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オランダ政府が11日に議会に示した調査状況に関する衛星写真と図によると、マレーシア機(MH17便)の残骸は60平方キロにわたり散らばっているが、調査できたのはわずか3・5平方キロで、1割程度は親露派武装勢力に立ち入りを拒否されたという。
国際調査団が本格的な調査を開設したのが7月31日。調査は戦闘の激化により数日で中断している。
次に示す画像は、MH17便が墜落した現場をGoogle Earthで表示したものである。読者は、Google Earthの検索Boxに「Hrabove, Donetsk Oblast, Ukraine」を入力して検索を行ない、高度に28.51Kmを指定することで同じ画像を表示させることができる。赤いピンがドネツク州グラボベ(Hrabove)である。見やすくするため、レイヤタブの「境界線や地名」のチェックボックスを外したほうがよいだろう。
MH17便の機体残骸は広範囲にちらばって散乱しているが、残骸の多くはグラボベ(Hrabove)付近とロシプネ(Rozsypne)付近の2地点に集中して落下した。この画像で、左下の太線の丸はロシプネ(Rozsypne)付近のMH17便の機体前部の落下地点であり、右下の丸はグラボベ(Hrabove)付近の機体中央と主翼部分から後部にかけての落下地点である。中央の大きな丸は、濃い緑に見える特徴的な樹林地域を示している。この濃い緑が重要なのでよく形状を確認しおいていただきたい。
では、機体各部がどのように散乱して墜落したのか、それを示す画像が次の画像である。この画像は8月2日に公開されたものである。この画像が正しいものであるかは、7月31日付けのウォール・ストリート・ジャーナル紙の記事「悲劇の地図:マレーシア機残骸はいかに散らばったかを参照されたい。この画像が上のGoogle Earthの画像のどこに該当するかは、大きな丸で示した特徴的な濃い緑の樹林地域の形状を比較することで容易に判別することができる。
ロシプネ(Rozsypne)付近の左の太い丸の線内には、機体前部の残骸の多くが落下しており、グラボベ(Hrabove)付近の右の丸の線内には、機体中央と主翼部分から後部にかけてが落下していることが見て取れる。なぜこのように5Kmほども離れた2地点に分散して機体残骸が落下したのだろうか。その理由はロシプネ(Rozsypne)付近の左の太い丸の線内に落下した次に示す操縦席の外板部分に開いた多数の貫通孔の存在によって明らかとなる。
この操縦席外板には斜め方向から多数の貫通孔のできていることが見て取れる。その貫通孔は機体前方斜め上方向から貫通していることが分かる。それとともに、この操縦席外板には黒いすすのようなものが斜め方向から吹きつけたように付着している。吹きつけた方向は貫通孔の方向と同じである。このことはMH17便の機体前方斜め上方のごく間近で操縦席部分をバラバラにするほどの強力な爆発が起きたことを示唆している。黒いすすのようなものはその際に付着したものである。機体前方斜め上方のごく間近で起きた強力な爆発によって機体前部は瞬時に粉砕され落下していくが、機体前部が切り離された残りの機体中央後部と主翼部分は前部が丸い空洞の開いた形できりもみ状態となり、機体各部に無理な力が加わり、バラバラなりながら時間をかけて落下していく。この落下のしかたの違いが機体前部とそれ以外との落下地点が5Kmほども離れた理由である。
次に示すのは、オランダ政府が公表した墜落現場周辺の調査状況の図である。この図で大きな丸は、薄い灰色に見える特徴的な樹林地域を示している。その形状が前に示した図の形状と同じであることを確認されたい。左の太い丸の線内は機体前部の多くが落下した地点であり、右の丸の線内は機体中央と主翼部分から後部にかけての落下地点である。ここで注目されるのが左の太い丸の地域と、親ロ派武装勢力が国際調査団の調査を拒否した地域とが正確に一致しているという点である。左の太い丸の線内には機体前部の残骸が集中して落下している。その中には先に挙げた特徴的な貫通孔の開いた操縦席外板部分も含まれている。
親ロ派武装勢力が調査を拒否した地域は他にもあるが、機体前部の残骸が集中して落下している地点は最も広い面積が調査拒否地域となっている。親ロ派武装勢力はなぜこの地域での国際調査団の調査を拒否したのだろうか。機体前部の残骸を調査することで墜落原因を直接特定できる極めて強い可能性があったにもかかわらずである。親ロ派武装勢力は、MH17便の墜落原因が明らかになることを恐れて国際調査団の調査を拒否した、と考えるのが自然である。
参考記事
マレーシア機撃墜:ウクライナ上空、撃墜1カ月 露と欧米、解けぬ対立 「犯人」巡る証拠、集まらず
