そして、今まで、従米という立場できたことも日本と良く似ている。

ところが、現在のイギリスは、この従米という立場を止めようとしている。
イラクとアフガンで、ひどい目にあったから。

それで、ひとまず、イギリスはシリア爆撃に反対し、米国の強硬派＝共和党右派
＝中国を敵視して対決して行こうとする勢力＝の期待を裏切ったのである。

そいして、このイギリスの空母は、従米路線時代の産物であり、「軍事フェチ」
に陥っている中国への売却もあり得る。（もっとも、１０万トン級の米国空母
よりはマシ。１０万トン級空母は、ミサイルが発達した現在では時代遅れ）

●それで、強硬派ではなく、中国を警戒しつつも協調して、米中の２大勢力で、
世界を支配する戦略のオバマは内心、喜んだ。

オバマは「正しい」。

米国の単独覇権主義派＝中国を敵視して対決してゆこうとする強硬派は、
夢を見ているのである。

なぜなら、世界中が中国の＜国家資本主義＞を支持し、次の覇者は中国である
ことを認めているから。

そして、アジアは、中国以前から＜国家資本主義＞だった。

中国の＜国家資本主義＞は、韓国やシンガポールの＜国家資本主義＞を真似た
ものに過ぎない。

そして、そもそも、戦後、傾斜生産方式で経済再建に成功した日本も、事実上、
＜国家資本主義＞だった。

東アジアは、中国が＜国家資本主義＞を導入することで、全て＜国家資本主義＞
となり、統一されたのである。しかも、プーチンのロシアも＜国家資本主義＞
なのである。

だから現在、アフリカ、南米、西アジアなど世界中が、過去２０年間で、
実際に貧困層を唯一減少させることに成功した中国の＜国家資本主義＞を支持し、次の覇者は中国であることを認めている。

世界は、「衣食足りて礼節を知る」の通り、＜言論の自由＞よりも、まずは
＜衣食住＞を優先しているのである。

（そもそも、本当の自由とは＜労働時間の短縮＞＝＜余暇時間を増やすこと＞
であり、言論の自由は、この＜労働時間の短縮＞を実現するための手段に
過ぎず、＜資本＞は労働時間を増やそうとすれど、絶対に短縮しようとはしない
から、資本は自由の敵＝民衆の敵である）

この世界の流れに気が付かないのが、中国敵視の安倍であり、ネットウヨ＝
国家が主導するのではなく、資本の主導を支持する＜新自由主義＞＝である。

しかし、＜新自由主義＞よりはマシな＜国家資本主義＞だが、半分は資本が
権力を握っている＜国家資本主義＞の社会も、理想社会というわけでもない。

＜国家資本主義＞も乗り越えた、真に民衆が主導する真に自由で平等な社会＝
＜次世代社会＞＝労働時間を、可能な限り短縮してゆこうとする社会＝を、
模索してゆかなければならない。