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【モスクワ真野森作、ワシントン和田浩明】ウクライナのポロシェンコ大統領は20日、軍などに同日午後10時(日本時間21日午前4時)から27日まで1週間の一方的停戦を命じた。ウクライナのメディアが伝えた。親ロシア派に対して期間内の武装解除を求め、応じない場合は「壊滅させる」と強調し、事実上の最後通告となった。米政府高官は20日、親露派へのロシアの軍事支援が続いていると警告。親露派は武装解除に応じない構えを見せており、緊張がさらに高まる恐れも出てきた。
ポロシェンコ大統領は同日、親露派武装集団と政府軍との戦闘が続く東部のドネツク州を就任後初めて訪問し、停戦命令とともに平和構築プランについて発表。プランは、武装解除に応じた戦闘員の恩赦▽ロシア民兵らに撤退ルートを保障−−を明記。東部の親露派市民に対し、ロシア語の保護や地方分権化、雇用確保を提示した。総選挙の繰り上げ実施案も含まれる。停戦期間中は「親露派側が襲撃してきた場合だけ反撃が可能」とした。
ドネツク同様、戦闘が続く東部ルガンスク州の親露派指導者ボロトフ氏は同日、ロシアメディアに対して「軍の完全撤退まで武器を置く考えの者はいない」と述べ、武装解除に応じない姿勢を示した。一方的停戦の成否は極めて不透明だ。ロシア大統領府の広報担当者はタス通信に「対話の提案という重要な要素が欠けている」と批判した。
米政府高官はウクライナ政府の情報として過去24時間で、ロシアからウクライナ東部ルガンスクに、新たに戦車10台と燃料車などが運ばれたと説明。国境沿いにはロシア軍特殊部隊が展開し、親露派支援を行っているとの情報もある。アーネスト米大統領副報道官は同日の定例会見で、国境付近でロシア軍部隊の再増強が行われていると指摘し、「武力行使はいかなる状況でも受け入れられない」とロシア側をけん制した。
ホワイトハウスは同日、オバマ大統領がメルケル独首相、オランド仏大統領とそれぞれ電話協議し、ウクライナの一方的停戦を歓迎し、ロシアに対して国境からの撤兵と親露派の軍事支援停止を要求することで一致したと発表。ロシアが即座に具体的な緊張緩和措置を取らなければ、追加制裁を行う方針でも合意した。
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■ことば
◇ウクライナ問題
ヤヌコビッチ大統領(当時)が昨年11月、欧州連合(EU)との経済関係を強化する連合協定締結を凍結したことから首都キエフで反政府デモが発生、今年2月に政権が崩壊した。親欧米の暫定政権が成立するとの危機感を抱いたロシアは露海軍基地がある南部クリミア半島を武力制圧し、3月にはロシア領に編入。ロシアとの結びつきが強い東部ドネツク州などでも親露派武装勢力が行政庁舎を占拠し「独立」を主張、政権側と武力衝突に発展している。
http://mainichi.jp/shimen/news/20140621dde001030056000c.html
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