http://www.asyura2.com/14/warb13/msg/681.html
Tweet |
ISを作り、育て、支援している米国はイラクのマリキ政権を倒そうと画策、ISの進撃は米国の思惑
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201408100000/
2014.08.10 18:31:46 櫻井ジャーナル
アメリカ軍が空爆したというIS(ISIS、ISIL、IEILとも表記される)の後ろ盾になっているのは、アメリカ/NATOやサウジアラビアにほかならない。ISを現場で指揮しているのはアブ・バクル・アル・バグダディ、その指揮官を動かしているのはサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子、その背後にアメリカ/NATOがいる。
ISはいくつかのグループが集合して編成された武装集団で、その源流は2004年に組織されたアル・カイダ系のAQIだ。この集団を率いていたのがアブ・ムサブ・アル・ザルカウィ。
2006年1月にAQIはいくつかのグループを吸収するのだが、その年の6月にアル・ザルカウィは殺されたと言われている。その直後にリーダーとして名前が出てくるのがアブ・バクル・アル・バグダディだ。この人物もアメリカの軍や情報機関がアフガニスタンでソ連軍と戦わせるために組織した武装集団に所属していた。つまり、CIAに雇われて訓練を受けている。
バーレーンのガルフ・デイリー・ニューズ紙によると、NSAの内部告発者エドワード・スノーデンが持ち出した資料にはイギリス、アメリカ、そしてイスラエルの情報機関がISを創設、そのリーダーであるアル・バグダディはイスラエルの情報機関モサドの訓練を受けたというのだが、現段階では真偽不明の情報。
http://www.gulf-daily-news.com/NewsDetails.aspx?storyid=381153
ただ、2009年7月から昨年9月まで駐米イスラエル大使を務めたマイケル・オーレンはエルサレム・ポスト紙のインタビューで、イスラエルは最初からシリアの体制転覆を望み、アル・カイダを支援してシリアのバシャール・アル・アサド体制を倒そうとしてきたと言明した。
http://www.jpost.com/Features/Front-Lines/Diplomacy-Obama-passes-the-kishka-test-326570
アサド大統領とアル・カイダならアル・カイダを選ぶということだ。
アメリカ、イスラエル、サウジアラビアが連合を組んでいることはすでに広く知られた話で、アル・バグダディがモサドの訓練を受けたとしても不思議ではない。モサドが介在するかどうかはともかく、2012年にヨルダン北部に設置された秘密基地でアメリカのCIAや特殊部隊がISの主要メンバーを訓練した可能性は高く、アメリカとISが敵対関係にあるとは言えない。
そもそも、アル・カイダがアメリカの生み出した戦闘集団。ロビン・クック元英外相も言っているように、アル・カイダ(アラビア語で「ベース/基地」を意味)はCIAに雇われて訓練を受けた数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル(データベース)。
http://www.theguardian.com/uk/2005/jul/08/july7.development
この事実を新聞に書いた翌月、クックは保養先のスコットランドで心臓発作に襲われて死亡している。享年59歳。
現在、ISに攻撃されている形のノウリ・アル・マリキ政権だが、この政権はイランと親密な関係にあり、アメリカは排除したいと考えていたはず。今年4月の選挙でマリキは勝利しているが、その前月、サウジアラビアやカタールを反政府勢力へ資金を提供していると批判している。
http://www.reuters.com/article/2014/03/09/us-iraq-saudi-qatar-idUSBREA2806S20140309
アメリカの「友好国」を批判したということは、アメリカへの怒りがそこまで高まっていたことを示している。
こうした中、ロシアがマリキ政権を支援すると表明、数日のうちに5機のSu-25近接航空支援機をイラクへ運び込んでいる。
http://www.washingtonpost.com/world/europe/putin-speaks-to-iraqi-pm-expresses-support/2014/06/20/97651afa-f897-11e3-af55-076a4c5f20a0_story.html
2011年と12年にアメリカ政府はイラクへF-16戦闘機を提供すると契約しながら、これまで約束は守られていなかったのと対照的。
ISが支配地域を短時間に広げている理由のひとつとして、イラク軍の指揮官が戦闘を回避したことが挙げられている。実際、マリキ首相はメーディ・サビー・アル・ガラウィ中将、アブドゥル・ラーマン・ハンダル少将、ハッサン・アブドゥル・ラザク准将、ヒダヤト・アブドゥル・ラヒム准将を解任した。
アメリカ政府はマリキ政権を倒、こうしたイラク人グループを後釜へ据えるつもりだったかもしれないが、ロシアが出てきたことで放置できなくなったと考えることもできる。ただ、こうした背景を考えると、アメリカがISを本気で叩くとは思えない。
ジョージ・W・ブッシュ政権にサダム・フセイン体制が破壊された後、事実上、イラクは3分割された。南部はシーア派、中部はスンニ派、そして北部はクルド人。クルド人の居住地域はシリアやトルコへも広がり、油田地帯と重なる。
このクルド人をイスラエルは支援してきたが、目的のひとつはイラクを解体して弱体化することにあった。石油利権を睨んでクルド人の国を作ろうと考えているアメリカ人もいるようだが、ISが支配している地域とも重なる。ISはシリアの35%、シリアで石油や天然ガスの採掘できるほとんどの地域を支配したと反シリア政府派は主張しているが、イラクでも油田地帯を押さえている。
http://english.alarabiya.net/en/News/middle-east/2014/07/19/270-Syrian-fighters-killed-in-biggest-ISIS-operation-.html
現在でもイスラエルには「大イスラエル」を目指している勢力が存在する。旧約聖書に書かれた「約束の地」、ナイル川とユーフラテス川に挟まれた地域をイスラエルの領土にするというのだが、そうなるとシーア派は追い出されることになるのだろう。シーア派の拠点はイランだ。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。