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ウクライナ政府軍、親ロ派の拠点ドネツクへ攻勢[日経新聞]
2014/8/11 19:45
【キエフ=小滝麻理子】親ロシア派の武装勢力が一方的に独立を宣言したウクライナの東部で、ウクライナ政府軍が親ロ派の最大の拠点都市であるドネツクへの攻勢を強めている。11日も砲撃を続けた。政府軍の報道官は同日の会見で、ドネツクを他の地域から完全に分断したと発表した。
ドネツクを孤立させて補給路を断てば、親ロ派を一段と苦境に追い込める。政府軍の報道官は「ドネツクの奪還に向けて準備は最終段階に入った」と語った。ロシア通信によると、親ロ派のストレルコフ司令官も9日「ドネツクは完全に包囲された」と劣勢を認めた。
親ロ派は包囲網を破ろうとドネツク周辺で戦闘を続けるが、形勢を立て直すのは難しい情勢だ。先週、ドネツク州の親ロ派トップに就いたアレクサンドル・ザハルチェンコ氏は9日、「東部での大規模な人道的な危機が広がるのを防ぐため停戦の用意がある」と述べた。だが、親ロ派の撤退を条件とする政府と妥協の見通しは立っていない。
現地では長引く戦闘で水や食料、電気が著しく不足し、砲撃による市民の死亡も相次ぐ。親ロ派を支援しているとされるロシアはウクライナ政府に攻撃の停止や、ロシア領からの人道援助の供給を認めるよう要求した。これに対し、ウクライナや欧米諸国はロシア軍の東部介入を許しかねないと警戒し、双方の主張に隔たりがある。
http://www.nikkei.com/article/DGXLASGM11018_R10C14A8FF8000/?dg=1
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