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ISISをシリアが空爆、イラク首相は歓迎すると語り、米国政府はシリアに手を出すなと警告した意味(櫻井ジャーナル)
http://www.asyura2.com/14/warb13/msg/287.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 6 月 27 日 17:34:15: igsppGRN/E9PQ
 

ISISをシリアが空爆、イラク首相は歓迎すると語り、米国政府はシリアに手を出すなと警告した意味
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201406260000/
2014.06.27 00:48:55 櫻井ジャーナル


 イラクの北西部を制圧しつつあるISIS(イラク・シリアのイスラム国、ISIL/イラク・レバントのイスラム国やIEIL/イラク・レバントのイスラム首長国とも表記)をシリア軍が空爆したことが確認された。当初、アメリカの無人機が攻撃したとも伝えられたが、アメリカ政府がすぐに否定していた。

 この攻撃をイラクのノウリ・アル・マリキ首相は歓迎すると語っているが、アメリカ政府はシリアに対し、国境を越えた攻撃をするなと警告している。国境など関係なく、世界中を荒らし回っているアメリカ政府が言える台詞ではないはずだが、そうしたことを気にしないところがアメリカ的だ。
http://www.bbc.com/news/world-middle-east-28033684

 本ブログでは繰り返し書いていることだが、現在、ISISを動かしているのはサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子。長い間、アル・カイダを指揮していた同国のバンダル・ビン・スルタン総合情報庁長官が背後へ隠れ、担当者が替わったということだろう。

 このISISにアメリカ/NATOやペルシャ湾岸の産油国が資金や武器を提供していたことは公然の秘密。シリアのバシャール・アル・アサド政権を倒すための地上部隊としてISISを使ってきたのである。マリキ首相も今年3月にサウジアラビアやカタールを反政府勢力へ資金を提供していると批判している。
http://www.reuters.com/article/2014/03/09/us-iraq-saudi-qatar-idUSBREA2806S20140309

 2012年にはヨルダン北部に設置された秘密基地でアメリカのCIAや特殊部隊がISISの主要メンバーを訓練していたともいう。ISISのメンバーはアメリカのパスポートを持っていると主張する人もいるが、真偽は不明。ただ、ありえない話ではない。

 1980年代の後半、サウジアラビアのジェッダにあるアメリカ領事館では、国務省高官からの命令で不適切な人びとにビザを発行させられていたという。アメリカでCIAが訓練するため、入国させる必要があったのだという。

 また、ファルージャから始まったISISの軍事作戦をアメリカの情報機関や軍が事前に察知していなかったということはありえないとも言われている。上空にはスパイ衛星、その下には偵察機、勿論、地上にも情報網が存在しているわけで、事前に知っていたと考えるのが自然。知っていながら何もしなかったということだ。

 ISISが石油施設を占領しているのも奇妙な印象を受ける。これまでアメリカは石油施設の警備に力を入れていたはずだが、今回、都市や石油施設をISISが制圧する際、抵抗らしい抵抗がなかったとも言われている。ISISは石油をARAMCO経由で売っているとも伝えられている。

 第2次世界大戦が始まった後、SOCAL(スタンダード石油カリフォルニア)、テキサコ、スタンダード・オイル・オブ・ニュージャージー、ソコニー・バキューム(後のモービル)が出資して作った会社がARAMCO。重役の多くがCIAとつながっていることでも有名だ。

 アメリカとサウジアラビアにイスラエルを加えた「三国同盟」がシリアやイランをターゲットにした秘密工作を始めたと2007年にニューヨーカー誌で書いたのは調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュ。
http://www.newyorker.com/reporting/2007/03/05/070305fa_fact_hersh
現在、イラクで展開されているISISの作戦の背後にもこの同盟は存在している。

 この「三国同盟」に加え、サダム・フセイン派の残党もISISに加わっているとも言われている。その指揮官はイサト・イブラヒム・アル・ドゥリ元革命指導評議会副議長で、アメリカによるとシリア、イラクの情報ではカタールにいるというのだが、2005年に白血病で死亡したという情報も伝わっている。ドゥリがアメリカに捕まらなかったのか、アメリカが捕まえなかったのかは不明だ。

 ISISがアル・ヌスラ戦線と一緒になったとも言われているが、これは不思議でも何でもない。シリアで体制転覆を目指して戦っているのはイスラム戦線、アル・ヌスラ戦線、そしてISISだが、いずれに対してもサウジアラビアは支持を表明していた。

