ちなみに442連隊戦闘団とは、大戦中に日系アメリカ人のみで編成され、陸軍史上で最も多くの勲章を受けた部隊。この部隊の活躍はアメリカ陸軍の教科書で必ず学ぶ事になっている。

・第442連隊戦闘団
　http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%AC%AC442%E9%80%A3%E9%9A%8A%E6%88%A6%E9%97%98%E5%9B%A3

　それを思えば、米国自身が爆撃隊員に勲章をやるのは驚くにあたらない。ただ両方の叙勲に共通していることは叙勲者が、一般人の住む市街地を無差別爆撃したことに人道的罪悪を感じない、国際法的に問題を覚えない、ということだ。米国は人権を絶対正義としてこんにちの戦争を起こす理由とする国だが、無差別爆撃の非人道的殺戮には人権がからまないと考えている。それは米国だけは特別だという意識と、東洋人相手の戦争だったからという意識によっている。

3月10日東京大空襲を指揮。ルメイの独創性は進入高度の変更にあった。従来は高度8500ｍから9500ｍの昼間爆撃を行っていたが、高度1500ｍから3000ｍに変更した。理由はジェットストリームの影響を受けないこと、エンジン負荷軽減で燃料節約し多くの爆弾を積めること、爆撃が正確に命中すること、火災を密度で合流し大火災にできることであった。しかし低空では敵の迎撃機、対空砲があるため夜間爆撃にした。また機銃、弾薬、機銃手をB29から取り除き一機当たり爆弾を200キロ増やせるようにし、編隊ではなく単機直列に変更した。ルメイの変更に乗員は恐怖したが、結果的にB29の損害は軽微であった。誘導機を務めたトム・パワー参謀長は「まるで大草原の野火のように燃え広がっている。地上砲火は散発的。戦闘機の反撃なし。」と実況報告した。3時間にも満たぬ間に、日本は死者行方不明含め10万人以上、被災者100万人以上、約6平方マイル内で25万戸の家屋が焼失したが、ルメイの部隊は325機中14機を損失しただけであった

戦後ルメイは日本爆撃に道徳的な考慮は影響したかと質問され、「当時日本人を殺すことについてたいして悩みはしなかった。私が頭を悩ませていたのは戦争を終わらせることだった」「もし戦争に敗れていたら私は戦争犯罪人として裁かれていただろう。幸運なことにわれわれは勝者になった」「答えは“イエス”だ。軍人は誰でも自分の行為の道徳的側面を多少は考えるものだ。だが、戦争は全て道徳に反するものなのだ」と答えた。

【1964年に、航空自衛隊創設時の戦術指導に対する功績により、日本政府より勲一等旭日大綬章を授与された。これは参議院議員で元航空幕僚長源田実と小泉純也防衛庁長官からの強力な推薦によるものであった】という。
【なぜルメイが叙勲されたのか。毎日、読売、日経は報じずに朝日と産経だけが当時、報じた12月４日の突然のルメイ叙勲の閣議決定の翌日である12月５日、かねてから佐藤首相（清和会）が懇願していたもののアメリカの都合で実現していなかったジョンソン大統領との会談が急転直下決定して、昭和40年１月には佐藤ジョンソン会談が実現している。後年、佐藤がアメリカと核兵器持ち込みの密約を交わしていた証拠が見つかった。

大東亜戦争で多くの日本人市民が殺されたが、為政者の中には結構得をした人たちがいたことを記憶しておかなければならない。

＞安倍政権は日本の軍備拡張だけではなく
＞核兵器の保有にもかなり前向きです。

そりゃあ、アベがアメリカ海兵隊の存在価値を減少させる水陸機動団を設立したり、三沢のWWのお株を奪う敵地攻撃部隊を作ろうというなら、アメリカが嫌がるのは当然の事だけどな。自分達の専売特許が無くなってしまい、日本に対するアメリカの影響力が多少なりとも低下してしまう。

しかしたかだかそれだけの事で、軍備拡張ってのは可笑しいぜ。
実際に自衛隊は今、二桁護衛隊のボロ船の代替やF-4戦闘機の成仏、固定翼哨戒機やAEWの世代交代など拡張よりも更新に限られた予算を注がなければならなくなっている。
これらの皺寄せはまんま陸自に回っていて、地球の裏側でも戦える戦車やそれに呼応する火砲の定数はゴリゴリと減らされて、代わりにその戦略機動性をもって少ない数で広い範囲をカバーする機動戦闘車が導入されている。
これを軍備の拡張と言うなら、周辺国にあてがう事のできる形容詞はなくなっちまうぜ。

できれば戦争や軍事同盟の話を現在において自重すればよかったことに何の変りもない。

普通に考えて正しくて相互信頼が築ける思考回路を持ちましょうや、○○○○さん！