04. 2014年6月23日 13:17:39
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オバマ政権が、どこまで間抜けかが、わかるな http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/41031 JBpress>海外>Financial Times [Financial Times] 米国とシーア派の協調行動はスンニ過激派の夢 2014年06月23日(Mon) Financial Times (2014年6月20日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)
米英による2003年の侵略がいかにして2014年に単一国家としてのイラクの内部崩壊につながったのかを巡る激しい議論は、イラク軍を訓練し武装するのに300億ドルを費やしたにもかかわらず、同軍がなぜジハード(聖戦)戦士の大群の前にあっさり退散したのかを問う困惑した米国議会の議論とともに、やる価値のある議論だ。だが、そうした議論がイラクを救うことはない。 米国主導の占領がイラク国家を粉々にした――地域の勢力バランスを変え、宗派間の戦いに火を付け、それまでイラクを支配していた少数派スンニ派を権力の座から追い落とした――無謀さの後には、シリアを巡る西側のお粗末な意思決定が続いた。 シリアの(多数派のスンニ派による)反政府勢力に対する西側の支援をサウジアラビアとペルシャ湾岸の同盟国並びにトルコの手に委ねたこと、さらにバシャル・アル・アサド大統領と戦う主流派の反乱者に対するしみったれた支援が、中近東でジハード主義のフランケンシュタインの怪物を生み出すのは必至だった。 だが、当面の急務は、「イラク・シリアのイスラム国(ISIS)」が――少なくとも今のところは――その先頭に立っている、本質的にスンニ派のアラブ蜂起である動きをどのように食い止めるか、だ。 アルカイダによって生み出されたジハード主義の運動の実績は、ほぼ一様に失敗の連続だった。彼らの残虐性の裏側にあるのはナルシシズムだ。ジハード主義者の全体主義的な急進主義は、しばしば保守的な社会や部族の特権と対立するため、めったに同調者をつなぎとめることができない。 それがISISの前身に起きたことだ。ISISの前身組織は2007〜08年の米軍増派の時期に、スンニ派のアラブ民族によってイラク中部と西部の大部分から追い出された。シリアだけではジハード主義の復活を説明できない。 ジハード主義勢力を後押しした最大の要因 シリアの戦場は、ジハード主義勢力に貴重な後方守備隊と安全な補給ラインを与えている。だが、何にも増して彼らに成功をもたらしているのは、今春の総選挙後に3期目を迎えることになったイスラム教シーア派のヌリ・アル・マリキ首相が宗派的な政策を実行し、サダム・フセインの下で享受していた権力を失った後に屈辱を受けてきたイラクのスンニ派を迫害したことだ。 マリキ首相は、スンニ派のアラブ民族だけでなくクルド人も敵に回した。クルド人はイラク北部で自治を行っているが、同盟的な解決策には、敵対するシーア派とともに触媒的な役割を果たす存在だ。イスラーム・ダアワ党出身のマリキ氏は莫大な権力と資源をため込んだため、シーア派のミニ・サダム――そしてISISの兵士採用担当軍曹――になった。 折しもスンニ派のアラブ民族がイラク政府から疎外されていることが原因でマリキ政権に立ち向かおうとしている時に、ジハード主義者はサダム・フセインの軍隊とバース党の残骸であるスンニ派の権力構造にしがみついている。この思いも寄らない連合を分裂させる見込みはない。 イラクは間違いなく、この憎しみに満ちた攻撃を阻止するための助けを必要としている。「米陸軍・海兵隊暴動鎮圧フィールドマニュアル」の共著者であるイラク戦争の退役軍人、ジョン・ナグル氏が先日書いたように、「事態を制御し、戦う意志を鼓舞するための米国の空軍力と特別作戦部隊がなければ、1975年にサイゴンが陥落したように、バクダッドが陥落する現実の可能性がある」。 だが、マリキ氏に、より包含的になるよう求めることは無益だ。マリキ氏は先日、クルド人とアラブ・スンニ派の形ばかりの指導者数人を同じ舞台に召集したが、彼らと目を合わせることもできなかった。2011年の米軍撤退の後に続くはずだった権力分割協定を破棄したこの極めて対立的な首相は、緊急的な挙国一致内閣に置き換えられるべきだ。 もしイラクの政党が多数派の連立を組めば、それは非民主的ではない。マリキ氏が率いる会派「法治国家連合」は最近の選挙で第一勢力を維持したが、獲得した議席は325議席中92議席と、過半数を大きく下回っている。 米国などがマリキ首相を支援すれば地域の全スンニ派の怒り だが、聖職者による武装の呼びかけによって動員されたシーア派民兵およびイランとの事実上の連携によって、米国が今空軍力でマリキ氏を支援することになれば、それはジハード主義者の夢の実現となり、地域全体のスンニ派の怒りを買うだろう。 元駐米カタール大使のナセル・ビン・ハマド・アル・カリファ氏は先日こうツイートした。「イラクの犯罪人アル・マリキを支えるための西側によるイラク介入はどんなものであれ、すべてのスンニ派アラブ民族、イスラム教徒によって自分たちに対する戦争として受け止められるだろう」 By David Gardner in Beirut
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