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件名:焦点:プーチン氏、「国家の地位」協議呼び掛けでウクライナに圧力
日時:20140902
媒体:ロイター通信
引用:http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPKBN0GX0FC20140902?sp=true
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焦点:プーチン氏、「国家の地位」協議呼び掛けでウクライナに圧力
[モスクワ 1日 ロイター]
- ロシアのプーチン大統領が8月31日にウクライナ東南部の「国家としての地位」に関する緊急会合の開催を呼び掛けたことについて、大統領報道官はその後、親ロシア派の独立を要求したわけではないとあわてて記者団に説明した。
しかし戦闘地域で親ロシア派がロシア軍の支援を受けて目を見張る戦果を挙げている点を踏まえれば、プーチン氏がこうした協議を持ち掛けてきたことは、ウクライナにとっては良くない兆しといえる。
プーチン氏が紛争地域に関して公式の場で「国家としての地位」に言及したのはこれが初めて。その意味合いは、ウクライナが親ロシア派と早期に和解できなければ、今よりもはるかに大きな要求を突きつけられる可能性があるということだ。
ロシアの外交専門誌ロシア・イン・グローバル・アフェアーズの編集責任者ヒョードル・ルクヤノフ氏は「プーチン氏の発言は、意識的か無意識的かはともかくとして、状況が長引き、ウクライナが話し合いに応じるまでに時間がかかるほど、事態は悪化していくことをほのめかしている」と指摘した。
その上でルクヤノフ氏は、過去1週間で親ロシア派が軍事的に優勢となったことを受け、「ウクライナの指導者は少なくとも、ロシアから『ウクライナは何をやってもこの戦争に勝てない。だから無期限に今の状況を続けるか、そうでなければ(プーチン氏が)31日に発言したように実質的な協議が必要になる』と告げられていると思う」と述べた。
さらに重要な言い回しの変化としては、親ロシア派がウクライナ東部に使用してきた「ノボ(新)ロシア」という名称を、ロシア政府も使う頻度を増した点が挙げられる。
プーチン氏が「ノボロシア」を初めて使用したのは今年4月。ウクライナ側はこうした名称が極めて挑発的とみなし、ロシアによる領土簒奪という帝国主義的野望を物語ると批判している。
プーチン氏の報道官は8月31日、再び「ノボロシア」という名称を使ったほか、同29日付のロシア政府のサイトで公表された親ロシア派向けメッセージの表題が「プーチン大統領がノボロシアの民兵に訴えかけた」と記された。
<プーチン氏の意図>
プーチン氏がこうした発言をした裏には、ウクライナ政府への圧力を強めるとともに、ロシアの最終的な目的が一体何であるのかを西側やウクライナに考えさせようという計算があるように見受けられる。
ロシアは一貫してウクライナ国内への直接軍事介入を否定している。欧米から抗議を受け、衛星写真や目撃情報といった圧倒的証拠があるにもかかわらずだ。
はっきりしているのは、親ロシア派が敗滅の一歩手前から勢力を盛り返している点だ。これに伴いプーチン氏は、ロシア軍の支援をそっと引き揚げて、欧米からの追加制裁と、北大西洋条約機構(NATO)との緊張激化を避けられると見込む可能性がある。
もっともプーチン氏自身も軍事、政治、経済の各方面で不確実性が極めて大きいことから、ウクライナ危機がいつどのように決着するかは分からないと認めている。
一部のアナリストの間では、プーチン氏がウクライナ東部の取り扱いに関して、ボスニア・ヘルツェゴビナの和平合意の枠組みに似た解決方法を模索するのではないかとの観測も出ている。つまりウクライナ国内に、ロシアの意に沿わない政策、特にウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟などを阻止できるほどの自治権力を備えた政体を正式に誕生させることだ。
ルクヤノフ氏はプーチン氏自身も最終目的はつかんでいない可能性があるとみる。「(ロシアに)明確な事態収拾のモデルがあるとは思わない。目的は流動化し続けている。プーチン氏は戦略的な構想を持ち合わせていないが、すべての段階で必要な打つべき手をよくわきまえている」という。
(Mark Trevelyan記者)
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