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ウクライナ南東部の人民共和国の幹部が相次いで辞任し、注目された。ルハンシク人民共和国のヴァレリー・ボロトフ首相の辞任についてニュースが流れると、その数時間後にはドネツィク人民共和国のイーゴリ・ストレルコフ国防相の辞任が明らかとなった。
「ガゼータ・ル」は、ルハンシク人民共和国のヴァレリー・ボロトフ首相が辞任したことを伝えている。
ドネツィク人民共和国「非人道支援」の調整役アレクサンドル・ジュチコフスキー氏は、「ボロトフ氏は少し自分に合わない仕事をしていた」と話した。
ボロトフ氏はルハンシク人民共和国創設の第1段階で貢献したが、最近の政策は効果的ではなく、義勇軍の間であまり人気がなかった。また飲酒癖もあったという。ボロトフ氏は辞任の理由を、春の戦いで負傷した影響で、仕事を続けられなくなったためとしている。
同じく「ガゼータ・ル」は、ドネツィク人民共和国のイーゴリ・ストレルコフ国防相が辞任したことを伝えている。
ボロトフ氏と同様、南東部のウクライナ政権への抵抗で、初期から関わってきた人物。地元では人望が厚かった。辞任発表の前日、ストレルコフ氏が重傷を負っているという情報が流れたが、ドネツィク人民共和国の幹部はこれを否定した。
人気の高いストレルコフ氏が、南東部の義勇軍への影響力が大きいモスクワにとって不利になったことが、辞任の理由かもしれない。ジュチコフスキー氏はこう話した。「思想性、非政治性、良い意味での非交渉能力、つまりクレムリンやキエフなどが何らかの譲歩について、ストレルコフ氏と話し合いを行うことができなかったのが問題ではないか」。ロシア政府に忠実でないこと、一切譲らない態度が、原因の可能性がある。
今回の幹部交代劇は、ドネツィクのオリガルヒ(新興財閥)、リナト・アフメトフ氏の立場を強める可能性がある。
「エクスペルト」誌は、両人民共和国の幹部交代劇に関連して、アフメトフ氏の重要な役割を指摘している。
ドネツィク人民共和国およびルハンシク人民共和国のプロジェクト自体を考案したのが、アフメトフ氏であることは(ウクライナ政府はロシアではないと認めている)、よく知られている。ただプロジェクトはその後、アフメトフ氏とは無関係のストレルコフ氏などの指導者の登場により、過激化し、コントロールがきかなくなった。今回の幹部の辞任は、アフメトフ氏がプロジェクトを自分の管理下に戻そうとしていることを示しているのかもしれない。この点で、モスクワの目的と合致している。
アフメトフ氏もロシアも、ポストクリミアのウクライナの領土一体性、また親ロシア地域およびエリートの決定プロセスへの影響力を保証することになる連邦制を支持している。ウクライナ軍が南東部の軍を完全に撃破しようと、すべての前線に攻撃を仕掛けている時に、幹部を交代させるのは、ロシアにとってリスクである。しかしながら、ドネツィク人民共和国およびルハンシク人民共和国が持ちこたえ、新たな幹部がロシア政府に完全に信頼されるようになれば、南東部の状況はロシアの利益にとってより好ましいものとなるかもしれない。
「ヴズグリャド」紙は、ストレルコフ氏の辞任について、政治学者のセルゲイ・マカロフ氏の言葉を引用しつつ、少し異なった書き方をしている。
「ドネツィク人民共和国およびルハンシク人民共和国を、ある程度政治的に認める準備かもしれない。パレスチナ解放機構に対して行われたことを、ロシア政府から行う必要がある。機構はパレスチナ人の完全な代表部として認められた」とマカロフ氏。幹部が地元の人間に代わると(ストレルコフ氏はロシア市民で、ドネツィクの人間ではない)、このような状況に発展する可能性がある。
「コメルサント」紙は、ロシアの人道支援物資の車列の計画が明らかになったと伝えている。
人道支援物資は「ドネツィク・イズヴァリネ」国境検問所および義勇軍の管理下にある領域を通過して、ルハンシクに届けられる。これから、ウクライナの国境警備隊と赤十字による検査の問題、またここ数日戦闘が激化している地域に人道支援物資を安全に届けるという一番重要な問題を解決しなければならない。
物資を運ぶ車列のリーダーは、物資が「ドネツィク」国境検問所で検査、通関される可能性が高いと話した。この検問所に、ウクライナの国境警備隊および税関員、また赤十字国際委員会の代表者が特別に訪れるという。
http://jp.rbth.com/politics/2014/08/15/8/15_49699.html
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8月15日に起きたロシア軍装甲車のウクライナ領侵入事件について何もふれていない。これは「ロシアの声」も同様である。ロシアにとって、ロシア軍装甲車のウクライナ領侵入事件は触れて欲しくない事実なのかもしれない。
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