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ロシアを窮地に陥れたクレムリンのマキャベリ策士策に溺れる? マレーシア航空機撃墜事件で経済的、政治的孤立へ
http://www.asyura2.com/14/warb13/msg/494.html
投稿者 ダイナモ 日時 2014 年 7 月 23 日 02:47:12: mY9T/8MdR98ug
 

2014年7月22日付 英フィナンシャル・タイムズ紙

つい数カ月前には、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領を戦略の天才だと持ち上げることが1つの流行になっていた。

 米国の右派は、プーチン氏の安定感と自国大統領のいわゆる弱さを対比させた。チャールズ・クラウトハマー氏は「オバマvsプーチンというミスマッチ」と題したコラムで、「この大統領の下では、ロシアの方が米国より断然上だ」と言い切った。

 前ニューヨーク市長のルディ・ジュリアーニ氏は、プーチン氏の決断力を評価して「これぞリーダーだ」と持ち上げた。英国独立党(UKIP)を率いるナイジェル・ファラージ氏は、プーチン氏こそ最も素晴らしい世界的指導者だと思うと語っていた。

 マレーシア航空のMH17便が撃墜された今、こうしたお世辞はすべて的外れに見えて仕方がない。


戦略の天才ではなく向こう見ずなギャンブラーであることが露呈

 ロシアはウクライナの分離主義者の武装集団に地対空ミサイルを供与したと見られるが、この政策は単に非道徳的だっただけでなく、プーチン氏は戦略の面で天才的な人物だという見方が誤りだったことの証明にもなっている。今回の撃墜事故で、プーチン氏は自らの被害妄想と冷笑的な政策ゆえにロシアを経済的・政治的に孤立させつつある向こう見ずなギャンブラーだったことが露呈したのだ。

 クレムリンのミニ・マキャベリは、分離主義者の武装集団とロシアとのつながりについてもっともらしい言い逃れを続けながらウクライナ東部を不安定な状況に置くことができると思っていた。

 ところが、人形使いは糸をしっかり握っていることができなかった。300人近い無辜の一般市民が命を落とした後、この悲劇におけるロシアの関与に厳しい視線が向けられている。ロシア以外の国の人で、この件にロシアは関与していないという主張を受け入れるのは筋金入りのプーチン擁護論者だけだろう。

 ロシア当局は今、非常に難しい選択に直面している。MH17便への残虐行為に関する国際的な調査に協力すれば、その結果は自分たちにとって極めて厄介なものになる公算が大きい。しかし、調査を妨害したり、陰謀論をぶち上げて隠れ蓑にしたり、あるいはウクライナ東部に派兵したりすれば、諸外国からさらに激しい反発を招くことになるだろう。

 先週、この航空機の悲劇が起こる前でさえ、米国は制裁の強化を発表していた。欧州連合(EU)も今後、ロシアに対する姿勢を強化しそうだ。ロシアの大手企業の一部は、西側の資本市場へのアクセスを失いつつある。

 政治的に孤立する可能性も高まっている。ロシアはすでに主要8カ国首脳会議(G8)から締め出されている。MH17便に複数の市民が搭乗していたオーストラリアは、11月にブリスベンで予定されている主要20カ国・地域(G20)首脳会議にプーチン氏を迎えたくないと述べている。2018年のサッカー・ワールドカップ(W杯)をロシアで開催することにも、遠からず疑問の声が上がることだろう。

 プーチン氏が犯した間違いは、上空を通過する航空機を分離主義者の武装集団が撃ち落とせるようにしたという無責任な行為だけではない。この愚かな過ちの原因は、少なくとも4つの政策の失敗に求められる。


マレーシア機撃墜事故を招いた4つの政策の失敗

 第1に、ロシアは、ウクライナがEUとの貿易協定に署名するかもしれないとの見方に恐ろしく過剰な反応を示した。EUはウクライナを何が何でも仲間に引き入れようとしているとの考えは、誇大妄想だった。実際には、EUは何十年も前から、ウクライナの参加を認めることにあきれてしまうほど消極的だった。

