http://www.asyura2.com/14/test31/msg/180.html
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多くの良識ある方々が、安倍政権には次のような病的(依存症)とも言える欠陥があると指摘しています。
安倍政権は米国追随姿勢を強める(その方が政権維持効果が期待できると考える)余り、主権国家として最低限必要な「自国民を守る」という事すら米国に依存している。米国に近づき過ぎて集団的自衛権を行使するなどという政策を世界に伝えれば、米国が惹起する世界中の紛争に捲き込まれる事だと知りながら・・・
と・・・
ISIL(イスラム国と称するレバント地域の過激派グループ)による邦人拘束事件でも、安倍政権は、自力で「国民の命を守る」意識が希薄で、米国との関係悪化を気遣いながらの対応で湯川遥菜さんを死に至らしめ、後藤健二さんの命をも危険に晒していることが明らかになっています(後段の記事参照)。
日本政府は、昨年8月に湯川さんが拘束されています。
安倍首相は、第1次安倍内閣当時から米国に擦り寄る目的でイスラエル訪問を繰返しており、今般の邦人拘束事件は、米以関係(アメリカのイスラエル偏重政政策)を追随する事によって米国の信任を得るという、「米以依存症という安倍政権の病理」を我々日本国民が強く認識する契機と為りました。
安倍政権は、ISIL側に「米国隷属=以国優遇」という偏った政策を調べ上げられ、安倍首相の中東歴訪に併せて加工された脅迫ビデオを事前に準備されていたのです。
この脅迫ビデオに対して、安倍政権は、ISILによって邦人の生命を弄ばれても自国内の協力者を信頼できずに人質交渉を米以関係者(米以両国と一緒にISILへの空爆を実行しているヨルダンも含む)に依存している事が公表されました(後段の記事参照)。
その結果、邦人人質は、昨年12月末からISILに捕らわれ、交渉が難航・硬直化していたヨルダン軍パイロットと女性死刑囚の人質交換に利用されています。。。国際世論から非難を受ける大失態です。
自国民を自力で守れない安倍政権は、最早、国家としての体を成していません。
米国を追随する事はテロを国内にまで招き入れる危険性を高めます。
米国と距離をおいて世界のあらゆる国々との友好関係を独自に築いて行く事が大事なのです。。。
。。。 。。。 。。。
このような観点で後掲2件の記事を見て行くと、今般の邦人拘束事件の政治的理解がより深く進むと思います。
引き続き、当ブログでは、安倍政権が、米国擦寄りイスラエル偏重政策をISILに逆手に取られ、生き馬の目を抜く国際戦略で後手後手に廻り、自国民の命すら守れない状態に陥っている事を指摘し、「米以依存症という安倍政権の病理」として解説して行きます。
これは、事件収束後に安倍政権に対する野党の厳しい指弾があることを予想して、追及材料を揃えておく作業でもあります。。。国民のみなさん、今我々に出来る事を惜しみなく実行し、世界の恒久平和を目指して協力しましょう。
後藤健二氏らの無事解放を祈っています。
(以下、記事転載)
常岡浩介氏「あの時政府と協力していれば湯川さん救えた…」
2015.01.29 07:00
http://www.news-postseven.com/archives/20150129_300631.html
後藤健二さん(47才)と湯川遥菜さん(42才)がイスラム過激派組織「イスラム国」とみられるグループに拘束された事件。世界中を巻き込むこの悲劇を招いた“戦犯”として、政府関係者の間で真っ先に名前が上がる人物が安倍晋三首相(60才)である。
「昨年10月に後藤さんが拘束された直後、彼の奥さんに対し、イスラム国から身代金要求のメールが来ており、外務省は秘密裏にずっと交渉していたんです。それを知っていながら、安倍首相は中東訪問中の1月17日に“イスラム国と対峙する周辺国に2億ドル支援する”と発表したわけです。自らの言動がイスラム国を刺激し、彼らが人質を使って日本へ揺さぶりをかけるということは容易に予想できたはずです。彼は人質よりも2億ドルのパフォーマンスで国際的に評価されることを優先したのです」(外務省関係者)
さらに、安倍政権は、湯川さんを解放する大きなチャンスを、自ら捨てていた。昨年9月、イスラム国の幹部から、湯川さん解放の仲介役を頼まれていた日本人がいた。それが、国際ジャーナリストの常岡浩介氏だった。
