01. 2014年10月09日 12:02:59
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なかなか簡単には転換は難しいということだろうなhttp://www.danielpipes.org/14498/ イラクにおける闘いは「イラン支援のシーア派志向の中央政府というものに対するトルコ支援のスンニー派ジハード者の反乱」を構成すると、私は最近の論考文で書いた。 トルコ共和国はイラクで戦っている主要なスンニー派集団の「イラク・シリア・イスラーム国」を支援してきたか、と質問する読者もいる。トルコ内部で、シリアと国境に沿って、モスルにおいて、トルコとイランの大統領の最近のうまくいった会合から、トルコ権益をISISが攻撃すると彼らは指摘する。よい点だが、説明できる。 第一に、イスラミスト首相と同国人を、真のイスラームを示される必要のあるカーフィル(不信仰者)だと考えている間でさえ、ISISはトルコ支援を喜んで受け入れる。 第二に、シリアとイラクにおける戦闘が全く別次元で起こった一方、大統領訪問はある次元で起こった。二つは同時に発生し得る上、名高いトルコのジャーナリストであるブラック・ベクディルが『季刊中東』誌の今号で記すように、トルコとイランのライバル関係は上昇中である。 近年、その二ヶ国から、双務貿易と共通の反イスラエル・イデオロギー連帯が繁栄するという公式言語が、しばしば見られるようになってきた。しかし、専ら静かに潜伏しているのが、二つのムスリム国間のライバル、不信、相互党派の猜疑心という指標であった。 アンカラはISISを助けることを否認するかもしれないが、この証拠は圧倒的である。「シリアとの最長の国境を我々が持っているので」と、トルコ新聞のコラムニストのオルハン・ケマル・チェンギズは書く。「トルコの支援は、ジハード者達にとって、国内外を出入りするのに重要だった」。事実、ISISのトルコの辺境近くの拠点は、偶然の集団ではない。 シリア人とトルコ人(推計3000人を計上)と外国人闘士(特にサウジ人だが、かなりの人数の西洋人も)が、しばしばISISに参加するためにトルコとシリアの国境を意志で越えてしまったことに、クルド人や学術専門家やシリア人反体制派は合意する。トルコ人ジャーナリストのカドリ・グルセルが「ジハード者の二方向の高速道路」と呼ぶものは、面倒な国境チェックが全くなく、時々、トルコ諜報機関の活発な援助に関わる。CNNでさえ、「トルコ経由の秘密ジハード密輸」に関するビデオを放映する。 実はトルコ人は、容易な越境を遙かに超えるものを差し出した。ISISの資金や兵站学や訓練や武器の大半を提供したのだ。シリア国境近くのトルコ住民は、クルド系とISISの戦闘地帯へ向かい、その後、トルコの病院へISISの死傷者を退避させているトルコ救急車について語る。実際、2014年4月にハタイ州の病院で、戦闘の負傷のためにISIS司令官のアブ・ムハンマドが病院のベッドで治療を受けているのを示す、センセーショナルな写真が表面化した。 2014年4月にハタイ州病院にいる、シリア戦闘で受けた傷から回復中のISISのアブ・ムハンマド 一人のトルコ反体制派の政治家は、トルコが石油の船積みのためにISISに8億ドルを支払ってきたと推測する。別の政治家は、ISISメンバーを訓練している現役トルコ兵士達に関する情報を発表した。批評家達は、トルコ首相レジェップ・タイイップ・エルドアンが、ISISと密接な絆を持ち、資金を渡してきたヤシン・アル・カディという者と、三度会ってきたと記している。
ロジャバあるいはシリアのクルディスタンの旗 なぜトルコは、狂おしい目つきの極端主義者を支援するのか?なぜならば、アンカラは二つのシリア政体である、ダマスカスのアサド体制と北東のロジャバ(浮上中のクルド系国家)を除外したがっているからだ。
