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【モスクワ真野森作、ブリュッセル斎藤義彦】英紙ガーディアンは14日、ロシア軍の装甲車23台が14日夜、ロシア南部ロストフ州ドネツクからウクライナに侵入したと報じた。欧州各国は「事実なら国際法違反」と非難している。
ガーディアン紙と英インディペンデント紙の記者は14日夜、露領ドネツク付近の高速道路上で、ロシア軍の記章を付けた装甲車23台と補給車などの車列を目撃。ウクライナ領に入るのを確認した。最終的な目的地は不明。ウクライナのメディアも装甲車の侵入を確認したという。侵入当時、ウクライナ側の入国検査はなかった。
報道についてスウェーデンのビルト外相は15日、「事実なら明確な国際法違反」と非難。ハモンド英外相も「ロシア軍が撤退しないと深刻な結果を招く」と警告した。欧米は▽人道支援物資の中に武器がある▽親露派武装勢力の補給に使われる▽人道支援ルートがロシア軍の侵入に使われる−−疑いを指摘。ガーディアン紙は「大規模な侵入ではないが疑念を裏付けた」としている。
露ロストフ州国境警備当局は15日、「(装甲車がウクライナ側へ侵入したとの)情報は事実と異なる」と発表した。
一方、ウクライナの軍当局は15日、ロシアが派遣したウクライナ東部向けの人道支援物資を載せたトラック約300台の入境手続きを開始した。国境検問所がある露領ドネツクにウクライナ国境警備隊と税関係員の計59人が入り、トラックの積み荷を検査している。報道によると付近にはロシア軍の装甲車などが多数、展開している。
一方、ウクライナ軍の攻撃で劣勢の親露派武装集団では指導部が不安定化している。「ドネツク人民共和国」は14日、「国防相」のロシア人、イーゴリ・ストレルコフ氏の辞職を発表した。「司令官兼第1副国防相」への異動情報も流れたが、この役職には身元不詳のニコライ・ストレルコフ氏が就任する。「国防相」の後任は地元出身のコノノフ氏。
http://mainichi.jp/select/news/20140816k0000m030074000c.html
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