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紅白で映し出された桑田の画面
東スポWeb 1月14日(水)7時16分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150114-00000004-tospoweb-ent
国民的人気ロックバンド「サザンオールスターズ」の桑田佳祐(58)が右翼系団体の猛反発を招いている。発端は昨年末に行った年越しライブでのパフォーマンス。桑田が昨年11月に受章した紫綬褒章をステージ上で、ファンを盛り上げるための“道具”として使用したり、日本国旗に「×」マークをつけた映像を流したことから、右翼系団体が「天皇陛下への侮辱行為だ!」と激怒。11日午後には東京・渋谷区にある所属事務所前に現れ、抗議運動に出たのだ。警察も出動した緊迫の現場を緊急リポートする――。
「ライブでの不敬な言動! サザン桑田は猛省せよ!」
横断幕にはそう書かれていた。所属事務所「アミューズ」前には約30人の男女が集結。それぞれが桑田に対し、シュプレヒコールを上げた。
問題視されたのは、昨年大みそかのNHK紅白歌合戦でも生中継されたサザンの年越しライブ(横浜アリーナ)だ。ここで桑田は紫綬褒章をジーパンのうしろポケットから無造作に取り出し、客席にアピール。ステージ上のMCでは「紫綬褒章をネットオークションに…」との爆弾発言まで飛び出した。
11月に都内で催された褒章伝達式を振り返った時には、明らかに天皇陛下と思われるモノマネも披露したという。
さらに「ピースとハイライト」を歌った際には、ステージ後方に×印がつけられた日本国旗や「中國領土 釣魚島」と書かれた映像が流れた。
これに激怒したのが、右翼系団体だ。
冒頭の横断幕を広げ、拡声器で「サザン桑田は出てきて釈明しろ!」「アミューズと桑田は国民に対して謝罪しろ!」と、約1時間にわたって声を張り上げた。
物々しい雰囲気に現場は騒然。やじ馬も続々と集まりだし、私服職員を含む警察官数人と警察車両も出動した。
今回の抗議運動を主宰した「牢人新聞社」主幹の渡邊昇氏(42)の言い分はこうだ。
「我々は表現・言論の自由を潰そうとしているわけではない。ただ、日本人としてやっていいことと悪いことがある。今回の桑田のパフォーマンスは天皇陛下に対する侮辱、国家の尊厳を踏みにじる行為だ。日本固有の領土である尖閣諸島を『中国領土』とした映像は国益を無視するもので、断じて見過ごすことはできない」
同氏は一連のパフォーマンスに至った経緯や事実関係の確認を求め、公開質問状をアミューズのポストに投函。5日以内に納得のいく回答がない場合は「再度、協議して今後の活動を決めていく」(渡邊氏)というが、現時点で桑田やアミューズから明確なリアクションはない。
その一方で、サザンのライブは過激なパフォーマンスがウリでもある。美女ダンサーに抱きついて腰をカクカク振ってみたり、客席に水をブチまけたり…。それらを引っくるめてサザンなのだ。
今回の年越しライブも会場の雰囲気は「いつもと変わらず大盛り上がりだった」(一般客の男性)。問題となった桑田の言動に対しても、客席からは笑いが巻き起こっていたという。「批判されている『ピースとハイライト』も一部で政治的と言われているが、もとは世界平和を願った曲。×印の日本国旗や『釣魚島』の映像は、中国との間で領土問題が存在し、解決の糸口すら見えないことを伝えたかっただけだと思う。つまり右翼的思想も左翼的思想もなく、問題提起をしたかっただけ。桑田一流のパフォーマンスですよ」とは音楽関係者。
しかし、それが全員に正しく伝わるとは限らない。ネット社会となったいま、動画は瞬時にアップされ、ライブの一部分を切り取ったものが出回るようになった。ツイッターなどで桑田の発言をリアルタイムで知ることもできるようになった。
桑田本人に悪意がないのは当然だが、一部分を切り取った画像を見た人が「桑田は反日だ」と思い込むことを止めることはできない。紫綬褒章を受章した当時、本紙は桑田が照れ隠しのために、勲章をライブの“小道具”に使用する可能性を報じた。それは「桑田ならやりかねない」ということだったが、今回ばかりはそのサジ加減を誤ってしまったようだ。
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