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【8月12日 AFP】イラクのフアード・マスーム(Fuad Masum)大統領は11日、イスラム教シーア(Shiite)派議員らの要請を受け入れ、ハイダル・アバディ(Haidar al-Abadi)連邦議会副議長を新首相に任命した。その手腕が疑問視されていたヌーリ・マリキ(Nuri al-Maliki)現首相は自ら率いるシーア派から再任を拒否され、同国を崩壊から救う任務は今後アバディ氏が担うことになる。
米国はこの動きを直ちに歓迎。アバディ氏は30日以内に組閣を行わなければならない。国際社会は、新内閣にどれだけの多くの派閥を取り込めるかによって、今後イラクが流血の宗派間対立に終止符を打てるかどうかが決まると強調している。
米ホワイトハウス(White House)によると、アバディ氏はジョゼフ・バイデン(Joseph Biden)米副大統領に対し、イスラム教スンニ(Sunni)派過激派組織「イスラム国(Islamic State、IS)」による「脅威に立ち向かうことのできる、幅広い包括的な政府を早急に樹立する」意向を示したという。
一方、2006年から首相を務めているマリキ氏は、アバディ氏の首相指名は憲法違反だとして強く反発し、「憲法違反をした側に立っている」として米国を非難した。マリキ氏はアバディ氏の組閣作業の妨害や、今回の首相指名の合憲性を争うこともできるが、これまで以上に孤立の度を深めている。
アバディ氏は1952年、バグダッド(Baghdad)生まれ。シーア派の政治家でマリキ氏に近いと目されてきた。英国に亡命していたが、2003年米主導の部隊がサダム・フセイン(Saddam Hussein)政権を転覆させた後にイラクに戻った。(c)AFP/Salam FARAJ
http://www.afpbb.com/articles/-/3022846
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