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(回答先: Re: テスト 投稿者 赤かぶ 日時 2017 年 4 月 08 日 14:53:07)
ポスト安倍 「次はない」レームダック政権の運命 ポスト安倍レースで始まった「党内抗争」の疑心暗鬼=ジャーナリスト・鈴木哲夫
https://mainichi.jp/sunday/articles/20181224/org/00m/010/001000d
2019年1月1日 サンデー毎日
▼外交、統一地方選……広がる「軋み」
▼「災」だけじゃない!「偽」「軽」「疑」の政治不信
2019年、外交や消費増税、改憲などが難題となって安倍晋三政権を待ち受ける。そんな政治課題をよそに、自民党内では「ポスト安倍」に向けたきな臭い動きが始まっている。「軋み」や「疑心暗鬼」から始まる党内抗争勃発の「芽」があるというのだ。
安倍晋三首相=川田雅浩撮影
最近、安倍首相にごく近い関係者が、親しい財界人にこう打ち明けたという。
「菅義偉官房長官がポスト安倍を意識し始めているんじゃないか」
内閣官房参与の飯島勲氏は雑誌コラムで〈「次の総理」は石破茂ではなく菅義偉に決まった〉と書き、永田町で話題になったことは記憶に新しい。菅氏を支持する九州の無派閥議員も「菅さんが首相になる。支え続ける」と後援会の会合で公言している。ちなみに菅氏は無派閥議員で「脱派閥」が持論である。
これまでなら安倍首相やその周辺も受け流していたかもしれない。だが、自民党総裁選で3選を果たした安倍首相に次はない。「レームダック(死に体)化」が進み、ポスト安倍へ向けて党内が一斉に動き出す中、関係者はちょっとした動きにも余計に敏感になる。
自民党幹部によると、官邸では外交以外の内政や危機管理を菅氏がほぼ押さえ、官僚も菅氏の方を向く。首相の出身派閥である細田派議員は「外国人労働者受け入れを拡大する改正入管法成立を急いだのは菅氏ではないか」として、こう話す。
「菅氏は18年夏には早々と『来年4月から実現(施行)できるよう法案を準備している』と発言していた。対象となる14業種の業界団体の多くも、日常的に菅氏にアプローチしていた」
北方領土問題については、菅氏がポスト安倍候補の一人に挙げる河野太郎外相と至近距離で話しているという。「来夏参院選前に日露平和条約を締結すれば自民党は大勝できる。そのためには4島にこだわらず『2島返還プラスアルファ』でもいいのではないか、と菅氏が安倍首相に進言しているようだ」(同)
だが、こうした菅氏の動きが首相周辺に疑心暗鬼を招いているのが現実だ。先の細田派議員の結論はこうだ。
「入管法改正を急いだために首相は世論の批判を浴びた。また2島先行を前面に出せば4島一括返還を求める首相支持者が反発し、安倍首相が困る。飯島氏が言うように、ポスト安倍を狙っているのかもしれない」
とはいえ、私との何度かの取材では、菅氏はそんなそぶりは一切見せない。むしろ、「官房長官だからこそ、やれることがたくさんある」と、政治主導で実現した政策の数々について満足げに語ったほどだ。ポスト安倍を計算した動きとは思えないが、細田派にしてみればそうはならない。
19年春の統一地方選を巡っても軋(きし)みが生じている。4月の福岡県知事選では、菅氏と麻生太郎副総理兼財務相がギクシャクしている。
現職で3期目を目指す小川洋知事を擁立したのは、元々は自民党だった。だが政策などで自民党県議団と対立、自民党県連は推薦せずににらみ合いが続く。福岡の実力者の麻生氏も小川氏を認めていない。
だが菅氏は18年12月16日、講演と視察で福岡を訪れ、小川氏とも面会。小川氏は県連の推薦などがなくても知事選に出馬する意向を伝え、菅氏も「しっかり応援する」と答えた。菅氏は周囲に「選挙は勝つ人を出すのが鉄則。小川氏は県民に人気があり、勝てる候補」と話したというが、この頭越しの対応に麻生派議員は収まらない。
「16年の衆院福岡6区補選でも、菅氏は麻生氏とは別の候補を応援し、事実上の自民党分裂選挙になった。小川氏は菅氏と一緒に行動していた。結局、菅氏が応援した候補が勝ち、麻生氏のメンツが潰された問題が今も尾を引いている。菅氏のやり方には疑問が残る」(麻生派議員)
麻生氏はまた、岸田派を率いる岸田文雄政調会長の動きにも不信感を募らせているという。
「大宏池会」構想を唱える麻生氏はこれまで、岸田派に粘り強く合流を呼びかけてきた。その岸田氏が18年12月12日、細田派会長の細田博之元官房長官らと会合。関係者によると、会合は岸田派側が持ちかけた。
「会合の中で、岸田派が今後も安倍政権を支えることを確認したようだ。禅譲に向け、細田派に推してもらうための布石だろう。大宏池会を作り、岸田氏を次期総裁候補にすることを視野に入れてきたのに、麻生派を無視して細田派に近づいた。麻生氏は許せないはずだ」(自民党ベテラン議員)
「常に40%の反安倍の固まり」
意思疎通の欠落や小さな溝が「疑心暗鬼」を生み、さらに増幅される―。これがレームダック政権の運命というべきか。
マスコミ各社が18年12月に実施した世論調査も、安倍政権に厳しい結果となった。内閣支持率は『毎日新聞』は支持37%で不支持40%、共同通信が支持42・4%で不支持44・1%。いずれも不支持が支持を上回った。『読売新聞』は前回調査より6ポイント下落。改正入管法や沖縄基地問題への強引な政治手法に対し、批判が集まったのだ。
官邸の首相側近は「時間が経(た)てばまた落ち着く」と楽観的だ。だが、こんな指摘もある。
「深刻に見た方がいい。見落としてはいけないのは、このところ常に40%前後の反安倍の固まりが固定されてきたということ」(安倍首相側近の閣僚経験者)
安倍政権は軋み始めている。早稲田大エクステンションセンター公開講座の私の授業で、受講生に18年の政治を漢字一字で表してもらった。
【偽】モリカケ疑惑など。すり替えとごまかしの政治。
【軽】政治家も言葉も、すっかり軽くなった。
【疑】データや公文書。政治をすべて疑わざるを得なくなった。
【改】改ざん。政治を改めよ!
【強】安倍1強の歪(ひず)み。強行採決など。
では19年はどうか。改元で新しい時代が始まるが、そこには2度の大型選挙や消費増税、改憲、外交など政局へ直結する政治テーマが目白押しとなる。19年の安倍政権を漢字一文字で表すなら、私は「乱」と書く。
(ジャーナリスト・鈴木哲夫)
すずき・てつお
1958年生まれ。ジャーナリスト。テレビ西日本、フジテレビ政治部、日本BS放送報道局長などを経てフリー。豊富な政治家人脈で永田町の舞台裏を描く。テレビ・ラジオのコメンテーターとしても活躍。近著『戦争を知っている最後の政治家 中曽根康弘の言葉』『石破茂の「頭の中」』
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