 ウクライナの北大西洋条約機構(NATO)加盟も――これについてはロシア政府が、ロシアにとって大きな脅威になると声を上げていた――実現の可能性は同様に小さかった。NATOは2008年の首脳会議でウクライナに加盟への道を開くことを拒んでおり、その後もずっと、これがNATOの基本的な立場になっている。

 ロシアの2つ目の失敗は、自国の責任を否定しながらウクライナの情勢を不安定にしていることだ。これは、冷笑的な観点からは賢明なやり方に見えたに違いない。実際、ことがクリミア併合に至った時は、世界は不意を突かれた。しかしウクライナ東部ではロシア政府の操作はそれほど効果的でなく、これを偽装することも難しくなっている。その果てに起こったのがMH17便の悲劇だった。

 この結果、ロシアは二重の意味で最悪の状況に直面している。一方では状況を完全にコントロールできておらず、他方ではそうした状況の責任を問われているからだ。

 それも当然のことだ。たとえ撃墜命令がロシア政府から出ていなかったとしても、この惨事が起こり得る状況をもたらしたのはロシアなのだから。

 プーチン氏が自分のために仕掛けた3つ目の罠は、ますます露骨になっているナショナリズムのプロパガンダを通じたロシアの世論操作に関係するものだ。

 世論操作はプーチン大統領の支持率アップという望み通りの結果をもたらしてきたものの、大統領はそれゆえに引くに引けない状態に陥っている。ウクライナの分離主義者を全面的に支援しなければ、ウクライナを支配している「ファシスト」(プーチン氏のメディアはそう呼んでいる)からロシア語を話す住民を守れていないとの批判を招いてしまうのだ。

 4つ目の失敗は、西側の対応を一貫して過小評価してきたことだ。プーチン氏は、周囲の太鼓持ち――および彼らの意見に同調する国外の関係者――の話から、自分が一流の戦略家であり、西側は弱いと思い込んでしまったのかもしれない。

 西側の対応は遅いこともあったが、本格的な制裁が決議されており、追加制裁措置は今後も続く。ロシアの企業経営者はこの状況に愕然としている。だが、今のところ、彼らは無力だ。

 また、プーチン氏は不必要にして破壊的な西側との対立に自身が巻き込まれるのを許すことで、間違った問題に関与している。ロシア政府はNATOに大きな妄想を抱いているが、ロシアにとって真の戦略的な課題は中国の台頭だ。しかし、西側との対立にはまり込んだプーチン氏は、中国に懇願する立場に置かれた。このことは、ロシアが最近中国と調印した一方的なエネルギー協定からも明白だ。


世界にとって、そして誰よりもロシア自身にとって危険な政策

 こうした失敗と判断ミスの実績を取り繕い、代わりにプーチン氏のことを敵意に満ちた世界に立ち向かう英雄として描くのが、従順なロシアメディアの仕事だ。世論調査は、このキャンペーンが今のところは功を奏していることを示唆している。

 危険なのは、プーチン氏が度重なる失敗を覆い隠す唯一の方法が、危機のムードを一段と煽ることであり、ロシアが実際に次第に敵意を強める西側に直面するという自己成就的な予言を生み出す事態だ。この政策は世界にとって危険であり、誰よりもロシア自身にとって危険だ。

By Gideon Rachman


http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/41299
 

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コメント
 
01. 2014年7月23日 03:46:40 : Qk0z0gVGLY
>ロシアはウクライナの分離主義者の武装集団に地対空ミサイルを供与したと見られるが、

ここまでは推定で、

>この政策は単に非道徳的だっただけでなく、プーチン氏は戦略の面で天才的な人物だという見方が誤りだったことの証明にもなっている。

推定をベースに「証明にもなっている」だって。へー。
推定ベースで証明できるんならなんでもできるよね。今下手に断定するよりも、
調査結果を待ったほうがいいよw


02. 2014年7月23日 05:26:28 : CQ9n15woH2
わめき散らせばどうにかなると思ったら大間違いだ。
集団ヒステリーはもはや起こせない。

03. 2014年7月23日 06:42:59 : 8Bz0Zf53KU
マキャベリズムを使いロシアにお説教するイギリス。
こういう時、ふつうはオマエが言うなとツッコミを入れるのが定番だがツッコミを入れる価値もない。



