何でもなく、きわめて身に迫る脅威です。

実際に起こったかもしれないことはすべて、クリミア住民の選択がなければ本当にすべて実際に起こったかもしれません。

クリミア住民に感謝しています。
ちなみに言えば、私たちはNATOとの協力に反対しているわけではありません。

全く反対ではありません。私たちが反対しているのは、軍事同盟が、様々な内部プロセスはあってもNATOは軍事組織ですから、その軍事組織がうちの柵の近くで、我が家の近所で、私たちの歴史的領土の中で我がもの顔をしていることに反対しているのです。

たとえば、私たちがセバストポリに行ってNATOの海軍兵士に客人として迎えられるなど、私には想像もできません。

彼らの多くはすばらしい青年たちです。
しかし、セバストポリでは私たちが彼らを客人として迎える方がよいのです。
率直に言いましょう。

私たちは今ウクライナで起こっているすべてのことに、人々が苦しんでいることに、彼らが今日をどのように生き、明日はどうなるのか分からないでいることに心を痛めています。

私たちが心配するのもよく分かります。

何しろ私たちは単なる隣人ではなく、私が何度も言っているとおり、事実上、ひとつの民族なのです。

キエフはロシアの町にとっては母なる都市です。

古代ルーシは私たちの共通の起源であり、私たちはいずれにせよお互いがいなければやっていけないのです。

もうひとつ言いましょう。

ウクライナには今も、そしてこれからも数百万人のロシア人、ロシア語話者である国民が暮らしていきます。

そして、ロシアは常に政治的、外交的、法的手段を使って彼らの利益を保護していきます。

しかし、まずは当のウクライナがこういった人々の権利と利益が保証されるよう関心を払わなければなりません。

それがウクライナの国家としての安定と領土の一体性の基礎となるのです。

私たちはウクライナとの友好を望んでいます。ウクライナが強く、主権を持った、自立した国家になることを願っています。私たちにとってウクライナは主要なパートナーのひとつなのです。私たちには多くの共同プロジェクトがあり、何があったとしても、これらのプロジェクトの成功を私は信じています。そして何よりも、私たちはウクライナの地に平和と融和が訪れることを願っています。そのためには他国とともに最大限の協力と支援をする用意があります。しかしもう一度繰り返します。自分の家に秩序をもたらすことができるのは他でもないウクライナ国民だけなのです。

尊敬するクリミアとセバストポリ市の住民の皆さん!
ロシア全土があなたたちの大胆さと威厳と勇気に感動しました。
あなたたちがクリミアの運命を決めたのです。

この数日間、私たちはこれまでにないほど身近になり、お互いを支え合いました。
あれは真の連帯の気持ちでした。

あのような決定的な歴史的瞬間にこそ、民族の成熟度と精神力が試されるのです。
ロシア国民はすばらしい成熟度とすばらしい力を発揮し、団結して同胞を支えました。

ロシアの外交における強気は数百万人の人々の意思、民族全体の団結、主要な政治・社会勢力からの支持に立脚していました。

皆さんのその愛国心に感謝します。
例外なくすべての人に感謝します。

しかし、ロシアの前に立ちはだかる課題を解決するため、今後もこの団結力を維持することが私たちには重要です。

私たちは明らかに外国の反発に遭遇することになります。
しかし、私たちは自分のために決めなくてはなりません。

首尾一貫して国益を守り続ける用意があるのか、それとも、永遠に国益を諦め続け、どこまでも後ろに下がり続けるのか。

西側の政治家の中には、制裁だけではなく、国内問題の先鋭化の可能性を語って私たちを怖がらせている人もいます。

彼らが何のことを言っているのか知りたいものです。

第5列員なるもの―様々な国家反逆者―の活動のことでしょうか、あるいはロシアの社会経済情勢を悪化させることで人々の不満を誘発することができると考えているのでしょうか。

このような発言は無責任で明らかに攻撃的なものであると見なし、しかるべき方法で対処していきます。

しかし、私たち自身は東側でも西側でも、決してパートナーとの対立を目指すことはせず、現代世界の決まり通り、先進的な善隣関係を築くために全力を尽くしていきます。

尊敬する同僚たち!

住民投票で、クリミアはウクライナに残るのか、ロシアに入るのかという、きわめて率直ではっきりした質問を設定したクリミア住民の気持ちがよく分かります。
そして、確信を持って言うことができます。

クリミアとセバストポリの指導部や立法機関の議員は住民投票の質問を作るにあたって、派閥や政治的利益を超越し、人々の根源的利益だけを指針として、それだけを最重要視したのです。

これ以外の住民投票であったなら、それが一見したところいかに魅力的に映ったとしても、この領土の歴史的、人口構成的、政治的、経済的特性のために中庸で一時的で揺らぎやすいものになっていたでしょうし、間違いなくクリミア情勢のさらなる悪化へつながったでしょうし、最悪の形で人々の生活に反映していたことでしょう。

クリミア住民は厳しく、妥協のない、一切の中途半端さのない質問を設定しました。

住民投票はオープンに誠実に行われ、クリミアの人々ははっきりと説得力を持って自分の意思を表明しました。

彼らはロシアに入ることを望んでいるのです。

ロシアもまた、国内外のファクター全体を考慮して、困難な決定をしなければなりません。

今のロシアの人々の意見はどうなのでしょう。

ここでは、他のあらゆる民主主義社会と同じように、様々な視点があるでしょう。しかし、絶対的な、―強調しておきますが―、絶対的多数の国民の考え方は、こちらも一目瞭然です。

つい先日ロシアで実施された最新の世論調査をご存じでしょう。

95%もの国民が、ロシアはクリミアに住むロシア人とその他の民族の利益を保護すべきであると考えています。95%です!

