http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/562.html
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米が重火器を渡していた「穏健派」がアルカイダに投降、破壊と殺戮を繰り返すISを強化することに
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201411030000/
2014.11.04 03:39:54 櫻井ジャーナル
アメリカやその同盟国から重火器の提供を受けていた反シリア政府勢力の「穏健派」、ハラカト・ハズムやシリア革命戦線がアル・カイダ系のアル・ヌスラに投降、保有するTOW対戦車ミサイルやグラート・ロケット(ソ連が開発した多連装ロケットランチャー)を含む武器を手渡したという。
http://www.telegraph.co.uk/news/worldnews/middleeast/syria/11203825/Syrian-rebels-armed-and-trained-by-US-surrender-to-al-Qaeda.html
シリアの反政府軍に「過激派」も「穏健派」もなく、「FSA(自由シリア軍)」や「シリア国民連合」はホテルのロビーや西側の人びとが描く妄想の中に存在しているだけだと言う人もいる。これまでも「穏健派」に提供された資金や武器がアル・カイダ/IS(イスラム国。ISIS、ISIL、IEILとも表記)へ流れていると指摘されていた。
武器の提供だけでなく、バラク・オバマ米大統領は5000名程度の戦闘員を訓練し、アル・カイダ/ISと戦わせると言っているようだが、2011年3月にシリアで反体制運動が武装蜂起へ移行した直後、トルコにある米空軍インシルリク基地では反政府軍の兵士に対する訓練が始まっている。
http://www.washingtontimes.com/news/2014/sep/13/us-train-5000-syrian-rebels-fight-militants/
その教官はアメリカの情報機関員や特殊部隊員、あるいはイギリスとフランスの特殊部隊員だという。また、2012年にはヨルダンの北部に設置された秘密基地でアメリカの情報機関や特殊部隊がISの主要メンバー数十人を含む戦闘員を軍事訓練したと伝えられている。
http://www.reuters.com/article/2014/03/09/us-iraq-saudi-qatar-idUSBREA2806S20140309
戦闘員の訓練はアル・カイダ系武装集団/ISの戦闘力を高めているだけだ。(元々、アル・カイダはアメリカの訓練を受けた戦闘員のリストだが。)
ヨルダンでの軍事訓練があった年の11月、デイビッド・ペトレイアスCIA長官が辞任、翌年の2月にはヒラリー・クリントン国務長官もホワイトハウスを去ったことは記憶に止めておくべきだろう。両者は北アフリカや中東を武力で破壊しようとする一派に属していたが、それに対抗してジェームズ・ベーカー元国務長官とリー・ハミルトン元下院外交委員長を中心とするグループが動き始めたのだ。オバマ大統領のほか、レオン・パネッタ前国防長官やチャック・ヘーゲル国防長官もこのグループの指揮下にあると言われている。
1980年代、国務長官だったベーカーはロナルド・レーガン政権でネオコンと対立していた。イラクのサダム・フセイン体制を倒すか、擁護するかで衝突していたのだ。この対立が原因でイラクへの武器密輸が発覚、「イラクゲート事件」と呼ばれるようになる。その際、ベーカー側にはジョージ・H・W・ブッシュやロバート・ゲーツも含まれていた。そのベーカーがジョージ・W・ブッシュ政権以降も動いている。当然、ネオコンも対抗するわけだが、そうした中、台頭してきたのがISだった。
こうした勢力が出現することは2007年の時点で予告されている。調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュがニューヨーカー誌の2007年3月5日号に書いた記事によると、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの3国同盟はその時点でシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラをターゲットにした秘密工作を開始していたのだが、その手駒としてアル・カイダが使われるのは必然だった。
http://www.newyorker.com/magazine/2007/03/05/the-redirection
実際、イラクではAQI(イラクのアル・カイダ)を中心にISの母体が2006年に編成されている。
ホワイトハウスでネオコンの影響力が低下していた2013年5月、ネオコンのジョン・マケイン上院議員はシリアへ密入国、FSAの幹部やISを率いているアブ・バクル・アル・バグダディと会談、そのアル・バグダディを動かしている人物がサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子だと言われている。この王子をはじめとするペルシャ湾岸の富豪がスポンサーというわけだ。
ISは石油や天然ガスで資金を作っているとも言われている。イラクやシリアで盗んだ資源をトルコのジェイハンへパイプラインで運び、そこからタンカーでイスラエルへ輸送、そこで偽造書類を受け取り、EUで売りさばくという仕組みだと伝えられている。
こうした資金がISへ流れ込むことを阻止すれば戦闘員を雇うことはできない。アメリカが武器の提供や軍事訓練を止めれば戦闘力は大幅に低下する。逆に、アメリカが偵察衛星の撮影した画像や傍受した通信内容などをイラク政府やシリア政府へ伝えれば、簡単に鎮圧されるだろう。鎮圧できないということは、その意思がないということだ。
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