★阿修羅♪ > 戦争b13 > 593.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
《ガザ発》 村人たちは浴室に押し込められ射殺された 虐殺のフザー村(田中龍作ジャーナル)
http://www.asyura2.com/14/warb13/msg/593.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 8 月 01 日 22:12:05: igsppGRN/E9PQ
 

【ガザ発】村人たちは浴室に押し込められ射殺された 虐殺のフザー村
http://tanakaryusaku.jp/2014/08/0009827
2014年8月1日 21:31 田中龍作ジャーナル



浴室の壁には血のりがべっとりと付き、夥しい数の弾痕があった。筆者が撮影できたのは、先の3遺体の搬出を待ってからだった。=1日午前11時頃 フザー村 写真:筆者=


 1日、筆者は大規模虐殺があったとされるフザー村に入った。この日午前8時からハマスとイスラエルが「72時間停戦」に入ったのを利用したのである。


 ガザ南西部のフザー村(人口約7千人)は、イスラエルとの国境にある農村だ。村人たちはいち早く一時帰宅していた。残された家族の安否確認や家財道具の搬出に帰ったのだ。


 次から次へと遺体が見つかり、簡易担架に乗せられて運び出されていった。後頭部がすっぽり抜け落ちた男性の遺体が、不吉なものを予感させた。


 東西にまっすぐ伸びる村の基幹道路を、西方つまりイスラエル国境に向かって進みきった所が、大きな瓦礫で塞がれていた。


 路地の奥から村人たちの大声が聞こえてくる。殺気立っていた。パレスチナ人記者が筆者に向かって「村人が処刑されている」と英語で言った。


 農家の浴室には6人の遺体が折り重なるようにして横たわっていた。浴室の壁には弾痕が無数にあり、血のりがべっとりと付着していた。


 イスラエルが村に侵攻したのは13日前だ。その頃から虐殺が伝えられ始めていた。遺体は10日以上経っていることになる。夏の暑さも手伝って腐乱が進んでいた。異臭が鼻を突いた。



夏の暑さも手伝い遺体は腐乱が進んでいた。焼け焦げているのではない。=日本時間:1日午後5時頃 フザー村 写真:筆者=


 村は瓦礫野原と化していた。瓦礫の下に数えきれないほどの遺体が埋まっているはずだ。潰れた顔と、手と足を地上にのぞかせた男性の死体もあった。


 「神がイスラエルを殺すだろう。イスラエルを破壊するよう神に祈ろう」。中年女性が絶叫した。


 イスラエル領土内からの砲撃は間断なく続いた。イスラエル軍は「停戦中でもハマスの軍事用トンネルの破壊は続ける」と宣言していた。


 一時帰宅から4時間経つか経たない頃だった。男性2人がイスラエルのスナイパーに撃たれた。


 絶えず上空を舞っていた無人攻撃機の飛行音が、ヒステリックなほど騒々しくなった直後だ。


 村人たちは再び大脱出を始めた。基幹道路は人の洪水のようだ。


 その頃、中東の衛星放送『アル・アラビヤ』は、イスラエルが国連に「停戦破棄」を通告したことを速報で伝えていた。


  ◇


戦争の現実を伝えるために、あえて凄惨な写真の公開に踏み切りました。


            ◇


【ガザ動画】アルジャジーラのガザ生中継中に着弾し大音響
☆Rocket fire caught on-cam near Al Jazeera post in Gaza
(アルジャジーラ)


http://youtu.be/coijJG_nvHY


Rocket fire caught on camera near Al Jazeera reporter Nicole Johnston's position in Gaza.