「私の知人に、イスラム国の司令官がおりまして、8月末に彼からメッセージがスマホに届いたのです。“湯川さんにはスパイ容疑があり、裁判をやるので通訳が必要だ”ということでした。至急、親交のあるイスラム法学者の中田考さんに連絡を取り、9月頭にイスラム国の首都ラッカに入りました。現地で会った司令官は私にはっきりとこう言ったんです。“湯川に関しては、身代金の要求もしないし、見せしめの処刑もしない”と」(常岡氏)
だが、ちょうどこの日から、シリア軍による過去最大規模の空爆が始まり、イスラム国側に混乱が生じる。裁判は延期となり、常岡氏たちは、一度、帰国することになった。
常岡氏は、10月に再度渡航する予定で、すでに9月の時点で現地司令官と直接交渉できる旨を中田氏の知人を通じて、外務省にも伝えていた。しかし、あろうことか、政府は常岡氏を“危険分子”と見なしたのだった。
「出発前日に警視庁公安部の人間が家宅捜索にやってきて、パソコンや携帯電話、パスポートを押収していったんです。結果、イスラム国行きは不可能になり、裁判の仲介役も断念せざるをえませんでした。あの時、政府と協力して再度渡航していれば、湯川さんを救出できた可能性が高い。そうすれば、後藤さんが湯川さんを助けるためにイスラム国入りすることもなかったんです」(常岡氏)
※女性セブン2015年2月12日号
以上の記事から解るように、日本政府は、その言葉とは裏腹に日本独自ルートによる人質解放を諦めているようだ。
これは、中田考氏への同様の接し方からも理解できる。
(以下、記事転載)
【日本政府が中田考氏を活用しない理由】 天木直人
http://www.amakiblog.com/blog/
今度の人質解放で、なぜ政府は中田考氏を活用しないのか、という問いが寄せられる。
確かにその通りだ。私も活用すべきだと思う。
安倍・菅政権もあらゆる手段を尽くすと言っているのだから活用しないほうがおかしい。
しかし、少なくとも現時点では、中田氏がみずからメディアに語っているように、政府からの直接の依頼はないという。
その理由は次の二つにつきる。
一つは外務官僚のプライドだ。
常日頃から活用して来た御用学者や有識者ならいざ知らず、見知らぬ民間人に重要な外交の一端をまかせるなどということはあり得ないことだ。
あの金正日総書記の料理人であった藤本氏の時もそうだ。
金正恩総書記とあそこまで緊密な関係にある藤本氏を外務省はまったく活用しようとしなかった。
もう一つの理由は、もっと重要だ。
そしてこれこそがおそらく政府・外務省が中田氏を使わない、使えない、理由であるに違いない。
その理由は米国との関係だ。
米国では、少しでもイスラム国と関係を持った国民はすぐに逮捕され刑を科される。
なぜならば、彼らこそホームグローンテロリストの危険性があるからだ。
それは当然と言えば当然だ。
なにしろ、国内の自爆テロに何度もさらされ、しかもますますその危険性が高まっているからだ。
ところが日本は幸いにもそのようなテロに遭遇した事は一度もなく、従ってまたテロに対する実感としての脅威はまるでない。
そのことと関連して、私には次のような実体験がある。
かつて私がレバノンに勤務して来た時の話だ。
反米イスラム抵抗組織であるヒズボラの親分であるハッサン・ナスララーという人物に接触することを外務省は許していた。
だから私もナスララーと直接会って話すことが出来た。
ところが米国にとってヒズボラは最も警戒すべきテロ集団だ。
その組織の親分と接触する事自体が国益に反することだ。
だから米国では政府の方針としてナスララーへの接触が禁じられていた。
おそらくある時点で米国からねじ込まれたのだろう。
その時を境に、ナスララーと接触する事が禁じられ、以来私は一度もナスララーに会うことなくレバノンを去った。
おそらく今も日本の大使はナスララーに会えないはずだ。
イスラム国と直接のパイプがあり、実際のところシリアを往復してイスラム国と交流があり、日本の若者をシリアに渡航させようと手伝っていた実績のある田中氏は、米国にとってはれっきとしたイスラム国の同志であり、真っ先に逮捕・拘留される人物だ。
そのような人物に頼み込んで人質解放をはかるなどという事は、米国が聞いたら腰を抜かすほど危険な事なのである。
今度の人質事件で米国が中田氏を使うなと安倍首相に注文をつけたかどうか知らない。
しかし、たとえそのような干渉が無かったとしても、米国の意向を忖度して政府・外務省が中田氏を使わない方針を固めていたとしてもおかしくはない(了)
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