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小野寺五典防衛相(中央)が陸上自衛隊霞ヶ浦駐屯地を視察に訪れ、自衛隊が購入を検討している水陸両用車AAV7に試乗した =16日午前、茨城県の陸上自衛隊霞ヶ浦駐屯地(鴨川一也撮影)(写真:産経新聞)
水陸両用車「AAV7」 小野寺防衛相をうならす離島防衛の新兵器登場
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140712-00000522-san-pol
産経新聞 7月12日(土)14時17分配信
「かなり性能が良いという印象を持った。21人の隊員を乗せて、あれだけのスピードで走れる。水陸両用機能も、かなり実績がある」
陸上自衛隊の霞ケ浦駐屯地(茨城県土浦市)を4月16日に訪れた小野寺五典(いつのり)防衛相が試乗後に興奮気味に語ったのは、離島防衛を強化するために陸自が配備する予定の水陸両用車「AAV7」だ。
「Assault Amphibious Vehicle」の略称で、直訳すると「強襲型水陸両用車」となる。水上と陸上の両方での走行が可能で、島嶼(とうしょ)部への要員輸送や上陸時の活用が期待されている。
「専守防衛」を掲げる自衛隊は従来、水陸両用車を配備してこなかった。だが、尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐり中国が活動を活発化。南西諸島の防衛は最重要の課題となっており、必要性が増した。
「AAV7」は米国で開発された。全長8・2メートルで全幅と全高はそれぞれ3・3メートル。重量は21・8トンある。サイズは装甲車より一回り大きめだ。最高時速は地上では約72キロ、海上では約13キロ。海上では、高圧の水流を噴出して推進力を得る「ウォータージェット」を活用し、約7時間航行できる。米国をはじめ韓国、イタリア、スペイン、台湾、タイ、ブラジル、アルゼンチンなどが採用している。
防衛省は水陸両用車52両を平成30年度までに配備する計画だ。現在、「AAV7」の中古車4両(人員輸送型)を試験車両として配備。運用試験を経て今後、車種を正式に決定する。水陸両用車は他にも、スイス製の「ピラーニャ」やスウエェーデン製の「バイキング」などがあるが、「波が高い海上を航行できる車種は他にない」(自衛隊関係者)といい、「AAV7」が選ばれることは確実だ。
防衛省は米国の海兵隊を模した「水陸機動団」を同年度までに新設する予定で、「AAV7」は水陸機動団の要をなす存在となる。このため、配備先としては、水陸機動団が新設される西部方面普通科連隊の所在地に近い長崎県佐世保市の崎辺地区が計画されている。
「AAV7」は、南西諸島の島嶼部が侵攻された場合に、島から数キロ離れた海上から発進させて戦闘部隊を揚陸させることが期待されている。ただ、「海上の運航速度は自転車と同じだ。狙われやすいのではないか」(防衛省関係者)との懸念もある。米国防総省は水陸両用車の能力向上に向けて後継機の開発に取り組んでいるが、国防費削減の影響もあって難航しているという。
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西部方面普通科連隊・AAV7(水陸両用装甲車)で離島奪還訓練【水陸機動団・陸上自衛隊】
自衛隊の水陸両用戦車AAV7 "海兵隊"で離島を防衛せよ
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