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イラクとシリアで勢力を広げる過激派組織「イスラム国」が、シリア北部の拠点都市アレッポ周辺で再び攻勢を強めている。アサド政権の打倒を掲げるシリアの反体制派「自由シリア軍(FSA)」をも攻撃し、シリア反体制派の分裂に拍車がかかっている。
シリアと国境を接するトルコ南部キリス。ここでシリアへの人道支援を展開するNGOのエルハン・イェメレクさんによると、ここ1カ月でアレッポ周辺の少なくとも六つの村が「イスラム国」に制圧された。
アレッポからキリスに避難してきたアフマド・ハッサンさん(34)は「状況は毎日のように変わる。誰も安全を確信できないような日々だ」と訴えた。
「イスラム国」は本来、シリア東部を中心的な拠点とする。アサド政権軍の反撃で一時は劣勢とされたが、6月にイラク第2の都市モスルを制圧して以降、物流拠点として重要なアレッポ周辺で再び攻勢を強めた。イラク軍から奪った武器を使っているとみられている。
「イスラム国」は、反アサド政権で目的を同じにするFSAも攻撃している。
イラクからシリアにわたる一帯でイスラム国家の樹立を宣言した「イスラム国」の目標は、宗教国家を打ち立てることだ。あくまでアサド政権打倒を目指すFSAとの違いが、ここへきて対立に発展したようだ。
一方、イラクでは「イスラム国」への空爆に踏み切り、イラク軍と協力して重要拠点であるモスルのダム奪還にも成功した米国も、シリア内での対応には苦慮している。米国は、アサド政権の退陣を求めてきた経緯があるが、「イスラム国」を攻撃すれば、結果として、アサド政権を助けてしまう形になるからだ。
FSA関係者によると、FSAは「イスラム国」への対応に追われ、米国の支援も期待できない状態に置かれている。その隙に、アサド政権軍が攻勢を強め、反体制派の支配地域を奪還する状況になっているという。
(キリス=金井和之)
http://digital.asahi.com/articles/DA3S11307526.html
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