露軍がウクライナに侵攻したと宣伝していた西側メディアだが、今度は露軍が消えたと報道する怪談
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201408310000/
2014.09.01 01:14:52　櫻井ジャーナル

　数千名規模のロシア軍がウクライナに侵入したとキエフのペトロ・ポロシェンコ政権は発表、アメリカ政府は曖昧な表現で同じような主張をし、西側のメディアはその話を垂れ流した。ところがここにきて、問題の地域にロシア軍は見当たらず、「ロシア軍部隊が消えた」と伝えられている。
http://www.theguardian.com/world/2014/aug/30/tension-ukrainian-towns-menaced-russian-forces
ポロシェンコ大統領は証拠を示さず、NATOから出てきた写真にも疑問が投げかけられていただけに驚きはない。キエフ政権と西側が作り上げた幻影が消えたということだろう。

　ポロシェンコ大統領がロシア軍の侵入を主張した頃、ウクライナ東部のドネツクにあるノボアゾフスクで反キエフ軍（ドネツク人民共和国の義勇軍）がキエフ軍を包囲、制圧するという事態になっていた。その後、キエフ軍の兵士を武装解除の上で解放するという方針を出したが、キエフ政権は拒否して「玉砕しろ」と命令しているようだ。重要拠点でキエフ軍が敗北、その弁明として「ロシア軍の侵攻」という作り話をした可能性もありそうだ。

　反キエフ軍はウクライナ軍の将兵や退役兵が主体で住民を守り、ナチスの末裔と戦っているという使命感から士気は高い。最近はフランスやギリシャからも義勇兵が入っているようだ。

　それに対し、キエフ側は正規軍の士気が低い。NATOの訓練を受けたネオ・ナチ、アメリカやポーランドの傭兵が主力で、そこにCIA、FBI、アメリカの軍事顧問が加わっているのだが、それでは対応できなくなってきた。そこで、NATOはウクライナ情勢に対応するため、イギリス軍を中心にして、デンマーク、ラトビア、エストニア、リトアニア、ノルウェー、オランダで1万人以上の統合遠征軍を編成すると伝えられている。
http://www.ft.com/cms/s/5335d904-2f98-11e4-87d9-00144feabdc0,Authorised=false.html?_i_location=http%3A%2F%2Fwww.ft.com%2Fcms%2Fs%2F0%2F5335d904-2f98-11e4-87d9-00144feabdc0.html%3Fsiteedition%3Duk&siteedition=uk&_i_referer=http%3A%2F%2Fplaza.rakuten.co.jp%2Fcondor33%2Fdiary%2F201408310000%2F#axzz3Bz0ggtlS
カナダも参加する可能性があるようだ。ロシアと核兵器を撃ち合う覚悟ができたのだろうか？

　ここでキエフ政権の東部における民族浄化作戦を振り返ると、幕開けは4月12日。ジョン・ブレナンCIA長官がキエフを極秘訪問したのだ。その2日後にアレクサンドル・トゥルチノフ大統領代行が制圧作戦を承認した。

　次いで4月22日にはジョー・バイデン米副大統領がキエフを訪問、それにタイミングを合わせるようにしてオデッサでの工作が話し合われている。会議に出席したのはトゥルチノフ大統領代行のほか、アルセン・アバコフ内相代行、バレンティン・ナリバイチェンコSBU長官代行、アンドレイ・パルビー国家安全保障国防会議議長代行、そしてオブザーバーとしてドニエプロペトロフスクのイゴール・コロモイスキー知事も参加していた。コロモイスキーはイスラエル系ウクライナ人で、活動の拠点はスイス。

　会議の10日後、5月2日にオデッサでクーデター政権を拒否する住民が虐殺される。
http://orientalreview.org/2014/05/14/bloodbath-in-odessa-guided-by-interim-rulers-of-ukraine/
この時に労働組合会館で殺されたのは50名弱とメディアではされているが、これは上の階で死体が発見された数。多くは地下室で惨殺され、犠牲者の数は120名から130名と言われている。