83%以上が、たとえそのような態度が他国との関係を複雑化させるとしても、ロシアはこれを実施すべきだと考えています。

国民の86%がクリミアは今に至るまでもロシアの領土であり、ロシアの土地であると確信しています。そして、とても重要な数字で、クリミアの住民投票のものと完全に相関しているのですが、ほぼ92%がクリミアのロシア編入に賛成しています。

このように、クリミア住民の大多数も、ロシア国民の絶対的多数も、クリミア共和国とセバストポリ市のロシア連邦への復帰を支持しています。

残すはロシアの政治的決定です。
これは国民の意思に基づくことしかできません。

なぜなら、いかなる政権であってもその源となるのは国民だけだからです。

尊敬する上院議員!
尊敬する下院議員!

ロシア国民とクリミアとセバストポリ市の住民たち!

クリミアで行われた住民投票の結果に基づき、国民の意思に立脚して、本日、ロシア連邦議会に、ロシアに2つの新たな連邦構成主体、クリミア共和国とセバストポリ市を受け入れる合憲的な法案を提出し、審議を要請すると共に、クリミア共和国とセバストポリ市のロシア連邦への編入に関する署名の準備が整えた条約の批准を要請します。

皆さんの支持を迷わず確信しています!


05. 2014年11月12日 13:58:44 : nJF6kGWndY

ロシアが本気になれば当然、勝てるはずもない

06. 2014年11月12日 15:36:58 : OIxNYWfJog
>>04

プーチンの演説は見事ですね。欧米の指導者とは比べものに成らない。
安部総理は幼稚すぎて比較にもならない。

プーチンは考え方がだんだん変って来ている。

リビア危機くらいまでは欧米の一員として考えて居た。
しかしリビア爆撃を見て茫然とした。オバマに電話したら建前の話ばかりして話に成らなかったと。
その件でプーチンはオバマとの直通回線を切ったと言っていた。

そしてソチでの演説で、アメリカが世界を支配しようとするなら世界戦争は不可避だと、見極めたということです。

そして欧米の政治家に見極めをつけ、欧米の市民に語りかけて行くと。

欧米の市民はこのプーチンの語りかけに答えなければ、世界戦争は不可避ということに成る。


07. おじゃま一郎 2014年11月12日 21:21:45 : Oo1MUxFRAsqXk : nQVZ1EtPhk
>親露勢力、「欧米の砦」15km手前に迫る 陥落はプーチンしだい(田中龍作ジャーナル

親ロ派はやはりテロリスト集団か。総司令官がプーチン。


08. 母系社会 2014年11月13日 04:22:34 : Xfgr7Fh//h.LU : buiZEFHVzg
>>06さん

プーチンは、マイダンの運動について、「汚職や非効率な国家運営や貧困に
反対し、平和的なスローガンを掲げてマイダン広場に集まった人たちのことは
良く理解できます。」と述べているので、プーチンはウクライナのガンが、
政商=新興財閥であることは理解しているでしょう。

また、それ以外にもウクライナは問題が多過ぎ、今のウクライナ民族には、
そもそも、統治能力が無い感じがします。とにかく、最大の支配的民族なの
ですから、支配民族としての地位は安定しているので、中国の漢民族のように
少数民族には優遇処置を施すとかしないと、離反するのは当然ですね。

それなのに、少数民族を怒らせることばかりしてきたわけで、更に今回は、
砲弾まで打ち込んでいるのですから、どうにもなりません。

どうやら、ポーランドまでウクライナ分割の機を窺っているようで、既に、
ポーランド系の市民団体があるようですから、そのうち、ウクライナが経済
破綻して苦境に陥ったら、ウクライナは四部五裂するかもしれません。

まあ、日本も沖縄を植民地扱いしているので、偉そうなことは言えませんが。



09. 2014年11月13日 20:17:29 : yUSdGcP1B2
今のポーランドの最高責任者は確かユダヤアングロサクソン寄りだったな。

10. 2014年11月14日 13:03:38 : RTWWw8j8P6

西側は支離滅裂になっているからプーチンにかなわないだろう。

核戦争ではアメリカはロシアに勝てない、アメリカは対露戦争は不可能。

ペレストロイカでシェィプアップしたロシアの方が一枚上手。

東風が西風を制すのも時間の問題。

日本も早めに体制を変えて置かないと乗り遅れる(笑)


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