http://www.asyura2.com/14/warb14/msg/110.html
Tweet |
ウクライナ領内にロシア軍が侵入したとのウクライナの緊急声明を受け、オバマ米大統領は28日、米ホワイトハウスで記者会見し、「ウクライナに侵入する行為はロシアにさらなる重大な結果を招くことになる」と語って対ロシア制裁の強化を警告した。9月4、5日に英国で開かれる北大西洋条約機構(NATO)の首脳会議で追加制裁を協議する考えを示した。
オバマ氏はこの日、ドイツのメルケル首相と電話協議した。「ロシアが暴力を助長し、親ロシア派武装勢力を訓練し、武装させている」と強調し、現在のウクライナ東部における混乱は、親ロシア派武装勢力を支援するロシア側に責任があるとの見方で一致した。
またオバマ氏は、ウクライナのポロシェンコ大統領を9月18日に初めてホワイトハウスに招き、ウクライナと同国民を強く支持することを明らかにした。
オバマ氏は「ロシアはすでに冷戦終結後、最も孤立している」と指摘。ウクライナ領内に侵入したロシア軍とされる衛星写真に触れ、「ロシアが慎重かつ執拗(しつよう)にウクライナの主権を侵害していることを世界に示した」と述べた。
一方、国連安全保障理事会は28日に緊急会合を開いた。米英などがロシアを強く批判し、軍の撤退を求めたのに対し、ロシア側は「混乱は、ウクライナ政府の政策が原因だ」と反論し、非難の応酬となった。
会合でパワー米国大使はロシアの行動について「情報を操作し、混乱させ、あからさまなウソをついてきた」と述べ、「(ロシアによる)国際秩序への脅威は、我々全員の平和と安全への脅威だ」と批判。安保理議長を務める英国のライアルグラント大使も、今月上旬からロシアの戦車や装甲車がウクライナに入っていると指摘し、軍を撤退させ、武装勢力への装備提供もやめるよう求めた。
だが、ロシアのチュルキン大使はウクライナ政府が自国民を攻撃していることが混乱の原因だと主張。「ウクライナ東部にロシアの志願兵がいるのは万人が知っている。それは誰も否定しない」として、ロシア軍は侵入していないと強調した。逆に米国がウクライナを支援しているとして「ワシントンに、他国の内政に介入すべきではないというメッセージを送るべきだ」と述べた。
各国の意見表明に先立って、ウクライナ情勢について報告をした国連のフェルトマン事務次長も「ロシアの軍事的な関与についての報告を無視することはできない」と語った。しかし、同時に「国連はこの情報を独自に確認する手段を持っておらず、ロシアはこれらの報告を否定している」と認めざるを得なかった。
ウクライナ情勢をめぐってはロシアが今春にクリミア半島を併合して以来、安保理が何度も協議をしている。ロシアの主張が孤立することも多いが、同国が常任理事国として拒否権を持つため、安保理として具体的な行動を起こせない状況が続いている。(ワシントン=奥寺淳、ニューヨーク=中井大助)
■東部の死者2200人
ウクライナ東部について、国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)は「17日までに、少なくとも2220人が死亡し、5956人が負傷した」という報告書をまとめた。過去1カ月間で、1日に平均36人が死亡している割合で、「一般市民を保護するための措置がより必要になっている」としている。
朝日新聞が入手した報告書はロシアの関与には触れていない。ウクライナ軍側にも責任の一部があるとしながら、「武装勢力は高性能の武器や弾薬の安定供給を受けており、ウクライナ軍のヘリや戦闘機の撃墜も可能になっている」と指摘。これらの勢力が一般市民らを標的に殺人や誘拐、拷問を繰り返していると述べている。
http://digital.asahi.com/articles/ASG8Y33J7G8YUHBI00G.html
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。