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米中首脳の胸中は…(新華社=共同)
【世界を斬る】米空軍、中国を標的に核兵器強化 軍事増強を続ける中国に対抗
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20140723/dms1407231140004-n1.htm
2014.07.23 夕刊フジ
「米空軍は、中国を標的とする抑止力としての核攻撃力をグアム島を中心に強化している。AFGNC(地球核戦略司令部)をグアム島に進出させるとともに、核爆弾を投下するステルス爆撃機B2と最新鋭の装備を搭載したB52Hを計20機以上、常駐させることにした」
退役後、米空軍の支援団体・空軍協会の幹部になっている元空軍司令官がこう言った。
私は長い間、この協会のメンバーとして米空軍の動きを追っている。2008年、オバマ大統領が登場して以来、空軍は大幅な予算削減に直面しただけでなく内部の混乱が続いていた。
無人偵察機を大幅に増強しようとしたゲーツ前国防長官が、「従来の戦闘機、爆撃機を維持するべきである」と主張した空軍長官と空軍総司令官、参謀長を一度にクビにする騒動もあって、米空軍の戦力の低下が懸念されてきた。
そうしたなか、ウェルシュ空軍参謀総長が「効果的な抑止力を強める」との方針を打ち出した。
私が入手した文書によれば、米空軍は、「A10」と呼ばれる核抑止力の点検を強化する組織をワシントンの空軍司令部に新しく設置し、核兵器の整備や整備員、パイロットの訓練と教育、監督に力を入れることを明らかにしている。この核兵器戦闘計画は、私がグアム島で空軍の訓練を取材していた頃から、すでに準備が始まっていた。
グアム島のアンダーセン空軍基地には、B52HやB2の格納庫が建設されている最中だった。特にB2の格納庫は分厚いコンクリートで作られ、厳重な警戒態勢がとられていた。B52H爆撃機には、実際に乗り込んで取材したが、これまでの古い機種にはなかった爆弾投下機器がずらりと取りつけられていた。
グアム島のなだらかな丘にある4本の滑走路から巨大なB52Hが離着陸を繰り返す一方、三角形の異様な形のステルス爆撃機B2が南洋特有の積乱雲から急降下する。そのはるか先の山あいには、冷戦の間に米軍が作り上げた核兵器の貯蔵庫が見え隠れしていた。
オバマ氏は、中国に対して「戦争はできない」という弱気の姿勢をとっているが、米空軍は予算削減のなかで、最後のより所として核兵器による抑止力の強化に全力を挙げ始めた。
もとより、核爆弾は非人道的な兵器で忌避されるべきもの。だが、中国が国際法を無視して、尖閣諸島や東南アジア諸国の領土である南シナ海の島々を占拠しようとしていることに対抗して、米空軍が、核抑止力を行使しようとしていることは間違いない。
中国は軍事力増強の宣伝を繰り広げ、日本の人々を脅かしている。日本国内には、中国とは戦えないというムードすら強くなっている。
だが、中国は今や米軍が核兵器による抑止力に力を入れ始めたことに気がついているだろう。誇大宣伝を繰り広げてきた中国軍部や政治家は、本心では怯えているに違いない。
■日高義樹(ひだか・よしき) 1935年、名古屋市生まれ。東京大学英文科卒。59年NHKに入局し、ワシントン支局長、理事待遇アメリカ総局長を歴任。退職後、ハーバード大学客員教授・同大諮問委員を経て、現在はハドソン研究所首席研究員、全米商工会議所会長顧問。
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