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遺体を乗せた貨物列車からは異臭がする/(C)AP
開戦前夜のウクライナ 米ロ全面対決へ
http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/152044/1
2014年7月23日 日刊ゲンダイ
298人の罪もない命が犠牲になった東ウクライナのマレーシア航空機の撃墜事件。親ロシア派による誤射との見方が有力だが、現地では親ロシア派による卑劣な隠蔽工作が続いている。欧州各国の怒りはピークに達し、軍事衝突の危険性も高まってきた。
自動小銃を構えた親ロシア派の兵士が、18日に派遣されたヨーロッパ安保協力機構(OSCE)の調査団の活動を妨害。遺体は保冷貨物列車に無造作に置かれ、一部は腐敗が進行。原因究明に欠かせないフライトレコーダーの所在もわからないままだ。乗客の現金やクレジットカード、所持品が略奪されたという複数の報道もある。ウクライナのポロシェンコ大統領がドイツのメルケル首相に「略奪の事実、遺体の扱い方は、人倫にもとる」と電話で激しく訴え、メルケル首相も「許し難い」と表明したほどだ。
親ロシア派への糾弾の声は、国連の場にも飛び火した。日本時間きょう(22日)未明、安保理は親ロシア派に対し現場保全と調査団への協力を求める決議を採択。親ロシア派もさすがに遺体とレコーダーの返還を渋々認めた。一方、欧州のテレビでは空港で泣き崩れるオランダ人遺族の号泣シーンが繰り返し流され、親ロシア派、それを支えるロシアへの“制裁”を望む声が日増しに高まっている。
まさに開戦前夜の様相が漂う。きのう(21日)はウクライナによる親ロシア派への報復か、ドネツクの駅や空港周辺に激しい砲撃が加えられ、集合住宅からは黒煙が上がり、死傷者も出たもよう。AFP通信によれば、住民は逃げまどい、親ロシア派は一部道路を封鎖したという。
最悪のシナリオは、米国とロシアの全面対決。その恐れが日に日に高まっている。軍事ジャーナリストの世良光弘氏がこう警告を発する。
「米国とロシアが全面戦争に突入すれば、地球は滅亡します。それだけは両国とも避けたい。そこで米軍は、空母ジョージ・ブッシュをクリミアに展開した3月のように、示威活動程度にとどめると考えられます。ただ、懸念は欧州世論の不穏な動きです。天然ガスの3割をロシアに依存するEU諸国は、これまで米国のロシア金融制裁にも乗ってこなかった。それが自国民の被害をきっかけに、オランダ、イギリス、ドイツを中心に憎悪が高まり、新たな局面に入りました。国連の多国籍軍かNATO軍のいずれかが、東ウクライナの政情安定を理由に軍事介入する可能性が出ています」
国連やNATOが動けば、米国も黙ってはいられない。ウクライナを舞台にした米ロ対決が現実味を帯びてくる。
「冷静に分析すれば、オバマ大統領はウクライナには興味がなく、ロシアと衝突する可能性は少ないと思う。一方、ロシアのプーチン大統領は事情が少し違います。ここ最近、ロシア国民から〈東ウクライナにいるロシア人を助けない裏切り者〉と非難されている。米国と衝突する気はないが、親ロシア派への支援は続けなければいけないのです」(元毎日新聞モスクワ支局長の石郷岡建氏)
いくら国際的に非難されようと、ロシアは引くに引けない。欧米をバックにつけたウクライナも同じだ。血気にはやるウクライナ軍が戦車を連ねて東ウクライナに突入し、国境付近に駐屯しているロシア軍を“誤射”する可能性だってある。
第1次世界大戦は、やはり東欧のサラエボでオーストリア皇太子が暗殺されたのを端緒に始まった。あの悪夢をよみがえらせてはいけない。
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