ノーベル賞学者・大村智博士が激白45分「予防はワクチン 治療はイベルメクチン」
1.イベルメクチンの作用
a)作用機序
現在、イベルメクチンの作用機序には大きく三つあると考えられる。
@ウイルスの表面にあるスパイクタンパクにイベルメクチンが結合して体内にあるACE2レセプターとの結合を阻害し、細胞に侵入するのを防ぐ
Aウイルスは一本の鎖状のタンパク質を形成するが、メインプロテアーゼがそれを阻害。またウイルスタンパクを核内に運ぶインポーチンなどに結合して、ウイルスの増殖を防ぐ
B免役調整をして炎症、免疫の暴走によるサイトカインストームを抑え、重症化を防ぐ。
b)少ない副作用
「イベルメクチンは、今までアフリカなどを中心に37億回も使われてきましたが、副作用はほとんど報告されていません。なぜが起きないかといえば、服用量が少ないからです。一般的な抗生物質は、1回約200_cの錠剤をたとえば朝と夜の1日2回、数日にわたり飲むよう指示されます。現在、イベルメクチンは疥癬(かいせん)の治療にも使われていますが、標準体形の成人なら12_cをたった1度飲めばいいだけなのです。どんな薬でも、量を多く飲めば肝臓などの負担になり、副作用が出やすくなります」
2.日本政府の無能力
a)幻の特例承認
イベルメクチンは、現在日本でも、すでに一部の病院で新型コロナの治療薬として使われているのを知っているだろうか。2020年5月、厚労省の「新型コロナウイルス感染症 診療の手引き(第2版)」には、「新型コロナへの適応外使用を認める」とある。ただし適応外使用だと、副作用が出た時に国の救済対象にならない可能性がある。
だがそれも、菅義偉首相や厚労省がこの非常事態を乗り切るために「イベルメクチンを新型コロナ治療薬として認める」と特例承認すれば、国民は補償のもと使用可能となるのだ。
「イベルメクチンを新型コロナの治療に使える事実を知らない医師も多いと聞きました。特例承認を望む声もありますが、日本政府はまったく動く気配はない。日本の政府は、たとえ石橋を叩(たた)いても渡るかどうかを考え続けるような体質ですから、決断はできないでしょうね。本来であれば日本が世界に先駆けて実施し、突破口になってもいいはずなんです。でも、日本はそういう政治はできない。
b)ワクチン行政の失敗
政府は、ワクチン行政も完全に失敗しましたよね。ワクチンを準備するというのは国家としては安全保障上の問題であって、兵器や戦闘機を用意しておくのと同じなんですよ。いざという時にワクチンを自国で、短時間で作れる態勢を整えておくべきだったのに、それもやりませんでした。
そのうえオリンピックに向けて、国民にただ自宅待機だけを求める。国民を家に閉じ込めるだけの政治は、無策としかいいようがありません。本来の政治の役割とは、何が国民のためになるかを判断することなのではないでしょうか」
政府は東京都に4回目の緊急事態宣言を来月22日まで出した。東京オリンピックの開催と引き換えに、「不要不急の外出をするな」と、そう求め続けている。
3.WHOに反論
a)医師が推奨
一方で、イベルメクチンが新型コロナ感染症に対して効果がないと主張する人たちもいる。その理由の一つは、世界保健機関(WHO)がイベルメクチンについて否定的な立場を貫いていることだ。WHOは「証拠が非常に不確実」「いかなる患者にも使用すべきではない」との声明を発表している。製薬会社や大学による数千人単位の大規模な臨床試験がまだ実施されていないからだという。しかし大村博士は冷静にこう答える。
「現在、公表されている治験の結果は、患者にイベルメクチンを投与した医療現場の臨床をもとにしたものがほとんどです。だから、一つ一つの治験の対象人数が少ないのは確かです。でも、それを全体として見れば、すでに相当数の人に治験が行われていることになる。
そのうえ有能かつ経験豊富なFLCCCやBIRDの医師たちが、臨床試験を科学的にメタ解析した結果、効果があると明言したのです。それでもWHOは認めない、というわけです」
b)製薬会社代理人「WHO」
そこにはWHOの汚染体質≠ェ絡んでいると指摘する声もある。
「NYタイムズの看板ジャーナリストに、マイケル・カプーゾという人がいます。ピュリツァー賞候補に何度もなった優秀な記者ですが、その記事にはこうあります。WHOは大手の製薬会社などから寄付をもらっている。だからWHOは公立ではなく私設と言い換えたほうがいい≠ニ。
大手製薬会社は今、イベルメクチンに代わる治療薬を必死に開発しています。それで特許を取り、利益を上げようとしているからイベルメクチンの有効性を認めるわけにはいかない。彼の記事は様々なデータを丹念に解読して書かれていて、これぞジャーナリズムの真髄だと、そう感じました。
c)反社組織「WHO」
そのWHOは5月、インド弁護士会から警告書を通知されています。WHOの指針に従い、インドでイベルメクチンの投与をしなかった州の感染者が、劇的に増えたからです」
イベルメクチンの有効性についての情報を故意に抑圧し、使用を拒否させるような情報を流布する組織的活動をしているとして、インド弁護士会はWHOに警告。刑事訴追も辞さないとの強いメッセージを発している。
4.イベルメクチンの今後
「イベルメクチンに関してはもう科学の問題ではなく、政治の問題になってしまっているのです」
「私は別にイベルメクチンで商売をしたいわけでも、やみくもに早く日本で治験を終えて承認してほしいと言っているわけでもありません。ただ、何が本当に正しいかを見極めてほしいと願っているだけなのです」
さらに今後の新型コロナ感染症対策は、ワクチンと治療薬の両方を、国民にいかに適切に、必要な分だけ投与できるかが鍵だと話す。
「予防はワクチン、そして感染したらイベルメクチンなどの治療薬を使う。その両輪があって、初めてこの感染症に立ち向かうことができるのです」
最後に大村博士は、「至誠天に通ず」という自身が最も好きだという中国の儒学者・孟子の言葉とともに、話をこう締めくくった。
「『至誠天に通ず』の意味は、真理は必ずや風説に耐え得る、真理がやがて明らかになり、うそは負けるということ。その信念を持ちながら私はサイエンティストの立場から、今回のことも見守りたいと思っています。(本誌・鳥海美奈子)〈サンデー毎日〉:©メデマート
大村智(おおむら・さとし)
化学者。北里大学特別栄誉教授。1935年7月12日、山梨県韮崎市生まれ。微生物の生産する天然有機化合物の研究が専門。発掘した化合物の一つイベルメクチンはオンコセルカ症やフィラリアなど寄生虫感染症を予防・治療する特効薬となった。その業績が評価され、2015年、ノーベル生理学・医学賞を受賞
本誌独占!ノーベル賞学者・大村智博士が激白45分「予防はワクチン 治療はイベルメクチン」〈サンデー毎日〉 https://weekly-economist.mainichi.jp/articles/20210712/se1/00m/020/002000d
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