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陸軍士官学校で、陸軍士官学校の士官候補生の喝采を受けて、オバマ大統領は我々に語った。“アメリカ例外主義”は、アメリカ政府が何をしても正当化するドクトリンだ。もしアメリカ政府が、“被拘留者”を拷問して、国内法や国際法に違反しても、あるいはアメリカや、その同盟国にいかなる敵対行為をしていない国に対して侵略して、ニュルンベルク原則に違反しても、“例外主義” は、法律や介入の規範に対するアメリカ政府の罪を赦す、聖職者の祝福であるかの様に機能する。アメリカ政府の犯罪が、アメリカ政府による法の支配肯定へと変身している。以下にオバマ大統領自身の言葉を引用しよう。
“私は、全身全霊、アメリカ例外主義を信じている。しかし、我々を例外にしているのは、国際規範と法による支配を無視する我々の力ではない。行動を通して、そうしたものを、我々が進んで肯定することにある。”
確かに、行動だ。21世紀の“アメリカ例外主義”は7つの国を丸ごと、あるいは部分的に破壊した。何百万人もの人々が亡くなり、重傷を追い、強制退去させられたが、こうした犯罪的破壊の全てが、アメリカ政府による国際規範と法による支配を肯定の証拠だ。破壊と殺戮は、アメリカ政府が国際規範を肯定したことによる巻き添え被害に過ぎないのだ。
“アメリカ例外主義”は、アメリカ大統領が白々しいうそをつくことができ、悪魔化して描き出そうとする相手のことを、偽って表現できることも意味している。オバマ大統領による、プーチンとアサド政権についての虚偽表示を聞いてみよう。
“旧ソ連国家にたいするロシアの侵略が、ヨーロッパ各国の首都をいらだたせている... ウクライナにおける、ロシアの最近の行動は、ソ連の戦車が東ヨーロッパに侵攻した当時を思い起こさせる.”オバマ大統領は、アサド大統領は“自国民を爆撃し、飢えさせる独裁者”と虚偽表示した
オバマ大統領の陸軍士官学校演説の聴衆にいた士官候補生誰一人として、アサド大統領が、自国民を爆撃し、飢えさせる残虐な独裁者であるのなら、シリア国民が、送り込まれこ聖戦戦士と、アサドの統治が非宗教的であるがゆえに反対しているアルカイダ戦士の組み合わせである、アメリカが支援する“解放勢力”ではなく、アサド大統領を支持しているのは一体なぜか、疑問に思わなかったのだろうか? アメリカ軍は、民間人最高司令官を尊敬するよう教えられているが、もし陸軍士官学校の士官候補生達が本当に教育を受けていたのでれば、オバマ大統領の聴衆が爆笑しなかったのは、驚くべきことだ。
ソ連戦車の東ヨーロッパ侵攻についての言及は、ハンガリーとチェコ共産党指導部がモスクワから独立をしようとしたハンガリー(1956)とチェコ(1968)“革命”についての話だ。どこかの国がNATOを脱退しようとした場合、アメリカ政府の態度がソ連のものと違うだろうとは思いがたい。数ヶ月前、アメリカ政府は、ドイツやイギリス、両国政府のEU離脱に関する政治的発言に対して、両国が欧州連合から離脱するのはそれは、アメリカ政府の利益にはならないと文句を言った。
オバマ大統領は、ロシアをソ連の脅威として描き出すために、ソ連戦車のイメージを利用し、グルジアの南オセチア侵略に対するロシアの応対を偽って描きし、ロシアとの再統一を支持するクリミアの住民投票を“ロシアのクリミア侵略と併合”と偽って説明した。こうした嘘は依然、アメリカ・マスコミや、アメリカ政府公式プロパガンダの大黒柱なのだ。
オバマ大統領の演説は、おそらく、これまでに欧米政治家が行なったもののなかで最も不正直なものだ。アメリカ政府がおかながら、他人にそれをなすりつける詭弁で誤魔化しているあらゆる犯罪を巡って、何時間も楽しむことが可能だろう。おそらく、私のお気に入りの一つは、オバマ大統領が“政治的信念ゆえに、個人が虐殺されることはない”世界に触れたところだ。オバマ大統領は、自分が、4人のアメリカ国民を、正当な法の手続き無しに“実際に敵対的行動が行なわれていない場所”で殺害した公正な世界のことを考えていたに違いないと思う。
