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サウジが操るISISがイラクのマリキ首相を揺さぶり米国も辞任を求める中、露国がマリキ支援を表明
http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201406210000/
2014.06.21 23:55:04 櫻井ジャーナル
イラクで4月に行われた選挙で勝利したヌーリ・アル・マリキ首相をアメリカ政府は排除しようとしている。選挙でアメリカ支配層の意に沿わない結果が出た後に「反乱」が起こることは珍しくないが、今回もそのパターンだ。アメリカのマリキに敵対する対する姿勢が明確になった後、ロシアがマリキ支援を表明、アメリカとロシアが対立する構図になりつつある。
http://www.washingtonpost.com/world/europe/putin-speaks-to-iraqi-pm-expresses-support/2014/06/20/97651afa-f897-11e3-af55-076a4c5f20a0_story.html
シリアではアメリカのバラク・オバマ政権に逃げ道を作って助けたロシアのウラジミール・プーチン大統領。その延長線上でオバマ政権はイランとの対話を始めているのだが、ウクライナでアメリカがネオ・ナチを使ってクーデターを実行、ロシアを挑発、戦争も辞さない姿勢を見せている。その結果、ロシアのアメリカに対する姿勢は厳しくなり、「ドル離れ」という強力なカードをきった。相場を操作し、ドル札を刷ることで体制を維持しているアメリカとしては深刻な事態だ。
現在、マリキ政権を揺さぶる攻撃を続けているのはISIS(イラク・シリアのイスラム国、ISIL/イラク・レバントのイスラム国やIEIL/イラク・レバントのイスラム首長国とも表記)。本ブログでは繰り返し書いていることだが、アブ・バクル・アル・バグダディに率いられ、その指揮官を動かしているのはサウジアラビアのアブドゥル・ラーマン・アル・ファイサル王子だ。
ISISの攻撃をサダム・フセイン元大統領の支持者、あるいはバース党が支援しているという話も流れている。この勢力を指揮していると言われているのはイサト・イブラヒム・アル・ドゥリ元革命指導評議会副議長だが、2005年に白血病で死亡したという情報も伝わっている。現在もバース党が組織として存在しているのかは不明だ。
ISISとつながっていることが確実なのはサウジアラビアとアメリカ。イスラエルも手を組んでいる可能性は高い。
ニューヨーカー誌の2007年3月5日号で調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは、アメリカ、イスラエル、サウジアラビアがシリアとイランの2カ国とレバノンのヒズボラをターゲットにした秘密工作を開始したと書いた。
http://www.newyorker.com/reporting/2007/03/05/070305fa_fact_hersh
アメリカ、イスラエル、サウジアラビアの「3国同盟」が中東の支配構造を変えるプロジェクトを本格化させたと言える。
そのはるか前、1980年代からアメリカのネオコン(親イスラエル派)はイラクのサダム・フセイン体制を倒そうとしていた。1991年にジョージ・H・W・ブッシュ政権がイラクを攻撃した際、フセインを排除しないまま停戦になり、ネオコンのポール・ウォルフォウィッツ国防次官は激怒、5年から10年でシリア、イラン、イラクを殲滅すると語っていたという。
http://www.youtube.com/watch?v=TY2DKzastu8
これはウェズリー・クラーク元欧州連合軍最高司令官の話だ。
ウォルフォウィッツの発言から10年後、ニューヨークの世界貿易センターと国防総省の本部庁舎(ペンタゴン)が攻撃され、アメリカは自国のファシズム化を促進すると同時にアフガニスタンやイラクを先制攻撃、フセインは排除された。
イスラエルの計画ではイラクに「親イスラエル派」の体制を築き、ヨルダン、イラク、トルコの親イスラエル国帯でシリアとイランを分断することになっていたが、この目論見は外れている。マリキはイランに近く、イランと対立しているサウジアラビアもマリキを倒したい。イラクの混乱は独立を望んでいるクルドにとっても悪くない展開だ。こうした国々は「マリキおろし」を加速させたいだろう。
そこで動き出したのがISIS。シリアの体制転覆プロジェクトにも参加、「3国同盟」のほか、NATO加盟国のイギリス、フランス、トルコ、ペルシャ湾岸産油国のカタールから軍事支援を受けてきた。ヨルダンは拠点を提供していると言われている。
シリアでのプロジェクトはロシアに阻止された。「偽情報」を発信していることが発覚し、NATO軍が出てくるとロシアも艦隊を出して対抗、「偽旗作戦」も暴かれてしまったことが大きい。しかも、リビアとシリアでの作戦でアメリカをはじめとする勢力がアル・カイダを使っている現実が広く知られるようになり、アメリカが描いてきた幻影は消え始めている。
その後もリビア、シリア、ウクライナなどでの反乱を「民主化を望む民主の蜂起」だと言い続けている人がいるとするならば、情報の収集能力がないのか、まだ強そうな「西側」についた方が得だと考えて「知らない振り」をしているのだろう。
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