 ロビン・クック元英外相も主張していたように、アル・カイダとはCIAに雇われて訓練を受けた数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル、つまり傭兵の登録リストにすぎない。
http://www.theguardian.com/uk/2005/jul/08/july7.development
その傭兵を雇っているのがサウジアラビアやアメリカだということであり、イスラエルを攻撃しないわけだ。問題は「雇い止め」になってからだ。

 イラクでマリキ政権と戦っているISISをシリアが攻撃、マリキ首相は歓迎し、アメリカ政府は怒った。興味深い反応だ。


 

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コメント
 
01. 2014年6月27日 19:31:04 : nJF6kGWndY

>アメリカは石油施設の警備に力を入れていたはずだが、今回、都市や石油施設をISISが制圧する際、抵抗らしい抵抗がなかった

そもそも正規軍自体、ろくに戦わず、高価な米国製の武装を明け渡している国だからなw


>ドゥリがアメリカに捕まらなかったのか、アメリカが捕まえなかったのかは不明だ

スノーデン事件から判断すれば明らかだろう

軍事や安全保障まで非正規に依存する米国は、昔のローマ帝国と同じだということだ


02. 2014年6月27日 21:30:48 : NLgh90XHiQ
>この「三国同盟」に加え、サダム・フセイン派の残党もISISに加わっているとも言われている。その指揮官はイサト・イブラヒム・アル・ドゥリ元革命指導評議会副議長で、アメリカによるとシリア、イラクの情報ではカタールにいるというのだが、2005年に白血病で死亡したという情報も伝わっている。ドゥリがアメリカに捕まらなかったのか、アメリカが捕まえなかったのかは不明だ。


イザト・イブラヒムはバアス党員、したがってイラク戦争で地下に潜ったバアス党員はその源泉であり元祖のシリア、バアス党の庇護を受け多くがシリアへ亡命したことを思えば現在もシリアに居ると考えるのが普通であろう。
ところでシリア、バアス党と分家のイラク、バアス党は犬猿の仲でありレバノン紛争の頃からサダム・フセインとバッシャールの親父ハーフェズ・アサドは互いに支援する派をめぐり代理戦争を繰り広げてきたので遺恨もあって湾岸戦争では有志軍の側にシリアが加わりイラク攻撃に協力するアメリカへの恩の押し売りをかねた安い国際協力もやって見せた。
しかし湾岸戦争終結後、国連はイラクに対し懲罰的経済制裁を課してサダム政権に対し日干し戦略をかけるのだが、国連安保理を分断することに成功したサダムは親イラクの安保理大国(露仏中)が中心となりイラクの経済制裁を一部解除させるための「食料のための石油」貿易プログラムを緩やかにしたことであの手この手でプログラムの法の隙間を突いて周辺国とバーターの貿易をすることで生き延びることに成功する。
その協力国に湾岸戦争ではアメリカに着きイラクを攻撃したシリアも含まれている。
シリアだけでなくイランですらイラク内のシーア派を助けるという名目でイラクと貿易を行っているのだ(イライラ戦争終結後、イランとイラクは国交回復しており、湾岸戦争のときアメリカの空爆から守るためイラクはイランに自国の航空機を緊急避難させたがイランは黙認した。注=避難した航空機は返って来なかったがw)。

これらのプログラムのイラク側のオフィスを取り仕切っていた一人がイザト・イブラヒム・アル・ドゥーリであり、後に占領米軍に対しイラク全土でレジスタンス(旧バアス党員とイラク軍、大統領警護隊、サダム決死隊を主にした)によるゲリラ攻撃が起こったときそれらを統率し指揮していたのも彼であるといわれている。
もちろんアメリカは捕まえなかったのではなく、捕まえられなかったのだ。
でなければイラク戦争開始後2週間足らずでバグダッドを落とした米軍がその一ヵ月後、跡形も無く消えたイラク軍のこうしたゲリラ戦術になす術もなく米兵らが餌食にされていく様をどうして未然に察知できなかったのか悩む必要はなかったはずだ。

なお、イラクが経済制裁をなし崩しにしようと安保理と周辺国を巻き込んだ手練手管についてイラク近代史に詳しい酒井啓子が開設している。
興味のある方は是非読んでみたらいい。
画一的なアラブ中東図がいかに嘘っぱちなものであるかがよくわかる。

