★阿修羅♪ > 戦争b13 > 410.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
シリア、イラク、レバノン 三カ国知識人の声明 宗教的専制反対の結集を わが社会は深い崖の縁にある 第四インターナショナル
http://www.asyura2.com/14/warb13/msg/410.html
投稿者 ダイナモ 日時 2014 年 7 月 17 日 13:05:19: mY9T/8MdR98ug
 

わが地には今深刻な脅威がある

 シリアとイラクにおけるISIS(イラクとシリアのイスラム国)の拡張は、レバント(レバノンからシリア、イラクへと広がる一帯を指す:訳者)の将来に関し大きな問題を引き起こし、この地域の国家と社会の破綻を敢えて進んで指し示す世界的な見せ物となっている。
 「イスラム国家」という旗印を身にまとっている諸勢力、諸閨閥、諸部族の前進は、世界中からやって来た「聖戦主義者の巡業団」によって後押しされた。それは、オスマントルコ帝国の崩壊以後に形成された国民的実体を解体させる脅威となっているだけではなく、われわれの国におけるあらゆる文明、そして信用それ自身を掘り崩している。
 イラクとシリアにおけるこの運動の地域的、国際的受益者についてこれまで何が語られてきたかに関わりなく、またこの現象を新たな西側を建設するある種の戦略に役立てるために利用しようとする企みがあろうとも――この地域の民衆を犠牲にするイランの総意――、数を増すジハード支持者の中にわれわれは、宗教的正統性を基礎とした――宗教それ自身の極めて狭量な見方の下に――一つの権威を築き上げようという努力を、さらにレバントの民衆と自由や公正や平和に対する彼らの権利に対する深刻な脅威を見ている。


旧体制が新たな奴隷化を育てた

この宗教的構想は本質的に人間に対する挽き臼だ。つまり、労働と生産の世界から分離された奴隷化の機械ということだ。それは、超エリート主義のレイシスト的支配、公衆に対するその扱いにおけるファシスト支配を作り出す。そしてそれはすぐに、聖なるもので保護された一握りの指導者たちの手中に、権力と富を集中するだろう。
この実体はその始まりから、女性の自由や美や近代教育に向けられた敵意で明らかだ。それは経済的に寄生的であり、本国でも海外でも攻撃的だ。それは、住民と土地と富を所有するある種の奴隷化システムの体制だ。それは当該地域の住民には馴染みのない事例を力で強要するだろう。そして彼らがそれを支持しないのであれば、その住民を殺害するだろう。
これら二つの国が長期にわたる社会的かつ文化的な地ならしにさらされることがもしなかったとするならば、イラクとシリアの広大な地域がこの奴隷システムの広がりに一つの場を与える、などということはなかったと思われる。この二ヵ国のバース党政権は、政治的な真空と権力の空白を生み出した。そしてそれはこれらの政権をあり得る最悪な道筋で変えた。それらの政権は、差別の極端な形態とその市民に対する攻撃を実行した。特にシリアには、国と住民を所有する一つの奴隷体制が、権力を相続し、継いで前世界の眼前で四〇カ月にわたって反乱する市民の殺害と破壊を続けている体制がある。イラクでは政権が、シリア政権の排他的かつ独占的な本能に続こうと試みている。
こうしたことは文明に対する大きな後退以上のものだ。われわれが今直面しつつあるものは、わが国々の住民に対する攻撃の継続であり、彼らの自由と正義に対する否定だ。モスルとバディアト・アシュシャムを通ってアレッポ郊外からアンバルまで伸びる地域に今権力を広げている者たちは、また彼らの黒旗を掲げるためにより多くの地域に侵攻する危険を示している者たちは、専制体制のいわば新生事物だ。そしてかれらは、それらの体制を基に、わが社会のルネッサンスと刷新と自由のあらゆる勢力を打ち砕くことに加わっている。


イスラエルとイラン利す危険も

 ISIS、ヌスラ戦線、アルカイダ、そしてそれらの姉妹組織に加えて、「正義の同盟」、アブ・アル・ファデル・アル・アッバス旅団、ヒズボラの諸部隊、そして他の者たちの群れが、虐殺に加わるために、またそれに歴史的で神話的な深みを与えるためにやって来た。そしてそのことが、今後やって来る数世代にむけて、殺害をわれわれの道連れとしている。彼らはこのような形で、閨閥、宗派、民族を内容とした際限がなく基準もない戦争として、自由と公正と平等を求める民衆革命に、さらに保護を欠いているもっと小さな諸グループに、また国家と公衆の利益の原理に襲いかかる絵柄を仕上げている。
ISISはこの意味で、いわゆる「抵抗国家」に対する、これらの共同体が自由や公正や平等のどれにも値せず、同情にすら値しないというその暗示された意味に対する、輝ける勝利だ。その上彼らは、イランの体制がこの地域に拡張し、イラン国境を越えてその壁を固定することに向け、そしてこの地域を破壊し、アラブ革命のあらゆる約束を殺すかもしれないような宗派戦争を始めるための活動に対し、口実を提供している。
次いで彼らは、イスラエルに対し追加的な正統性を(バース党の奴隷化体制が与えたもの以上に)提供し、パレスチナ人の闘争をもっとも孤立した地点に、また正統性が最低の水準になる位置に置いている。
これは、宗教に基づいた、また限界がなく空虚と暗黒に向かう奴隷化の権威体制確立という一構想の中で宗教を使う、危険な行為だ。そしてその構想の中には、いかなる経済も、教育も文化も芸術も、また公衆や個々人の自由の欠落にはふれないとしても、社会も幸福も人間存在の尊厳も人びとの間の敬意もないのだ。この行為は、今日の世界の形勢に対する参加や自由の前進に向けた成果という形で、ある程度啓発されたアラブがこの一世紀半築き上げようと挑戦したあらゆるものごとに対する深刻な脅威なのだ。
われわれ作家、ジャーナリスト、研究者、芸術家、知識人は、現代の人間的意識が承認する人間の価値すべてを守るに値すると考えるが故に、これらの宗教的かつ政治的な運動がわが社会と民衆を追い込んでいる崖の深さに警告を発する。われわれはまず第一に、わが市民たちに、またあらゆるところの民衆内部の人間的自由と平等を確信している人びとに、新旧の殺人者たちに反対し闘うために、そしてわが国々、わが地域、さらに全世界での自由と平等を求めて活動するために、われわれに合流するよう呼びかける。

七月三日
(「インターナショナルビューポイント」二〇一四年七月号)

http://www.jrcl.net/frame140721f.html  

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2014年7月17日 15:10:05 : DItWokSlcE
スローガンだけ勇ましい。内容は空疎。相変わらずの自分たちだけが正しいの独善主義の押し売り。
正論はそれだけで完結しておりなんら発展性の余地がないという意味で正論足りえる。第四インターのこうしたスローガンは正論と言うよりもはや念仏と同じだ。
しかし坊主を呼んでお経を唱えることでひととおりの儀式として死者を送り出す葬式行為と違うのは、シリア、イラク、レバノンで痛ましい犠牲者や死者にまるでこのスローガンが届いていないことだ。
もしくは何らかの有効性があると思い込んでいる、あるいは思い込んでいたいのだろうがいまだなんらかの有効的なナニカが生み出されたこともない。
決意表明の勇ましさは痛ましさと読み替えればまさに善意の押し売り以外、感じ取れる意味はない。

  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)  recommend
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 戦争b13掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