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低投票率で終わったウクライナの議会選挙で好戦派が勝利、東/南部での民族浄化を強化する圧力
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201411020000/
2014.11.03 01:49:21 櫻井ジャーナル
キエフ体制の議会選挙は脅迫と暴力が横行するもので、投票率は低かった。過去の投票率が平均67%なのに対し、今回は52%にすぎない。合法政権を今年2月のクーデターで倒して成立した違憲体制であり、反発する人が多いことは当然だろう。
そうした憲法違反の体制が存在できているのは、アメリカ/NATOが支えているからにほかならない。「解釈改憲」のレベルを超えている。破壊と殺戮を続けてきた東/南部ではこの体制が受け入れられるはずはなく、民族浄化でロシア語を話す人びとを消し去り、西部に住む「親米派」の人びとを移住させるしかない。
そうした問題を抱えて行われた選挙だが、第1党になったのは首相を務めてきたアルセニー・ヤツェニュクの「人民戦線」で、22%強を獲得した。ヤツェニュクは「祖国」のメンバーだったが、あまりにもユリア・ティモシェンコ元首相が嫌われているため、分けたのだろう。勿論、分離は形式的なもので、背景が西側の「国境なき巨大資本」だということに変化はない。
第2位はペトロ・ポロシェンコ大統領の「ポロシェンコ・ブロック」で、22%弱。次いで「自助党」の11%、「反対ブロック」の9%、ステファン・バンデラ派の一角を占める「ラディカル党」が7%、そしてティモシェンコ元首相の「祖国」が6%、ステファン・バンデラ派の「スボボダ」が5%、「コミュニスト」が4%と続く。このうちコミュニストは潰されてしまっている。
事前の世論調査ではポロシェンコ・ブロックが30%でトップ。人民戦線は11%にすぎなかった。逆転の原因はステファン・バンデラ派が人民戦線に投票したことにあると言われている。停戦を決めたポロシェンコを第1党にさせないため、好戦的な姿勢を見せている人民戦線を勝たせたということのようだ。
つまり、人民戦線の背後にはネオ・ナチが存在しているのだが、そのネオ・ナチはアメリカ/NATOから軍事訓練を受けるような集団で、西側の巨大資本を後ろ盾にする人民戦線とは相性が良い。祖国やスボボダも仲間だと言えるだろう。
こうした好戦派の得票率を合計すると40%になるが、世論調査をすると東部の゙ドネツクやルガンスク(ナバロシエ)に対して軍事力をもっと使うべきだとする比率は50%に達する。地域ごとでは、西部の住民は63%、北部/キエフは54%、中部は44%だという。西部や北部の人びとは戦争熱に浮かされている。
報道管制が布かれているため人びとは東部でキエフ軍が惨敗した事実は知らず、NATOを後ろ盾にすれば簡単に勝てると考えている可能性がある。実際、NATOへの加盟に賛成している人は西部で74%(強く賛成は44%)、北部/キエフで64%(強く賛成は38%)、中部で50%(強く賛成は30%)。
こうした中、軍や親衛隊の中で除隊を求める動きがあり、注目されている。ネオ・ナチは自分たちの要求が受け入れられないなら半年以内に武装蜂起すると脅しているようで、そうした蜂起に参加させないため、ポロシェンコ大統領は除隊を許さないという見方もある。
アメリカのネオコンはイスラエル、サウジアラビア、トルコなどと手を組み、中東/北アフリカを戦乱で破壊しているが、その手駒として使っているのがアル・カイダ、最近ではIS(イスラム国。ISIS、ISIL、IEILとも表記)。ウクライナではネオ・ナチを使っているわけだが、それだけでなくアメリカは東部で破壊工作(テロ)を実行させるため、秘密部隊の準備を始めたとする情報も流れている。NATO加盟国には「秘密部隊」が存在しているわけで、NATOに加盟したがっているウクライナではすでにそうした部隊が存在している可能性が高く、近いうちに何らかの動きがあるかもしれない。
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