http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/347.html
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アメリカのやっていることが良く理解できる。
要するに、シリアの石油利権を確保するためには、アサド政権を倒して、アメリカの意に即した傀儡政権を作らなければならないということだ。しかし、その傀儡政権を支える反政府派ができていない。
アメリカはエジプト型の=アメリカの完全なコントロール下に置かれた=国軍を作る必要があると考えているようだ。そのターゲットが自由シリア軍というわけだ。「米軍特殊部隊のOBがいる民間軍事会社の者や、米軍からCIAに出向した兵士が指揮をする」アラブ人の軍隊で、カネ、武器、情報、軍事訓練などがアメリカから提供されてた米軍アラブ人部隊にシリアを支配させようということだ。
自由シリア軍は現状ではすごく弱い。それにてこ入れして強化しよう、アメリカのコントロール下に置こう、というのがこのニュース。
そう考えると、イスラム国の突然の悪魔化は、自由シリア軍の援護のための空爆を行うためのプロパガンダであったことが分かる。だから、イスラム国だけでなく、他の反政府勢力=自由シリア軍にとっての脅威=に対しても空爆を行ったというわけだ。
しかも、空爆がなおざりなのもよくわかる。自由シリア傀儡軍が一人前になるまでの間、ほどほどの空爆でイスラム国を弱らせて、傀儡軍に実戦経験を積まさなければならない、というわけだ。
傀儡軍が一人前になったら、シリア政権軍と戦うことになる。そのときには、米軍は全面的な空爆(や地上軍派遣)で支援することになるだろう。
さて、アメリカのこの戦略はうまくいきますかどうか・・・。
http://www.kamiura.com/whatsnew/continues_3216.html
2014.09.27
シリア反体制派1・5万人必要…米制服組トップ 出典 読売新聞 9月27日 電子版
記事の概要
米軍制服組トップのデンプシー統合参謀本部議長は26日、国防総省で記者会見し、イスラム過激派組織「イスラム国」のシリア領内での支配地域奪還に向けて、シリア反体制派の地上部隊1万2000〜1万5000人程度が必要との認識を示した。
米軍は1年で反体制派の戦闘員5000人程度を養成できると見積もっており、必要な戦力に達するには2〜3年程度の時間がかかりそうだ。
穏健な反体制派の主力である「自由シリア軍」の地上部隊は、イスラム国の戦闘員2万〜3万1500人などと比べると「脆弱ぜいじゃく」と指摘されている。
デンプシー氏は、「根気のいる持続的な軍事行動であり、時間がかかるだろう」と強調した。
デンプシー氏はまた、大規模な地上部隊の投入に関し、「確実に必要だが、米軍である必要はない」と述べ、イラク軍やクルド人部隊、シリア反体制派が主体となるべきだとの見解を示した。
ただ、「オバマ大統領にイスラム国掃討に必要なことは進言する」とも語り、地上戦に米兵を投入する可能性は否定しなかった。
コメント
作戦を指揮する指揮官は別だが、自動小銃やロケット砲を持って戦闘できる兵士を養成するには通常、訓練期間が3〜4か月が必要とされている。
簡単な読み書きが出来て、日常の会話が成立し、ラジオ体制が出来るレベルで体が動けば、3か月の訓練で戦場で戦うことが出来るビギナークラスの兵士を養成できる。
具体的には、銃を目標に向かって撃て、体をくぼ地などに隠せ、命令を理解できて、集団生活や行動が出来ることである。
あとは指揮官として、米軍の特殊部隊員などが軍事顧問(あるいはOB)でいれば、かなりの戦闘力を期待できる。
軍事訓練で養成できるのは年間5千人だから、単純に計算すれば1万5千人なら3年間が必要になるが、自由シリア軍(反政府組織)には政府軍から脱走してきた兵士が多いことから、1年間程度で兵力が1万5千人のレベルに達するることができる。
しかし戦闘を指揮するのは無理で、米軍特殊部隊のOBがいる民間軍事会社の者や、米軍からCIAに出向した兵士が指揮をすると思う。
米軍機への空爆の誘導、夜間戦闘の指揮、補給物資の手配など、ベテランの兵士でなければ出来ないことも多い。
アメリカはイスラム国を、根気よく空爆で潰して、1年後に地上戦闘部隊で制圧する作戦と思う。
アサド政権に代わって、シリアに穏健なスンニ派の政権を作ることと、シリアにいるイスラム国のメンバーを国外に逃がさないことが重要になる。
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