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焼き場に立つ少年
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投稿者 笑坊 日時 2014 年 8 月 13 日 20:06:42: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.goo.ne.jp/ikiikimt/e/840282991904fa39b6cc4a3aa620cb1c
2014-08-12 10:03:13 生き生き箕面通信

 有名な写真だから、すでに多くの方が目にされたことと思います。しかし、敗戦の日を明後日にひかえたいま、もう一度、この写真が伝えるものに思いをいたしたいと思います。

 1945年、長崎の爆心地付近の、多くの死体焼却をしていた「焼き場」で、ジョー・オダネルという報道写真家が撮影した「焼き場に立つ少年」です。


 インターネットにアップされた写真には、こんな文が添えられていました。 

 「佐世保から長崎に入った私は、小高い丘の上から下を眺めていました。
 すると、白いマスクをかけた男達が目に入りました。
 男達は、60センチ程の深さにえぐった穴のそばで、作業をしていました。
 荷車に山積みにした死体を、石灰の燃える穴の中に、次々と入れていたのです。

 10歳ぐらいの少年が、歩いてくるのが目に留まりました。
 おんぶひもをたすきにかけて、幼子を背中に背負っています。
 弟や妹をおんぶしたまま、広っぱで遊んでいる子供の姿は、当時の日本でよく目にする光景でした。

 しかし、この少年の様子は、はっきりと違っています。
 重大な目的を持ってこの焼き場にやってきたという、強い意志が感じられました。 しかも裸足です。

 少年は、焼き場のふちまで来ると、硬い表情で、目を凝らして立ち尽くしています。背中の赤ん坊は、ぐっすり眠っているのか、首を後ろにのけぞらせたままです。

 少年は焼き場のふちに、5分か10分、立っていたでしょうか。白いマスクの男達がおもむろに近づき、ゆっくりとおんぶひもを解き始めました。

 この時私は、背中の幼子が既に死んでいる事に、初めて気付いたのです。

 男達は、幼子の手と足を持つと、ゆっくりと葬るように、焼き場の熱い灰の上に横たえました。

 まず幼い肉体が火に溶ける、ジューという音がしました。それから、まばゆい程の炎が、さっと舞い立ちました。

 真っ赤な夕日のような炎は、直立不動の少年のまだあどけない頬を、赤く照らしました。

 その時です。炎を食い入るように見つめる少年の唇に、血がにじんでいるのに気が付いたのは。

 少年が、あまりきつく噛み締めている為、唇の血は流れる事もなく、ただ少年の下唇に、赤くにじんでいました。

 夕日のような炎が静まると、少年はくるりときびすを返し、沈黙のまま、焼き場を去っていきました」
(インタビュー・上田勢子)[朝日新聞創刊120周年記念写真展より抜粋]


 

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コメント
 
01. 2014年8月15日 03:04:36 : TGgfYEbPRU
戦争だから死ぬのは仕方が無い・・・でも唯々悔しい・・・。

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