【モスクワ真野森作、ブリュッセル斎藤義彦】ウクライナ東部上空で起きたマレーシア航空機撃墜事件(乗員・乗客298人死亡)から17日で1カ月。回収されたフライトレコーダー(飛行記録装置)やボイスレコーダー(音声記録装置)の解析を中心に原因究明作業が続いているが、墜落現場での調査は中断されたままだ。決定的な証拠がない中、「犯人」を巡ってロシアとウクライナ、欧米主要国が対立する構図は変わっていない。
「撃墜直後、少数の調査官が短時間だけ現場に入れた」。国際調査団を主導するオランダ安全委員会は11日、困難な現地調査の実情を明かした。一帯ではウクライナ政府軍と親ロシア派武装集団の戦闘が激化し、調査団は6日、やむなく撤退。6日間で計約20時間の調査では遺体収容が優先だったこともあり残骸回収はほとんどできていない模様だ。
オランダ政府が11日に議会に示した調査状況に関する衛星写真と図によると、マレーシア機の残骸は60平方キロにわたり散らばっているが、調査できたのはわずか3・5平方キロで、1割程度は親露派武装勢力に立ち入りを拒否された。他の地域も戦闘の危険があり、入れなかったという。
調査団の中間報告は8月末にも発表する予定。ただ、オランダ軍出身で政府系シンクタンク「クリンゲンダール」のホーマン上席研究員は「地対空ミサイルで破壊された場合、ミサイルが航空機の直近で爆発し、機体は粉々になっているはず。操縦士も反応する余裕がなく、ボイスレコーダーにも十分な情報はないのではないか」と話し、「立証できるような証拠はほとんど集まっていない状況だ」と指摘した。
ウクライナや欧米主要国は、親露派武装集団のロシア製地対空ミサイル「ブク」による攻撃だったとの見方を強めている。今月7日には、マレーシア機の撃墜現場から北西数十キロの地点で、親露派が政府軍の戦闘機ミグ29を撃墜。戦闘機への地対空攻撃は難度が高く、親露派が保有を否定したブクが使われた可能性が高いとみられる。
対するロシアは海外メディアに反論の声明文を送付。(1)マレーシア機の機首部分の大穴といった破損状況は戦闘機による攻撃の可能性が高い(2)親露派支配地域から地対空ミサイルが発射されたと米国は主張するが、上空の米衛星は弾道ミサイル探知用で対空ミサイル発射の記録は困難−−などとし、ウクライナ軍の攻撃と改めて示唆した。
犠牲者の身元確認作業はオランダで法医学専門家が進めており、14日時点で127人の身元が判明。完了までにはなお数カ月を要するという。
http://mainichi.jp/shimen/news/20140817ddm002030096000c.html
国際調査団、9月上旬に中間報告書公開
ウクライナ上空でマレーシア航空機が撃墜されてから17日で1カ月。事件の責任を問われているロシアと欧米との対立は深まる一方だ。
◇
【モスクワ=佐々木正明】撃墜事件で最も多い犠牲者を出したオランダが主導する国際調査団は、墜落原因に関する中間報告書を9月上旬に公開する予定であることを明らかにした。しかし、ウクライナ東部地域での戦闘激化で証拠品の収集が不十分に終わったことから調査作業は難航。同機の操縦士たちが交わした会話を記録したボイスレコーダーにも墜落原因を示す手がかりは少ないという。
国際調査団には、犠牲者を出したオランダやマレーシアなどに加え、米国、ロシア、ウクライナも参加し、オランダを拠点に活動。死亡した乗員乗客298人の身元確認作業も進められ、120人以上の身元が特定されたという。
中間報告書は、ボイスレコーダーの解析や事件当日の管制レーダーの記録、衛星写真による分析などをもとに作成される。操縦士らの会話記録は、報告書発表前に犠牲者を出した国々に提示されるという。
しかし、露紙コメルサントによると、調査筋はボイスレコーダーに記録されている情報はそれほど多くないと指摘。高度1万メートルを飛行中の突然の異変に「操縦士は状況を説明するゆとりがなかった」とされ、爆風と気圧の急激な変化で多くの乗員乗客が瞬時に気を失ったと推定されるという。
専門家は、2001年秋に黒海上空でロシア機がウクライナ軍の地対空ミサイルで撃墜された事件が調査の参考になると指摘。この時は、現場で収集された機体の残骸の分析結果が使用兵器の特定に役立った。
しかし、今回の事件ではドネツク州の墜落現場を支配する親ロシア派武装勢力により調査団の立ち入りが制限され、証拠収集作業が妨害された。機体の残骸を撮影した写真だけでは、使われた兵器さえ特定できない恐れがあるという。
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140816/erp14081621080005-n1.htm
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