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【モスクワ時事】ウクライナ東部ドネツク州で乗客乗員298人全員が死亡したマレーシア機撃墜事件から17日で1カ月。現場を支配する親ロシア派がブク地対空ミサイル(SA11)を発射したと疑われるが、飛行状況を記録したブラックボックスを解析するなどしても犯人特定は困難なのが実情だ。ロシアでは「ウクライナに責任がある」との声が強く、欧米への歩み寄りは見られない。
◇待たれる暫定結果
撃墜事件の捜査は、最多の193人が犠牲となったオランダを中心とする国際チームが、国際民間航空機関(ICAO)と協力して進めている。遺体の身元確認はオランダ、ブラックボックス解析は英国で実施中だ。
ロシア紙コメルサントによると、9月第1週にも捜査の暫定結果が公表される予定。管制官の交信記録、現場検証結果なども含まれ、関係国には事実関係について異議申し立ての権利がある。
ただ、現場検証は不十分なのが現状だ。ウクライナ軍と親ロ派の戦闘が激化する中、国際チームは部分的停戦を待って8月初旬に現場入りしたが、情勢悪化で1週間で撤退を余儀なくされた。
これまでの報道では、ブラックボックスのうちフライトレコーダーからは地対空ミサイルがさく裂して機体に穴が開き、爆発的な減圧が起きたことが分かった。また、ボイスレコーダーの会話によれば機長らが撃墜直前まで異変に気付いた様子はなく、予期せぬミサイル攻撃だったことをうかがわせた。もっともブク地対空ミサイルが墜落原因と特定できても、誰が発射したかまでは分からない。
◇親ロ派の責任「2%」
親ロ派の後ろ盾となるロシアは、事件直後から「民間機の飛行禁止措置を出していなかったのはウクライナ当局」「管制記録が非公表」「ウクライナ空軍機が近くを飛行していた」などと、責任転嫁や陰謀論の宣伝戦を展開した。
これが奏功してか、ロシアの世論調査機関レバダセンターの8月初旬の調査では「誰に撃墜事件の責任があるか」との問いに、50%がウクライナのポロシェンコ政権と回答。ウクライナ軍が45%、米国が20%と続いた。親ロ派との回答はわずか2%。最近もロシアの航空専門家が「ウクライナ空軍機が撃墜した」との持論を展開し、ロシアのメディアに大きく取り上げられた。
身元が確認された犠牲者は14日時点で127人と半数以下にとどまる。捜査がウクライナ東部での戦闘状況や米ロ対立の影響を受ける中、真相究明を願う遺族は忍耐を強いられる。
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2014081600202
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