04. 2014年7月23日 08:00:05 : iZMnjfAAzI
あらゆる紛争をたどるとイギリスの息のかかった人間の仕業ということが

暴露されている。あらゆる反日工作も黒幕がイギリスだという説がある。

アメリカやイスラエルは単なる実行部隊ということか。


05. 2014年7月23日 10:02:59 : aIjrukObbg
三枚舌が多く語るねぇ。

マレーシア機の生贄で

米穀+納豆=ど壺


06. 2014年7月23日 12:10:44 : cQ79uxHmns
▼マレー機事件、ウクライナは捏造情報を流布、ロシアが非難
国連安保理はマレーシア機撃墜事件の真犯人に責任を追求し、事件の原因究明のため、公平で独立性のある国際的な捜査が確保されるよう呼びかけた。この要求が書かれた決議は7月22日、全会一致で採択されている。ロシアは事件究明にオランダが主導的役割を演じることを歓迎し、この問題で「偽造情報を流布した」としてウクライナを非難した。
ロシアのチュルキン国連大使は、ロシアはウクライナ上空でのマレーシア機撃墜事件の捜査に自国の代表を送る構えであり、オランダが主導権を握ることでより客観的かつ有効な捜査が可能となるだろうと期待を表した。国連安保理の席でチュルキン大使は悲劇の原因について「捏造した情報を流布」したとしてキエフ当局を非難し、次のように語っている。
「キエフ当局のやり口はひどい。捏造情報の流布から始めた。しかも国連安保理の場でもそれを行った。世間を騒がせた、義勇軍司令官らの音声録音も、複数の会話の音源を組み合わせたものであることが判明した。しかも会話は7月17日の事件の前に行われたものだった。ウクライナ内務省の発表したビデオは、地対空ミサイルシステム『ブーク』がロシア領内へと移送されている様子を映し出したことになっていたが、これも実際はキエフ当局の掌握するテリトリーで撮影されたものだった。このため、もしこれが撃墜事件であったとしても、その背後にいるのは義勇軍では決してありえないことになる。」
文字通り事件の起きる1分前に、ウクライナ南・東部を米国の宇宙機器が通過している。この宇宙機器は様々な射程距離のミサイルの発射を発見し、追跡することを目的としている。これについては21日、ロシア空軍参謀本部第1作戦部部長のアンドレイ・カルタポロフ中将が声明を表し、米国に対して人工衛星からの映像を詳細な検討に付すために国際社会に提出するよう求めている。これに加えて、ロシア軍部はマレー機のそばにウクライナ空軍の戦闘機、Su25を目撃している。マレー機がレーダーから姿を消したあと、ウクライナ軍機は民間機が落下した地点の空中を哨戒している。
アンドレイ・カルタポロフ中将は詳細をあげ、キエフ当局が未だに断固として否定しているこの事実の説明を求めて、次のように語っている。
「Su 25がマレー機から離れていた距離は3−5キロメートル。Su 25はその特徴から高度1万メートルまで上昇が可能だ。常設の軍備には空対空クラスのミサイル、R 60が含まれている。これは最高12キロメートル離れた標的を捉え、攻撃する能力があるもので、5キロ圏内であれば撃墜は保証できる。一体どんな目的で軍用機が民間機の航空路を、ほぼ同時に並行して飛行することがあるのだろう? この問いに答えていただきたい。」
事件については、ロシアの客観的な観測手段が捉えた詳細は他にもある。マレー機はドネツク州上空で航空路を北寄りに14キロずらしていたことがわかった。その後、マレー機は本来の航空路に戻ろうとしたが、その境界線にまで到達する間もなく、事件が起きている。パイロットがこうした行動をとる理由については、キャビンの自動録音やウクライナの航空管制官とのやりとりの解明を待たねばならない。
7月22日、義勇軍は約束どおりマレーシア側の代表に事件現場で見つかった「ブラック・ボックス」を手渡したことが明らかになった。ロシア軍部はさらにもうひとつ、ウクライナ軍が事件に関与した疑いを示す証拠を掴んでいる。事件当日、ウクライナ対空防衛隊はドネツク上空に「3ないし4」機の地対空ミサイルシステム「ブークM 1」を追加していた。しかも、マレーシア機の航空路は「ブークM 1」の行動ゾーンに入っている。7月14日から18日にかけてのこの「ブークM 1」の位置を写した人工衛星からの映像がある。写真では「ブークM 1」の中隊のひとつが撃墜事件の当日、ドネツクから50キロメートルの、義勇軍の掌握するテリトリーに最大限近く移されているのがわかる。ところが事件の翌日にはもう、その中隊は配置換えされている。キエフ当局はこの事実についてのコメントを控えている。
ロシアは事件の原因究明の誠実かつ透明性の高い、公平な捜査のために、こうしたデーターをほかのものと合わせ、国際的専門家らに提出する構えだ。
http://japanese.ruvr.ru/2014_07_23/274987631/