もう一つのお気に入りは、オバマ大統領による、アメリカ憲法の意味の押し流し方だ。オバマ大統領はグアンタナモ監獄の囚人達をアメリカに連行することに触れて、こう述べた。“アメリカの価値観と法律的伝統は、アメリカ国境外での、無期限拘留を許容しない” そうではない、オバマ大統領よ。アメリカ憲法は、地球上のどこでも、特にアメリカ国境内における、アメリカ政府によるアメリカ国民の無期限拘留を認めていないのだ。
正当な法の手続き無しに、アメリカ国民を拘留し、殺害し、就任宣言を破ったオバマ大統領はは、弾劾されるべきなのだ。ビル・クリントン大統領が、アメリカ下院から(上院が彼を訴追から救った)ホワイト・ハウス研修生との情事に関する嘘で弾劾されたのはそれほど遠い昔のことではない。時代は、どれほど変わってしまうものだろうか。今や、外敵や、国内の敵から、憲法を守りますという就任宣言を破った大統領が、やり放題だ。憲法は政府の恣意的な権力から国民を保護する権力を失ってしまった。アメリカが憲法なのだ。憲法がなければ、アメリカは存在を停止し、国内でも、外国でも、この国は専制となる。現在、アメリカは“自由と民主主義”という名目を装った専制だ。
陸軍士官学校の極めて易しい最終学年授業の様なオバマ大統領のとんでもない演説の全編笑い飛ばすのではなく、、オバマ大統領の結論に注意しよう。“アメリカは、常に世界を率いなければならない....軍隊は今も、そして今後も、その指導力の根幹なのだ。”
言い換えれば、アメリカ政府は外交手腕は使わない。アメリカ政府は強制を使う。お得意の威嚇はこうだ。“俺たちの言う通りにしろ、さもないと爆撃で石器時代に戻してやる。”オバマ大統領の演説は、アメリカ政府は、例外主義を奉じるがゆえに権力の座についた例外的なアメリカ人の為に行動し、それゆえ、アメリカの政府は法律や、国際規範を超越しているという理由での、アメリカ政府の犯罪的な行動の正当化だ。こうした考え方では、人に勝とうとし損ねたかったことだけが、失敗あつかいされる。
アメリカ人は新たな超人、新たな支配的人種だ。より劣る人々は爆撃しても、侵略しても、経済制裁してもかまわない。オバマ大統領の陸軍士官学校演説は、他の全ての国々に対するアメリカの優越性と、他の大国の勃興を防ぐことで、この優越性を維持し続けるアメリカ政府堅い決意の主張だ。この傲慢な思い上がりも、ワシントン・ポストの編集委員会には不十分だった。新聞の論説記事は、アメリカの力を束縛し、アメリカへの直接的な脅威の様な“限定された中核的権益”だけにその適用を限定したとして、オバマ大統領を非難した。
アメリカの“リベラル・マスコミ”は、オバマ大統領の例外主義の主張はアメリカ政府の目標にとって、十分に広範でないと異議を唱えている。アメリカワシントン・ポストは書いている。
オバマ大統領の演説は“アメリカの力”と、シリア、イラン、ロシアや中国を転覆したがっている軍国主義者達“対する、慰めの出し惜しみ”とを結びつけている。
世界は、軍事的に、史上最も攻撃的なアメリカ大統領が、ネオコン化したアメリカ・マスコミからは、弱虫と見なされていることに留意すべきだ。マスコミが戦争を推進しており、軍/安全保障複合体と緊密に連携したアメリカ・マスコミが、世界を最終戦争へと追いやっているのだ。
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2014/06/post-5d70.html
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