「なし崩し」経済制裁解除を目指すイラク
http://d-arch.ide.go.jp/idedp/TPC/TPC004000_005.pdf



03. 2014年6月27日 21:53:45 : NLgh90XHiQ
補足。
してみればアメリカが仕掛けたイラク戦争はイラクのサダム・フセイン政権を経済封鎖では潰せない苛立ちからきたものであり、「食料のための石油」貿易プログラムが緩和された背景にはイラクの大量破壊兵器査察から派生して課せられた飛行禁止空域と経済制裁で軍事転用がなされないための網がかぶされた結果、幼児に必要な薬にまで輸入禁止品目に指定されるなど軍事民生両用でイラクとイラク国民の安全と福祉に大きな支障をきたした代わりにイラクは中東随一を誇った軍事大国ではなくなったことも飛行禁止空域がイラクの脅威を取り除き安全な国となったと露仏中が逆手に取ることで渋るアメリカを押しのけたことにある。
つまりイラクは軍事面では丸裸だが貿易面では明らかに湾岸戦争以前の勢いを取り戻しつつあり、このことはイスラエルにとってこのうえなく面白くなく不安をかきたてる要員となっており同時に勝利したアメリカの屈辱をも加速させた。
したがいほとんど軍事的にはなんの意味もないイラクに戦争を仕掛けるということはきわめて楽勝が規定内のことだったわけで、アメリカが「食料のための石油」貿易プログラムにつけこんだということである。

04. 2014年6月28日 07:05:39 : 3YzC2nZTY6
WSJには早くに、オバマ政権はマリキを見限ったと出たようだけど
これどうだろう?
その前から共和党は、見限れとうるさい。WSJは共和党系

あとは、油田を押さえたクルド人に協力を要請したり(誰が考えてもアホな行為、取引材料が既に手に落ちてる)
本心はどこにあるのか。。。

何か企んでるとしたら、どういったものだろうね?
シリアに攻め込む為の拠点造り?

=====================
それと、ISISの支配地域ではイスラム法の影響がだんだん強くなってるそうで
これじゃあ人心の離反は早い
バグダッドが落ちるなんてことも、あの戦力じゃありえない
何をやっとるんだろう、あいつら


05. 2014年6月28日 09:27:34 : cUchBPexSM
表と裏がここまで違うとはね

06. 2014年6月28日 23:26:41 : Wr5cvCffrE
分りやすいなあ、ユダメリカは
手塩にかけて育てたISISなのだろうよ

ウクライナといい、世界は少しづつ正常な方向に進んでいると見える。
日本は異常なまんまだが・・・


07. 2014年6月29日 10:40:05 : BVqwfGc3rw
このまま、イラクシーア派にロシアを食い込ませた方がイラクのためになりませんかね?

08. 2014年6月29日 10:42:29 : BVqwfGc3rw
イラン・シリア・イラクシーア派VSイスラエル・サウジ・イラクスンニ派ですね。
内戦になってしまうか。

09. 2014年6月29日 10:46:52 : BVqwfGc3rw
アメリカは国際政治の求心力も低下したまま策動を起こして下手を打ち続けてますね。

10. 2014年6月29日 12:40:50 : BVqwfGc3rw
アメリカは、ネオコンが反政府勢力、ホワイトハウスはマリキ側って風ですかね。

11. 2014年6月29日 19:29:05 : xQUGSpq4Uw
『現在、シリアやイラクではISISが目立つが、リビアのLIFGも根は同じアル・カイダ。イギリスのロビン・クック元外相も主張していたように、アル・カイダとはCIAに雇われて訓練を受けた数千人におよぶ「ムジャヒディン」のコンピュータ・ファイル、つまり傭兵の登録リストにすぎない。つまり、名称には大した意味はない。

表面上、現在の雇い主はサウジアラビアだが、その背後にはアメリカ/NATOやイスラエルが存在する。2007年に調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは、アメリカ、サウジアラビア、イスラエルの「三国同盟」がシリアやイランをターゲットにした秘密工作を始めたと書いていた。』


12. 2014年6月29日 23:38:58 : 6S7MbU7lJE
アメリカが完全に色々な事にどうにもならなくなったら面白いだろうな。

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