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(『日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信』メルマガより抜粋)
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├ 2014年6月6日 今、日本が連携すべき相手とは
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おくやまです。
読者の皆さんもご存知の通り、
現在の国際情勢を眺めてみますと
ウクライナ情勢が相変わらず混沌としていたり、
南シナ海では中国の傍若無人ぶりが際立っております。
また、最近では、オバマ政権が
捕虜を取り返すためにタリバンと取引した?!
という話題でアメリカ国内が大騒ぎとなっているようです。
いずれも国家の安全保障に関わる大問題なわけですが、
今回は、日本の安全保障にとって
大きな意味をもつ国を取り上げてみます。
その国というのは「オーストラリア」です。
「え?おくやまさん、今回もまた唐突に、なんで豪州なの???」
という声が聞こえてきました。
最近では、捕鯨問題でのあれこれもあって、
日本の、とくに保守系の人には
オーストラリアという国はあまりウケがよくないかもしれません。
ですが、このところ話題になることの多い、
戦略家ルトワック氏の著書『自滅する中国』でも、
わざわざオーストラリアのことを言及しておりまして、
その重要性を皆さんにも認識しておいて頂きたいのです。
本題に入る前に、『自滅する中国』から一部ご紹介しておきます。
===『自滅する中国』第13章より===
現時点の動きからわかるのは、オーストラリア政府の狙いが、
利害を共にする国々と長年に渡って行ってきた「二国間協議」から、
中国の拡大主義に抵抗するための「同盟構築」という
新しい戦略目標へシフトしているということだ
・・・オーストラリアは自分たちが戦略面で
脅威にさらされていると感じている。今回の脅威は中国だ。
中国はあらゆる分野で急速に成長しており、
領土拡大への欲求まであらわにしている。
しかし今回のオーストラリアは、明らかに
アメリカのリーダーシップに従って動くのを座して待つつもりはない。
なぜならオーストラリアはアメリカの能力について
盤石の信頼をおいていないからだ。
===
ここでルトワック氏が指摘しているのは、
オーストラリアが実は中国のことを「脅威」であると捉えていて、
しかもアメリカの動きを待つことなく、
独自の行動を取りたいという動機を持っているということです。
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さて、それでは、具体的にオーストリアは何をしているのか?
・・・
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(ロシアの声)
http://japanese.ruvr.ru/2014_06_11/273416196/
なぜ日豪は防衛協力を強化するのか?
© Collage: The Voice of Russsia
11日、東京で「2+2」のフォーマットで日豪外相会談が行われた。議題として挙がった主なテーマは、アジア太平洋地域の先鋭化した状況だった。双方は、この問題において共通のアプローチを見出すよう試みたが、双方が一致した基本は、東京もそしてキャンベラも両政府とも、問題の根は中国の行動にあるという点だった。
安倍首相は、幾度となく「日米同盟は以前同様、日本の防衛政策の中心部分を占めているが、中国の脅威拡大に伴い、他の国とも軍事協力を発展させてゆく必要がある」と述べてきた。こうした協力の多様化は、将来米国が、財政的な困難に関連して、アジア太平洋地域における自らの軍事プレゼンスを低下させる可能性がある事により、必要となっているとも言えよう。とはいえ、つい最近のオバマ大統領の東アジア歴訪を見る限り、今の所そうした兆候はない。
しかし、ここ最近日本は、防衛面での協力発展に関するプランを、積極的に英国やフランスそしてインドと討議している。そして同時に、日本とベトナムの関係活発化が生じている。これは、日越が抱える中国との領土問題先鋭化を背景に、中国抑え込みを目指すものである。
アジア太平洋諸国の中でオーストラリアは、軍事技術協力における日本の優先的パートナー国の一つである。なぜなら、すべてを米国との同盟に期待するわけにはいかないからだ。一方増大する中国の地域的野望は、豪政府にとっても懸念材料である。
今年4月の日本訪問時、オーストラリアのアボット首相は、昨年12月に創設されたばかりの国家安全保障会議に招かれた初の外国指導者となった。アボット首相は、この会議で「オーストラリアは、日本とのパートナー関係を強化し、防衛・安全保障分野での協力を発展させ深める意向だ」と述べた。共同で武器・兵器を開発する合意もできたが、これは日本政府が、ここ数十年間も事実上、武器の輸出を禁じてきた条項を見直したおかげである。
ロシア科学アカデミー極東研究所のヴィクトル・パヴリャテンコ研究員は「『2+2』のフォーマットでの会合では、まず何よりも、軍事分野での具体的な協力プランが策定された」と指摘し、次のように続けた―
「日本は、安倍政権になってから地域における自分達の対外及び軍事戦略を変えた。日豪間の軍事技術協力は、すでに確立されつつある。とりわけ日本は、オーストリアと自分達の潜水艦技術を共有する用意がある。このテクノロジーは十分最新のものだ。オーストリアはちょうど、ステルス潜水艦の交代を必要としている。専門家によれば、このプロジェクトには約370億ドルが拠出されるだろうとの事だ。」
今のところ、どういう形で日豪が協力してゆくのか、技術移転なのか、それとも用意のできた潜水艦が供給されるのか、明らかではない。しかし、どのような場合でも、こうした事は本質的に、日豪の軍の間の交流を強化し、地域で積極的に繰り広げられている軍拡競争のまた新たな証しとなるに違いない。経済が急激に発展しているアジア太平洋地域は、同時に、軍事面でも世界で最も急速に発展する地域になろうとしている。
日本関連, オーストラリア, A カルネーエフ, 政治
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(投稿者より)
『日本の情報・戦略を考えるアメリカ通信』のメルマガ記事、ロシアの声サイトの記事です。
日豪2+2について、在日豪州大使館のプレスリリースはこちら、日本の防衛省による共同記者会見の資料はこちらです。
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