【ガザ動画】国連職員が男泣き「国連が用意した避難所に逃げてきた子供たちを守れなかった」
☆UN spokesman cries on camera over Gaza school attack
(英紙ガーディアン)


http://www.theguardian.com/world/2014/jul/31/un-spokesman-chris-gunness-cries-gaza


Chris Gunness says he has no regrets over airing of moment of private grief if it focuses attention on plight of Gazan children



2014年8月1日金曜日


〔ガザ動画〕この世で一緒に楽しく暮らすはずだった人たちに見守られて墓地に埋葬される赤ちゃん
☆At least 1370 Palestinians killed since July 8
(イラン・プレステレビ)


動画 1分36秒から
http://youtu.be/YDRu72xFOE8?t=1m36s


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2014年8月01日 23:03:55 : AQLSPLIkCw
IRIBイランイスラム共和国・国際放送ラジオ日本語のウェブサイトは、国連安全保障理事会がガザ攻撃をやめるようイスラエルに要請したと伝えています。

2014/08/01(金曜) 20:15
国連安保理がガザ攻撃の停止を要請
http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/47236-

(転載開始)

国連安保理がガザ攻撃の停止を要請

国連安全保障理事会が、ガザ攻撃の人道的な停止を求めました。

イルナー通信によりますと、安保理は、31日木曜、ガザでの即時停戦の要請を繰り返し、シオニスト政権イスラエル軍のガザ攻撃の人道的な停止を求めました。

また、衝突停止の要請が何度も無視されてきたことに強い失望感を表しました。

こうした中、国連とアメリカは、1日、「イスラエルとハマスは72時間の停戦で合意した」と発表しました。

アメリカのケリー国務長官は、「双方は、現地時間の午前8時から停戦に入り、その後、エジプトの首都カイロで、イスラエルとパレスチナが交渉に入る」と語りました。

これ以前にも、ガザでは何度か一時停戦が宣言されましたが、シオニストは攻撃を停止しませんでした。

(転載終了)

●国連の本気度が試されている。シオニスト・イスラエルは国連を無視してガザ殲滅を続けるだろう。本来なら、言うことを聞かない国に対しては、国連軍を編成して武力攻撃もできるはずだ。だが、決まってイスラエルの後ろ盾のアメリカがイスラエル非難決議案にも拒否権を行使するし、国連軍など編成させるわけがないだろう。

有志の国が集まって、イスラエル派遣軍を編成して、海上封鎖と臨検を行なうべきだ。陸上は、イスラエル国境の封鎖だ。派遣軍がイスラエル封じ込めを行なう。

もう、これしかない!!


02. 2014年8月02日 01:25:46 : YxpFguEt7k
ガザの莫大な代償は子どもが払っている
http://www.washingtonpost.com/wp-srv/special/world/gaza-counter/?Post+generic=%3Ftid%3Dsm_twitter_washingtonpost

イスラエル人は無差別殺人鬼。誰彼の区別なく、むやみに殺しまくる。


03. 2014年8月02日 01:27:11 : Fz9HdhePO6
ナチスの蛮行主張はチャラになりつつあるな………

「神よイスラエルに罰を!」


04. 2014年8月02日 07:28:35 : YxpFguEt7k
アメリカよ、殺人を止めろ。
https://twitter.com/honda_hiroshi/status/495333146146004992/photo/1

子どもには何の罪も責任もない。


05. 2014年8月02日 09:46:42 : 2UBR5R8oes
不可思議な理屈がイスラエルを勢いづかせる。
すなわち、パレスチナ人(イスラエルの定義するところによればこの場合のパレスチナ人はテロリストということになる)のいかなる抵抗もそれが石つぶてがハマスのミサイルに変わろうとも、また元の石つぶてになろうともイスラエルに言葉以外の功撃(抗議)をする者どもには銃弾と空から爆弾が降り注ぐだけだ。
言葉により我々(イスラエル)と、パレスチナ(この場合のパレスチナ人のみテロリストの定義から外れるようだ)、イスラエルの今後を話し合おうと試みる者たちにのみイスラエルは慈悲をかける。
ただし、だからといってイスラエルに譲歩を期待してはいけない。
我々(イスラエル)は話し合う用意がある。それは認める。歓迎する。
それには我々の条件を受け入れることが前提だ。(前提を受け入れなければそれはテロリストと見なす)
前提を受け入れない交渉は問題外であり、そのための停戦は無意味だ。
だからパレスチナ人相手に言葉は要らない。銃弾と爆弾を食わせてやればよい。

以上、イスラエルのパレスチナ人に対する見方を書いてみた。
国連がアメリカのテロとの戦いにお墨付きを与えたため、イスラエルはアメリカのやり方を踏襲し利用している。
アメリカと国連こそがイスラエルに口実を与えてしまっているのだ。


