http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/507.html
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笑ってしまう話だし、そうなる可能性は素人にも考えられることだが、昨日(22日)朝NHKBS1で放送された「アルジャジーラニュース」によると、米軍がコバニ(アインア・ルアラブ)を防御しているクルド人自衛部隊に向けて投下した武器弾薬の一部は「イスラム国」部隊の手にも渡ったという。
アルジャジーラや欧米のニュースは、対「イスラム国」戦争の重大な岐路として「コバニ攻防戦」に焦点を当てているが、ことの推移を見てきたものとしては苦笑するしかない。
コバニ支配をめぐる闘いが始まった時点では、ご存じのように、米軍及び“有志連合”は既にシリア領内で空爆作戦を行っていた。
しかし、「イスラム国」部隊が1週間近くコバニの外側(原野)に陣取って街を包囲していた状況で“有志連合”が「イスラム国」部隊に対して空爆を行うことはなかった。
“有志連合”がコバニ攻防戦に対応して空爆を始めたのは、なぜか、「イスラム国」が優勢のうちに闘いを進めてコバニ市街地に入ったあとである。
アルジャジーラ・CNN・ABC(米)・F2(仏)・ZDF(独)・ANA(トルコ)などが「コバニ攻防戦」の状況を連日のように報じているが、報道主体によって、「イスラム国」の支配領域に関する情報がまるで違っている。
同じ日のニュースなのに、「イスラム国」がほとんど支配しコバニはまもなく陥落するのでは報じるところもあれば、空爆で「イスラム国」部隊のほとんどがコバニ市街から脱出したと報じるところもあるほどだ。
コバニのどこを誰が支配しているかよくわからず、その支配領域が刻々変化しているような状況で空爆を行ったり武器弾薬を投下することは、ガチンコの闘いを行っているなら、無謀ないし愚行というしかない。
(トルコ軍戦車部隊が展開しているトルコ側の丘陵地帯にクルド人が大勢集まり双眼鏡までもって戦況を見守っている状況はシュールともいえる。その丘陵からコバニまでは数Kmの距離しかなく、原野の真ん中にあるコバニの市街地から立ち上がる砲撃や空爆の煙を眺めている。さらに、そのような情景をニュースカメラが撮影し、世界に配信しているのである)
ともかく、空から攻撃する場合、原野に陣取っている兵力と市街地にいる兵力のどちらに対するものがより“効果的”か素人でもわかる。
戦争を煽るつもりはないが、真顔で(真剣に)「イスラム国」を叩きたいのなら、コバニを包囲するため原野に陣取っている状態が最大の空爆チャンスであったことは軍事を少しでも知るものなら常識である。
コバニ住民のほとんどはトルコ領内に避難しているそうだが、“有志連合”の空爆で最も損傷を受けているのは住宅や各種施設の建物であって、「イスラム国」兵力ではないという。
そのあげく、わざとかどうかはわからないが、わざわざ「イスラム国」部隊にまで武器弾薬を投下してその攻撃力を高めるためのプレゼントまで行ったのである
※ 関連投稿
「米軍、コバニのクルド人部隊に武器弾薬を初投下 AFP」
http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/483.html
投稿者 ダイナモ 日時 2014 年 10 月 20 日 13:29:15: mY9T/8MdR98ug
「イスラム国の武器はどこから? ニューヨーク・タイムズ・ニュースサービス」
http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/504.html
投稿者 ダイナモ 日時 2014 年 10 月 22 日 22:57:24: mY9T/8MdR98ug
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