07. 2014年7月23日 13:12:37 : iZMnjfAAzI
いよいよマスゴミが洗脳装置として役に立たなくなってきたな。
戦争ビジネスもやめるにやめられないだろうから自作自演が見破られ
釣果がなければジリ貧だ。
ドル詐欺崩壊が迫る中、英米NATOは背水の陣でロシアに挑むだろうか?


08. 2014年7月23日 13:51:07 : iZMnjfAAzI
ウクライナに飛び散った機体はMH370だったようですね。
報道メジャーは消えたマレーシア機までさかのぼって真相を伝える義務が
ありますね。

http://beforeitsnews.com/alternative/2014/07/breaking-photos-prove-crashed-malaysian-jet-was-mh-370-2997698.html


09. 2014年7月23日 23:36:00 : NVuTbmLnec
米国は、ウクライナ紛争を利用して、ヨーロッパをロシアから引き離そうと必死。

しかし

フランスのファビウス外相は、2011年6月にロシアと契約したミストラル型ヘリコプター空母2隻の引き渡しに変更はないことを確認した。

http://en.ria.ru/russia/20140723/191124528/France-to-Fulfill-Mistral-Contract-with-Russia-as-Scheduled-.html

イギリスは、米国の尻馬に乗って追加的な武器の全面禁輸措置を取るべきだと主張しているが、一方では、自国の取引は、止めない。

イギリスは、1億3200万ポンド(2億2500万ドル)相当の武器をロシアに輸出する見通し。

http://en.ria.ru/military_news/20140723/191134945/UK-Continues-Exporting-Arms-to-Russia-Despite-Call-for-New.html

ロシアに対する禁輸措置の影響は、ドイツが一番大きいようだ。

「ロシアは、ドイツのトップテンに入る貿易のパートナーだ。ドイツ人の30万人の職がロシアへの貿易で成り立っている。さらに、ロシアは、ドイツの石油ガス輸入の35%を占める有力な供給者だ。先の禁輸措置は、ロシアとドイツの経済関係にネガティヴな影響を及ぼしている」とドイツ商工会議所の会頭であるヴァンスレーベン氏は、パッソウ・ノイエ・プレス紙のインタビューに答えた。

http://en.ria.ru/politics/20140723/191148543/Further-Sanctions-Against-Russia-Unjustified-Threaten-Global.html

米国も黙っていますが、こっそりやっている?どうするのか?

ロシアは、禁輸措置後も、ロケットエンジンの米国への供給を継続すると表明。

http://en.ria.ru/military_news/20140721/191083393/Russia-to-Continue-Space-Rocket-Engines-Deliveries-to-US.html

マスコミの情報を鵜呑みにしていると、○鹿になること請け合い。



10. 2014年7月24日 02:00:13 : TGgfYEbPRU
EU はウクライナを NATO に引き入れてウクライナ起点でロシアとドンパチ始める公算・・・。
マジで聖書通りの最終戦争狙ってるんじゃないか・・・。
イスラエルの虫食い入植から見て、きっと地下に巨大な宇宙船でも建設してるんだろ・・・。

11. 2014年7月24日 07:47:00 : FhvI3wDStA
この手の報道、つまりアメリカ、EUの強硬派の文章は内容が単純なのですぐわかる。よくある報道の一環。

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