06. 2014年8月02日 12:19:08 : nJF6kGWndY

虐待の連鎖という奴だな

07. 2014年8月02日 19:26:52 : jXbiWWJBCA
2014年8月2日
冷泉彰彦

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 今回のガザ危機は、2008年12月から2009年の1月にかけて発生したハマ
スとイスラエルの紛争、そして2012年の危機に続く「第三次」の危機であると言
えます。イスラエルが地上軍を投入する前に休戦となった第二次とは違い、既にイス
ラエルは地上軍を投入しており、規模としては2008年の第一次よりも深刻な事態
となっています。現時点でのパレスチナ側の犠牲者数は1500を越えており、既に
2008年の「第一次」の数を越えました。

 7月31日には、国連の潘基文事務総長とアメリカのケリー国務長官が仲介した
「72時間の停戦合意」が一旦は成立したのですが、直後にガザ地区内で「イスラエ
ル兵1名の行方不明事件」が発生し、ハマスによる拉致を疑ったイスラエル側は銃撃
を伴う捜索活動を敢行した結果、2時間もしないうちに停戦は破綻しています。本稿
の時点では、改めて戦火が激しくなっているということです。

 ニューヨーク・タイムズは「過去3回の危機は同じパターンを踏んでいる」とし
て、詳細なグラフで「それぞれのパターン」を並べて見せています。ハマスがロケッ
ト弾を大量に打ち込んで、これにイスラエルが応戦、やがて地上戦(2008年の危
機では回避)となり、国連や米国の国務長官などの和平仲介がされ、何とか停戦に持
ち込むというパターンです。

 この分析を見ると、今回の危機も「そろそろ相互に引く時期」であるかのように見
えます。ですが、潘・ケリー調停は完全に「コケ」にされた格好となった今、今後の
状況には暗雲が漂い始めました。ここ数日の欧州株、米国株の不調の背景にはこの問
題があるように思われます。

 つまり、NYタイムスの「パターン分析」に反して、今回の紛争は終わらないばか
りか悪化の一途をたどる危険も出来てきた、そのような観測が広がっています。で
は、今回の危機は過去2回と何が異なるのでしょうか? 6点指摘したいと思います。

 まず1点目は、双方の政治体制に「そこそこの安定」が見られるということです。
2008年の場合は、イスラエルの側には、オルメルト率いるカディマ政権が崩壊す
る過程という事情がありました。また、2012年の場合は、パレスチナの中でハマ
スとファタハの分裂が激化したという事情がありました。

 ですが、今回はイスラエルの側はリクードのネタニヤフ政権は比較的安定した支持
を獲得しています。勿論、戦争遂行政策が国内の政争と密接であるという事情は変わ
らないのですが、とりあえずネタニヤフの政権基盤は強固だと言えるでしょう。一方
で、ハマスの方は弱体化したファタハとの和解をしており、こちらも(複雑な事情が
あるとはいえ)政治的には「落ち着いて戦争のできる」状態であると考えられます。

 2点目は、相互に憎悪の拡大する構図が過去とは違う深刻さを持っているという点
です。まず、紛争の発端が、少年の殺害と報復という非常にエモーショナルなもので
あったことは象徴的です。これに加えて、ハマス側からイスラエルに打ち込まれるミ
サイルの数が半端でないし(一説によれば開戦以来で2700発以上)、同時にハマ
スがイスラエルに向けて「民兵潜入用の秘密トンネル」を掘るという作戦が、イスラ
エルを激怒させています。

 この「潜入用のトンネル」ですが、ハマスは民兵に「イスラエル軍兵士の服装をさ
せて偽装」して、トンネルを通ってイスラエルの市街地に潜入、そこで乱射事件など
を起こして社会を混乱させるという「作戦目的」で掘っているのだとされています。

 実際に被害が出ていると言われる以上、イスラエル側としては、そのトンネルの存
在は到底許すことはできないわけで、地上軍投入に至ったわけですが、このようなお
互いがお互いへの憎悪をかき立てるような対立構図は、過去のものとは質的に違うよ
うに思うのです。