　ウクライナ東／南部の制圧／民族浄化作戦を作成したのはアメリカ軍系シンクタンク、RANDコーポレーションだと推測されている。
http://www.abovetopsecret.com/forum/thread1019901/pg1
シンクタンク側は否定しているが、そうしたことを示す文書が見つかったのだ。

　その文書によると、まず対象地域に住む人びとを「テロリスト」、あるいはその「シンパサイザー」だと考えて地域を軍隊で包囲して兵糧攻めにし、放送、電話、通信手段を断つ。ついで地上軍と航空機を組み合わせて戦略的に重要な施設を攻撃する「掃討作戦」が予定され、最後に電力や通信を復活させる。避難した住民が帰還する際、分離独立に賛成しているかどうかをチック、またこの間、外国のメディアを排除し、作戦の実態を知られないようにするともしている。

　会議の前、4月下旬の段階でスラビャンスクの周囲を1万5000名以上のキエフ軍が包囲していた。
http://en.ria.ru/world/20140426/189389521/RIA-Novosti-Obtaines-Satellite-Photos-Showing-Ukrainian-Military-Buildup-Near-Slaviansk.html
オデッサの虐殺から1週間後、5月9日にはキエフ軍の戦車がドネツク州マリウポリ市に突入、住民が殺された。
http://www.youtube.com/watch?v=vLRJX5BngT0
https://www.youtube.com/watch?v=b9e5tiwHPK0
9日はソ連がナチスに勝ったことを記念する戦勝記念日で、少なからぬ住民が街頭へ出て祝っていた。そうした人びとを攻撃したわけである。6月2日にはデレク・チョレット米国防次官補がキエフ入りするが、そのタイミングでキエフ軍はルガンスクで住宅街を空爆、建物を破壊し、住民を殺し始めた。

　キエフ軍が苦戦している最大の理由はウクライナ軍を掌握できていないことだろう。アメリカの傀儡政権のため、ネオ・ナチの命令で自国民を殺したくないと少なからぬ将兵が思っているのではないだろうか。この状態が続くと、民族浄化を成功させるためにはどこかの時点でNATO軍を投入せざるを得なくなりそうで、そのために「ロシア軍の軍事侵攻」を演出する必要があるだろうが、今回はとんだ赤っ恥をかいた。もっとも、恥知らずの西側メディアはそうした事実を無視するだろうが。

