01. 2014年7月19日 19:55:02
: UkcougewCk
ウクライナ空軍の実態を中国のマスコミがレポートした記事を紹介しているサイトを見つけたので全文を貼っておく。 記事が書かれたのは5月に入ったころだから今回の事態と関係ないのだが、ウクライナ軍の錬度の低さは同国の経済状態と比例して兵器のメンテナンスがまったく行き届いていないことと兵器の拡充がなされていないことに尽きるようだ。 それが何を意味するか一考するのも面白いのではあるまいか。 ウクライナ空軍の実力は
http://homepage3.nifty.com/gun45/banshufengcun.htm 中国の記者が直接現地を取材しており、日本ではここまで突っ込んだ報道は見られない感じです。 http://military.china.com/news2/569/20140504/18480732.html ウクライナ軍戦闘機、半数が不使用状態で保存され飛行員が欠乏 NATOとロシアの100機以上の戦闘機が対峙 (頑住吉注:原ページのここにある画像のキャプションです。「資料画像:ウクライナの軍事装備の多くはソ連から継承されたものである」) ウクライナの同国東部の都市に対する軍事行動は3日、継続してエスカレートした。メディアの報道でもニュースの画面でも、最も目を引くものとして都市上空を徘徊するウクライナ政府軍ヘリ以上のものはなく、2日に2機のウクライナ軍ヘリが撃墜されたことはさらにウクライナ情勢の象徴的事件となった。同時にNATOとロシアも持続的にウクライナ方向に向け戦闘機を増派しており、ここはすでに厳然と多方の空中の実力が腕比べをする格闘場となっている。 ウクライナ軍の攻勢は何故ヘリをメインとするのか 5月2日に始まり、ウクライナ政府軍は親ロシア武装勢力が支配するドネツクサハリン州の交通の枢軸スラウェイヤンスクに対し総攻撃を展開し、多数のヘリとBTR-80装甲車が進攻に参加している。行動の中で、ウクライナ軍は最初からスホーイー27S、ミグー29A戦闘機を派遣して低空をかすめるように飛行する威嚇を行い、ヘリが直接出動して近距離空対地支援ないし垂直離着陸を行うにまで発展している。「グローバル時報」記者は少し前スラウェイヤンスクを訪問した期間に、ほとんどいつでもウクライナ軍固定翼戦闘機が都市上空をかすめて過ぎる轟音を聞くことができた。だが現地の親ロシア武装勢力の人物は、こうした飛行機は心理戦を行っているに過ぎず、それらには実戦能力が欠乏している、とした。付近のウクライナ空軍基地における「グローバル時報」記者の見聞もこの説を裏付けているようだ。すなわち、基地内の大部分の爆撃機はすでに屑鉄に変わり、その他の戦闘機もメンテナンスが欠乏し、にもかかわらずヘリの格納庫付近にはいつも忙しげな軍人が囲み、頻繁に出動するヘリのために補給あるいは検査修理を行っているところだった。 ロシア政治・軍事分析所副所長ヘラムーチンは説明し、実際上ウクライナ軍では依然少なからぬなかなかの軍用機が使用に堪え、例えば第299戦闘機航空旅団のスホーイー25攻撃機は反乱平定作戦に非常に適し、しかも数が47機にも達しているが、この旅団にはそれらを操縦する飛行員が寄せ集めても足りない、と語る。一方装備がより先進的な第831戦闘機航空旅団はより悲惨で、全旅団には20機余りのスホーイー27と37機のミグー29があるが、半分は不使用状態で保存された状態である。より致命的なのは、ウクライナ軍のあらゆる航空弾薬がソ連時代に製造されたもので、大部分の弾薬の品質保持期限がすでに来ていることである。 アメリカの有線テレビニュースネットの画面から見て、ウクライナ軍が動員するヘリは主にミルー24武装ヘリとミルー8輸送ヘリである。「グローバル時報」記者の理解によれば、ウクライナ軍がヘリを主力に充当することを選択しているのは、親ロシア武装勢力が現地で採用する防御策と関係がある。距離がスラウェイヤンスクから遠からぬケラマトールスク市で、「グローバル時報」記者は、親ロシア武装勢力が多くのバリケードや路上障害物を設立しているのに気付いた。車両は「之」の字型の路線に沿ってこうした路上障害物の中を通過していくしかなく、したがって快速突破の可能性は失われている。もしウクライナ軍がこうした路上障害物を強行排除しようとすれば、容易に攻撃を受けるだけでなく、しかも多くの時間を費やすことになる。