 3点目は、エジプトの立ち位置です。2008年の危機に際しては、まだムバラク
政権が仲介機能を持っていました。2012年の場合は、既にムバラク政権は崩壊し
て、公選によってムスリム同胞団系のモルシ政権が成立していました。エジプト政府
の位置は、ここで大きく変わっていたのですが、当時のヒラリー・クリントン国務長
官はそのモルシ政権を「ハマスへの説得窓口」として巧妙に利用して和平を成立させ
ています。

 ところが、そのエジプトはクーデターを経てシーシー政権になっています。シーシ
ー政権は、同胞団をテロリストとして非合法化すると共に、ハマスへの露骨な敵視も
しており、仲介機能をほぼ喪失した状態となっています。

 4点目は、ハマスのスポンサーの変化です。長い間ハマスを支援してきたのは、レ
バノンのヒズボラであり、またイランであったわけですが、現在のハマスの戦闘能力
の背景にある「カネ」の出所は、一つはカタールであり、もう一つはトルコであるわ
けです。

 カタールは、湾岸の王国で王族などが石油の富を独占しつつ、外国人労働者などと
の間に不安定な格差社会を作っています。その格差が社会不安に転じることを回避す
るために、王族としては「自分たちはアラブの大義に忠実だ」というPRをするとい
う強烈な動機を持っているわけです。王族のポケットマネーで、全世界にアルジャジ
ーラというメディアを展開しているのも同じ理由ですが、とにかく明確な理由に基い
て「オイルマネー」による援助をハマスに提供しているのです。

 トルコの場合は、エルドアン政権というのは「イスラム的な」政権であるわけです
が、実際の社会経済政策を本当に「イスラム的」にしてしまうと、経済が低迷したり
ヨーロッパとの協調に影響が出るわけです。そこで、イスラエルを敵視して、ハマス
を支援してきたのですが、特に2010年にトルコの輸送船をイスラエルが撃沈する
という事件もあって、反イスラエルの立場からハマスへの支援を続けています。

 5番目は、ヨーロッパの世論の変化です。2009年の金融危機を経て、ヨーロッ
パは周囲のトラブルに敏感になってきています。また今回のウクライナ危機、とりわ
けマレーシア航空機撃墜事件からのショックも背景にあり、ガザ紛争という事態全体
への嫌悪感は相当なものがあるようです。恐らくはそうした嫌悪感や不安感が噴出す
る形で「反ユダヤ運動」のようなものが拡大しています。

 最も激しいのはフランスで、ほとんど人種差別に近い暴力的な運動が起きており、
その結果として差別的な社会の雰囲気を忌避したユダヤ系の住民がイスラエルに移住
するという動きも出てきています。更に、歴史的な経緯から反ユダヤ的な運動には極
めて自制的であったドイツでも同様の運動が発生しているのです。

 6番目は、アメリカ世論の変化です。今回のガザ紛争に関しては、アメリカのメデ
ィアではパレスチナへの同情論が、過去の紛争時以上に明確なものとなっています。
その背景には、アメリカの若い世代の世論が、明確に「イスラエル批判」という立場
に変わっているということがあります。

 オバマが空想的な理想主義者であって、ハマスを贔屓しているから問題が複雑化す
るという批判がアメリカの保守派の間にはありますが、それ以前の問題として、アメ
リカの世論自体が大きく変化しているのです。世代交代に加えて、911という事件
の記憶が遠ざかっていることも大きな要素です。

 このような6つの相違点があるために、今回の紛争は過去の2回と比較すると、仲
裁が難しくなっているのです。特にエジプトがハマスへの影響力を喪失し、アメリカ
がイスラエルへの影響力を低下させているというのは重要な問題であると考えられま
す。

 そのような危機的な状況の延長には、ある「最悪の事態」を想定しなくてはなりま
せん。それは、ネタニヤフ政権が、右派からの突き上げもあって「この際、ガザ地区
からハマス勢力を一掃する」という決意を固め、それを軍事行動という形で実行する
ということです。そうなれば、ハマスの側のロケット攻撃も、あるいはトンネル等を
使ったテロ攻撃も激しさを増すでしょう。