コメント
01. 2014年9月01日 04:24:18 : 3EMgCxnjJI これはあかんのではないか。日本旧軍同様、空手形と督戦に終始しており、兵は泥水すすり草を食むありさま。確実な負け戦の特徴を呈している。こういう理解不能の戦術は往々にして社会の大幅な組み替えを前にして国内の実力抵抗勢力を処分、整理する目的で行われるものだ。 戦意喪失ウクライナ兵士、草と空手形を食べる http://japanese.ruvr.ru/news/2014_08_31/276652277/
02. 2014年9月01日 05:39:58 : KcD2009qwU これが稚拙な兵法である。すべて真実を伝えれば稚拙な兵法より稚拙になる。 世界中の組織で兵法は使われている、
03. 2014年9月01日 10:35:30 : RZAYuPFngk ロシア軍兵士は、全員、魔法使いであったと言う報道は、まだですか？ ＣＮＮｌｉｖｅが、ロシア軍が侵攻したと報道されたノボアゾフスクには、ロシア軍兵士が見られないと伝えた。 ＞No Signs of Russian Invasion in Ukraine’s Novoazovsk, Situation Peaceful – CNN http://en.ria.ru/world/20140831/192510645/No-Signs-of-Russian-Invasion-in-Ukraines-Novoazovsk.html ウクライナ軍が、ロケットランチャーを捨てて逃走した様子が映し出される。 ＞CNN Новоазовск не похож на эпицентр вторжения русских ― ИноТВ 1 http://www.youtube.com/watch?v=YUWttDxSfJk
04. 2014年9月01日 11:29:48 : LBtbDXFoS6 そもそも今回のクーデターは軍を抱き込んではいなかったようだから。 極右やネオナチ、外国から移入した傭兵が主体でしょう？ 正規軍の将兵にはロシア系もいたろうし、現政権との仲はうまくいくはずもなく、冷や飯食いだったようだね。 正規軍から親露派に走った軍人も少なくないと聞いた。このままでは、正規軍が親露派に寝返って“逆クーデター”ということにもなりかねないんじゃない？ その前にNATOで行って潰してしまえということなら酷いな。 そしてもし、「核戦争も辞さず」ということなら、“当事者以外の地球人”も黙っているわけにはいかないよ。 福島事故を起こしてしまった日本人だって、言いたいことはある。
05. 2014年9月01日 11:30:40 : aIjrukObbg ＞イギリス軍を中心にして、デンマーク、ラトビア、エストニア、リトアニア、ノルウェー、オランダで1万人以上の統合遠征軍 まるでイギリス軍は元寇ですね。 笑点 大喜利的に 英国元寇と掛けて天女の羽衣ととく。 その心は○スケに羽衣は脱がされる。かな。 まいっちんぐ。
06. 2014年9月01日 12:30:24 : boaxtHHZA6 対岸の火事と笑っているコメントが多いがまちがいである。 樺太南部、北方領土にいる住民こそ第二次大戦後強制移民できた ロシア語を話すウクライナ人であることを知らないようである。 日本で外交対応を間違うと飛び火するからな、 それだけはよく覚えておくべきである。
07. 敵の敵は味方 2014年9月01日 14:48:08 : hmBe2yPzfgxTI : vr5Cl4Dl4I マレーシア機撃墜の偽旗作戦も 失敗だったようで 西側のロシア挑発が手詰まりに なっている。 恥知らずな西側は ポーランドやバルト３国から 傭兵と兵器を大量に 送り込むだろうな。
08. 2014年9月01日 16:32:32 : LBtbDXFoS6 そもそもこちらにもあるように、私のようなドシロートが考えても、ロシアが千人かそこらの部隊を越境させるっていうのがおかしな話だった。入れるなら一度に十万とか、地上軍なしでも空軍力でキエフ側を殲滅とか、本気でやる気なら出来るっていうのだから。 http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/116.html この点から言っても、本気で戦争を望んでいるのはプーチンでは無いことは明らかだと思う。
09. 2014年9月01日 16:46:34 : TGgfYEbPRU 物資補給サボった結果前線の兵士が職場放棄・・・。 カッコつかないからロシアの軍事侵攻ってことに塗り替え・・・。
10. 2014年9月01日 19:31:07 : Ji2wXmK23g ウクライナの情勢を伝える報道はかつての日本の「大本営発表」のようなものか。

11. 2014年9月01日 19:37:26 : 5Jpvho4NgA ウクライナの「ネオナチやフアシストや過激民族主義」者の残忍さに抵抗運動の東部２州のロシア人は第二次大戦時のナチスのバルバロツサ作戦。「東方作戦」を想起しているのでは無かろうか？。アメリカやＥＵがウクライナを勢力圏にという欲深いことを万一考えているとすれば問題の平和解決はもつれるだろう。プーチン氏やロシア人やロシア正教会は、第二次大戦で反ナチと反フアシズムの「大祖国防衛戦争」でロシアの大地に流した幾千万人の血を決して忘れることは無いだろうと私は見ている。ボルガ川の流れが絶えることが永遠に無いように。
12. 2014年9月02日 09:12:54 : vcnQVbxGbQ お父さんがロシア系、お母さんがウクライナ系、お爺ちゃんがタタール、ユダヤの血が混じったウクライナ人あるいはロシア系なんてのが普通にいるから、血筋で対立するのに無理があるんだろうよ。 欧米は余計なお節介をするもんだ。 親戚同士の揉め事に全く関係ない他人がズカズカ入ってきて、お前が悪いお前は正しいと決め付け、俺の言うようにやれと言われてハイ、そのようにします。なんて言うやつがいるわけないだろうが。 お邪魔虫、欧米はとっとと失せろ。 それとナチ野郎どもも。

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