このためウクライナ軍はヘリを利用して空中からの垂直降下を実施し、直接部隊をバリケードの後方に送り込み、守備する親ロシア武装勢力に腹背に敵を受けさせることを希望しているのである。 しかしウクライナ軍を意外に感じさせたのは、親ロシア武装勢力が強大な防空火力を持ち、2機のウクライナ軍ヘリを撃墜したことである。使用されたのがどんな種類の武器かに関しては、RPGロケットブースト榴弾発射器、肩に担ぐ対空ミサイルから高射機関銃まで、各方の説は定まっていない。「グローバル時報」記者はウクライナ訪問の期間、親ロシア武装勢力が主に小銃、拳銃などの軽火器しか装備せず、機関銃やRPGはごく少なくしか見られないことに気付いた。だが確かにかつて肩に担ぐミサイルに似た円筒形の物体を背負った人がいるのが発見されている。 NATO、戦闘機を増派し制空権を奪取することを欲す ウクライナ情勢の持続的動揺と共に、NATOも一段と力を入れて一連の軍事的準備を行っている。アメリカの「スターズアンドストライプス」は2日、アメリカ空軍がすでに10機のF-15C「イーグル」式戦闘機を派遣した他、5月1日からはイギリス、ポーランド、デンマーク三国空軍が共同で12機の戦闘機を派遣し、バルト三国の防空パトロール任務を引き受けている、とした。バルト三国とロシア西部は国境を接し、特にロシアの重鎮サンクトペテルブルグからの距離が非常に近いので、NATO空軍の出現はロシアに対し比較的大きな脅威を構成する。同時に、カナダもNATOの要求通り、6機のF/A-18「ホーネット」戦闘機を派遣してルーマニアに進駐させており、その意図はロシアを震撼させることにある。 分析によれば、NATOがバルト海と黒海方向に向け移動配置した戦闘機は制空能力がより突出し、F-15Cは現在アメリカの駐ヨーロッパ空軍で最も先進的な制空戦闘機であり、E-3早期警戒機の指揮の下に、敵サイドの目標に対し超視距離攻撃が実施でき、一方イギリス空軍がバルト海に派遣した「タイフーン」戦闘機は2011年にリビアに干渉した「オデッセイの夜明け」行動に参加したことがある。説明によれば、アメリカ・イギリス戦闘機は対輻射ミサイルを配備し、防空システムに対する制圧が行える。ロシアの専門家は、「タイフーン」戦闘機はさらに情報、監視、偵察任務に用いる昼夜偵察照準吊り下げポッドが搭載でき、ロシアの防空の安全に対し比較的大きな脅威を構成する、とする。 NATO事務局長ラスムッセンはさらに、ウクライナ情勢の変化にかんがみ、NATO軍事行動と軍事演習計画の調整を研究中で、同時に東欧地域において兵力の配備を強化しようとしており、例えばより多くの戦闘機をバルト海地域に移転配備することだ、とする。ロシアの「職業人報」の報道は、NATOのバルト海諸国における空中パトロール任務の経費はすでに増加しており、より多くの力量がすでにポーランドとルーマニア上空の偵察飛行の中に投入され、大規模軍事演習も準備中だ、とする。 ロシア西部で連続して空軍演習が行われる NATOの威嚇、攻撃の意図に直面して、ロシアは弱みを見せていない。ロシア国防大臣ショイグはこの前すでに、ロシア・ウクライナ国境において演習と空中巡航活動を展開し、ウクライナ当局が始動させた「軍事メカニズム」を制止すると宣言している。ロシアの「視点報」は1日、ロシア西部軍区はレニングラード州、トヴェリ州、およびフィンランド国境に近いカレリア共和国で演習を挙行したばかりであり、スホーイー34、スホーイー27およびミグー31など40機余りの戦闘機が演習に参加し、演習に参加した飛行員は電子妨害と防空制圧の下で、予定の任務を完成させた、とした。今新たな演習が発起された後、ロシア西部および南部の軍区のほとんどあらゆる飛行機と防空力量が動員され、これには100機以上のミグー29、スホーイー27戦闘機、36機のスホーイー25攻撃機および60個大隊近い「ブナ-M1」、S-300PMU地対空ミサイルシステムなどが含まれる。バルト三国と対峙するロシア西部軍区もプスコフ州に第15ヘリ旅団を成立させ、ミルー28N、Ka-52武装ヘリやミルー8MTV-5、ミルー26T戦闘輸送ヘリを配備すると言明している。西側はこの挙はNATOとさらに一歩の軍事的勝負を展開するロシアの決意をはっきり示すものだと考えている。 この件では道理としてロシア側が悪いと言い切れない気がし、だからこそなおさら衝突は避けてほしいんですが、ここまで来ると着地点がどこになるのかちょっと見えない感じです。 以上 |