http://www.asyura2.com/14/warb13/msg/581.html
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※ 関連参照投稿
「対露「口先制裁」の実例:ロシアは高級公務員の外国銀行口座保有を禁止:なのに金融資産凍結が制裁のコアという喜劇」
http://www.asyura2.com/14/kokusai8/msg/302.html
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欧米の対ロシア制裁に抜け穴−最大手行は対象外[WSJ]
By
DAVID ENRICH, GABRIELE STEINHAUSER and MATTHEW DALTON
米国と欧州連合(EU)が29日決定したロシアの銀行に対する経済制裁は、ロシア経済の主要部分を厳しく処罰することを狙っていた。だが、その直接的な影響は比較的軽微にとどまる公算が大きい。
米国の制裁措置にはロシア最大の銀行が含まれておらず、EUは制裁対象とする銀行の欧州子会社に抜け穴を提供しているからだ。
米国とEUは、ロシアがウクライナの紛争で暗躍しているとみなし、これを罰するため、金融、エネルギー、兵器産業を支える各種のロシア企業に制裁を科した。
米政府のロシア国有銀行に対する制裁は、VTB銀行、モスクワ銀行、ロシア農業銀行の3行を対象としており、米国の機関や個人がこれら3行の新株ないし債券の購入によって資金提供するのを禁止している。
アナリストらは30日、米欧の制裁によって、ロシア3行が西側の資本市場からおおむね締め出されるとし、それによって3行の資金調達コストが押し上げられ、利益に打撃になり、潜在的に貸出能力を損なうことになるだろうと述べている。
しかし注目されるのは、米国の制裁リストに載っていないロシア金融機関が1行あることだ。スベルバンク(ロシア貯蓄銀行)がそれで、ロシア政府が過半数株式を保有している同国最大の貸し手機関だ。1万9000以上の支店を擁し、ロシアの銀行資産の大半を支配しており、リテール金融や事業・法人向け金融で最大の市場シェアを誇っている。また、欧州全域で本格的な投資・法人金融活動を展開している。
スベルバンクのモスクワ上場株式は30日、3%強上昇した後、0.7%高で終了した。
EUは制裁対象銀行やその他機関のリストを発表していないが、EU当局者によれば、スベルバンクもその中に入っているという。EU制裁リストには5つの国有銀行が含まれており、今週中に発表される見通しだ。
しかしEUの制裁にも顕著な抜け穴がある。制裁に詳しい欧州の当局者によれば、ロシアの銀行のEU域内子会社は制裁から免除されているという。
これは重要な抜け穴だ。VTB銀行とスベルバンクはオーストリアに大きな子会社を持っており、VTBはキプロスにも子会社がある。合計すると、これら子会社の総資産は昨年末時点で200億ユーロ(268億ドル、約2兆7600億円)を大きく上回っており、オーストリア、キプロス、チェコ共和国、スロバキア、ハンガリー、ドイツ、そしてフランスで営業している。
制裁が銀行全体に適用されていれば、これらEU子会社が自ら資金調達するのははるかに難しくなっていただろう。ただし、EU当局者は30日、彼らの資金調達の大半はロシアの親会社から来ていると述べている。また制裁を銀行全体に適用していた場合、欧州中央銀行(ECB)から複雑な事情が絡んだだろうという。ECBは今年秋、ユーロ圏の最大級の銀行を管理する責任を継承するが、そこにはオーストリアとキプロスにあるVTBとスベルバンクの子会社が含まれているからだ。
EU当局者は30日、欧州子会社を制裁から除外したのは、欧州の金融システムの安定性を保護するためだと述べた。同当局者は、制裁の目的は、これら銀行自体に打撃を及ぼすことではなく、これら銀行のロシア経済への資金繰り能力を減じることだと語った。
http://jp.wsj.com/news/articles/SB10001424052702304180804580062343453855702
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