 ここまでの流血は、まだ2008年のパターンに近いレベルでしたが、より深刻な
流血の連続ということになる可能性もあります。つまり、イスラエルはハマスを駆逐
する決意を行動で示し、ハマスはこれにテロ攻撃で対抗するという構図です。そうな
れば、ヨーロッパやアメリカの世論はますます反イスラエルになる中で、誰も和平の
仲介ができなくなるという危険があるわけです。

 ケリー国務長官は、そのような「最悪の事態」を想定しつつ行動しているのだと思
います。そこまでは理解できるのですが、方法論が間違っていました。結局のとこ
ろ、エジプトがハマスへの影響力を失っていることから、カタールとトルコを仲介役
に使ったのです。これは、イスラエルの不信感を増すことになった、そう評価せざる
を得ません。

 今回の「72時間停戦」が90分で終わったという背景にはこうした構図があるよ
うに思います。今後に関しては、とにかく、2008年から09年の経験に即して、
一刻も早く本格的な停戦へ持っていかねばなりません。

 ですが、今回の状況においては、合意は大変に難しいのです。というのは、ハマス
はイスラエルの存在を認めない、イスラエルはハマスの追放を企図している(限りな
くそれに近い)という「相容れない」構図に立ち至っているからです。その矛盾を埋
めるためには、当事者双方との間に信頼関係を持つ仲介役が必要です。

 では、潘基文、ジョン・ケリーの2人以外ではどうかというと、クリントン夫妻は
2016年の選挙を控えて動けない、かと言ってオバマが自分で出て行くということ
も考えにくいように思います。

 一つ懸念されるのは、オバマの側近にいるスーザン・ライス(補佐官)、あるいは
サマンサ・パワー(国連大使)といった人々が「第三世界における人権」をテーマに
仕事をして来たというタイプの人々だということです。

 そのこと自体は個人のレベルでは悪いことではないのですが、彼女等の判断が入る
ことで、従来のアメリカ外交との一貫性がフラフラするとなると問題が出てきます。
イスラエルが孤立への危機感からより冒険主義的になるということでは、より深刻な
暴力の応酬という悪循環へ行ってしまうからです。

 いずれにしても、中東和平というのは、これまでの長い経緯に照らしても、国際連
合とアメリカが仲介の責任を果たしていくしかありません。潘基文、ジョン・ケリー
の2人が、もう一度「仕切り直し」をして、例えばイスラエルに乗り込むとか、ファ
タハのアッバス議長との関係を再構築するとか、粘り強く献身的な努力を続けるしか
ないように思います。
  
----------------------------------------------------------------------------
冷泉彰彦(れいぜい・あきひこ)
作家(米国ニュージャージー州在住)
1959年東京生まれ。東京大学文学部、コロンビア大学大学院(修士)卒。
著書に『911 セプテンバーイレブンス』『メジャーリーグの愛され方』『「関係の空
気」「場の空気」』『アメリカは本当に「貧困大国」なのか?』『チェンジはどこへ
消えたか〜オーラをなくしたオバマの試練』。訳書に『チャター』がある。 最新作
は『場違いな人〜「空気」と「目線」に悩まないコミュニケーション』(大和書房)。
またNHKBS『クールジャパン』の準レギュラーを務める。

◆"from 911/USAレポート"『10周年メモリアル特別編集版』◆
「FROM911、USAレポート 10年の記録」 App Storeにて配信中
詳しくはこちら ≫ http://itunes.apple.com/jp/app/id460233679?mt=8
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●編集部より 引用する場合は出典の明記をお願いします。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
JMM [Japan Mail Media]                No.804 Saturday Edition
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【発行】村上龍事務所
【編集】村上龍
【発行部数】92,621部
【お問い合わせ】村上龍電子本製作所 http://ryumurakami.com/jmm/


08. 2014年8月03日 08:50:05 : W96Y0YN28I
>>07
> 4点目は、ハマスのスポンサーの変化です。長い間ハマスを支援してきたのは、レ
バノンのヒズボラであり、またイランであったわけですが、現在のハマスの戦闘能力
の背景にある「カネ」の出所は、一つはカタールであり、もう一つはトルコであるわ
けです。