アサド体制に関して。「ジハード者は、シリアでアサド体制が速やかに崩壊するのを確証するだろうと考えつつ、どれほど猛烈に官僚達が否認しても、トルコはジハード者達を支援した」とチェンギズは書いている。「最初は、西洋諸国やアラブ諸国に沿って、後に彼らの警告にも関わらず」。 ロジャバに関して。トルコに基盤を持った(以前の)テロリストのクルド系集団PKKと提携しているロジャバの指導者層が、クルド人と戦うために、「最近までトルコは、国境を越えてすいすいと移動することをジハード闘士達に許してきた」ことに、権威あるトルコのジャーナリストのアンベリン・ザマンは、ほとんど疑いを持たない。 イスタンブールに基盤を持つ慈善事業(頭字語はHİSADER)は、イスラーム信仰声明と共にISISロゴを採用してきた。 もっと広範には、トルコの分析家ムスタファ・アキョルが記すように、アンカラは考えた。「アサドと戦った者は誰でもよい奴」で、「イスラミスト達はひどいことができると受諾するイデオロギー上の不安」を心に抱いてもいる。これが暴力的なジハード者に向かう「幾ばくか盲目」へと導いてしまっている、と彼は認めている。実は、ISISがトルコでそれほど人気があるので、他の者達は公にそのロゴを複製している。
この支援に直面して、トルコ援助をやめなければ「悲惨な結果」でロジャバがアンカラを脅した間、電子版新聞の『モニター』紙は、トルコにISISへの国境を閉鎖するよう呼びかけている。 結論として、トルコ指導者は、まだ権力にあるアサドと、強力に成長しつつあるクルド系政体と共にあるシリアを、二重の窮地にあると見ている。反応として、彼らは、ISISのような最も極端で後退して物騒な分子とでさえ協力してきたのだ。しかし、この支援は第二の前線を開いた。イラクで、中東の二つの大立者であるトルコとイランの衝突を順にもたらすことが、現実に近づいている。 http://www2.aia.pref.aichi.jp/koryu/j/kyouzai/PDF/katsuyo-manyual-2/siryo/G/1/4.pdf http://astand.asahi.com/magazine/wrpolitics/2014071700003.html イラクの他の地域が混乱するなかで、クルド人地域は治安の安定を維持した。その結果、イラク全体から資本と人材が流入した。また中東各地から企業が進出した。クルド地域は続々とビルが立ち上がる建設ラッシュを経験している。議会、官庁、ショッピング・モール、ホテル、空港などが建設されている。 この建設ブームで一番潤っているのがトルコ企業である。労働者への需要が増大し、貧しかったトルコ東部が、その恩恵を受けている。両者間の経済的な交流が深まれば深まるほど、たとえばトルコとイラクのクルド自治区を結ぶトラックの運転手などが、必要になっている。これがトルコ東部のクルド人の地域に雇用をもたらした。 クルド人が多く住む地域 拡大クルド人が多く住む地域 クルド人の独立は、他の国々のクルド人の独立運動に火をつける。そのため、トルコはイラクのクルド人の高度な自治や独立に反対である、というのが一般的な認識であった。少なくとも、これまでは。 イラクのクルド地域の自治に、どうトルコは対応すべきなのか。 という議論が広がり深まる前に、トルコ企業とトルコ東部の人々は、イラクのクルド地域の繁栄から大きな利益を得てしまった。 そしてイラク北部の独立傾向と繁栄はトルコにとっても悪くないという事実が証明されてしまった。 イラクのクルド地域の独立傾向は、トルコにとって経済的な利益をもたらしているばかりではない。そこでは民主主義が実施されており、治安も安定している。クルド人は比較的に世俗的な人々であるので、過激なイスラム勢力がトルコに浸透するのを防ぐ緩衝地帯にもなっている。 しかも現在のクルド地域の安定と繁栄がトルコの好意と協力に依存しているのを、クルドの指導部はよく理解している。したがってトルコのクルド人を扇動したりはしない。そればかりか、エルドアン政権とPKK(クルディスターン労働者党)の交渉でも貴重な仲介役さえ務めている。 このイラク北部のクルド人地域が、さらに独立への動きを強める契機となったのが、この6月のISIS(イラクとシリアのイスラム国)の攻勢だった。・・・・・続きを読む |