現在でもイランの支援は続いているとみていいだろう。
ヒズボラとの関係は微妙なところ。
ヒズボラはイランよりレバノン国内では政治的にシリアの影響が強いので。
ただシリアとは切れている。
ここがハマスの現状認識の甘さだった。
この認識の甘さを露呈させたのがアラブの春のエジプトの政変であることは言を待たない。
ハマスと出自を同じくするムスリム同胞団のムルシー政権になって、ハマスは自分たちにもようやくお鉢が回ってきたと喜んだ。
そうして長年、ハマスに武器と金をつぎ込んでくれたシリアを同国の内戦でスンニ派反政府勢力がアラブの春で起きた再現してくれるものと期待し、アサド政権打倒にチェンジしダマスカスのハマス代表部を閉鎖し事実上、袂を別った。
しかしそこまでだった。
アサドは二年余半に渡る内戦内乱を耐え抜き、今や北部拠点を制圧しつつある。
完全に制圧したとはいいがたいが、その過程の不透明さがどうであれ再選も果たしシリアの統治を維持している。
さて、カタールとトルコの支持を受けているというからには少々ややこしいことになるのかもしれない。

カタール、トルコはシリアにおけるアラブの春をサウジと共に主導した仲だ。
しかしこの三ヶ国ともそれぞれがそれぞれの理由で対立しているのである。
イスラエルとの関係で言えばカタールはイスラエルの存立を半ば認めているようなもので、直接渡り合おうという気はまるでない。

サウジはアラブ民族主義を採ったファイサルの没後(暗殺)、即位が安定せずアブドゥラが即位してから明確な親米路線を採るようになり、イスラエルとの共存を望んでいるともいわれておりときにはイスラエルと暗に協力すらしているとも噂されるなど、イスラエルにとって敵という認識はないだろう。ただカタールとは対立している。

トルコはエルドアンがイスラエルとの同盟関係を見直すと激怒するほどにアラブというよりイスラム寄りである。
とはいうもののトルコもケマル主義が否定されるような政治体制を採れる国ではないので軍部との駆け引きもあり、多分にパフォーマンスとしてムスリムとしてのトルコの顔をアピールすることで政治的使い分けを演じているともいわれている。

こうした駆け引きを弄してきた国々がハマスのスポンサーになったことでヒズボラやシリアの協力の下に成り立っていた政治と軍事の拡充は下がり、以前より非力になったのではないのかと思われる。
ファタハとの和解はそれを感じ取ってのものと思われる。
イスラエルにとって両者が和解することの意味はガザとヨルダン川西岸地区がパレスチナ人により精神的に結ばれてしまう『抵抗』としての和解であろうから、組みやすさとしてみた場合ファタハの側にまだ余地があるうちにハマスを叩いてしまえとの計算ともいえる。
その意味では冷泉彰彦のハマスよりファタハと交渉を導くべく・・・の指摘はそのとおりなのだがパレスチナを囲むアラブ周辺国はアラブの春で国内が落ち着かず、どれも交渉の仲介を取れる余裕がなく筆頭のエジプトはそれどころの話ではない。

この状況はイスラエルにとって願ったり叶ったりなのである。
アラブの春は結果的に失敗したが、ことパレスチナの抵抗運動ということでは明らかにその芽を摘み取ることに成功している。
ハマスは我が世の春に溺れ、状況認識の甘さを突かれ弱体化した。
そこにアラブの春の主導国が助けの手を差し伸べてきたが、この国々それぞれが自分たちの思惑で動いているに過ぎないヨイヨイ(甘ちゃん)だからやることはその場その場でポンポン変わる。
おまけにアメリカやイスラエルとも気脈を通じている国なので良いように利用させられて捨てられる可能性無きにしも非ずだ。

イスラエルにとってそんなことより実は気を揉むのは世界の反応の変化だ。
ロシアを悪者に仕立ててこの問題から焦点をぼかすアメリカの下手糞なショーの終焉と、イスラエルへの反感が巨大なうねりとなりアメリカをのっぴきならない状況へと追い込みイスラエルに圧力をかけさせて止めさせるのとどちらが先か、時間はあまりない。



  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)  recommend
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 戦争b13掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
戦争b13掲示板  
次へ