このように資本主義国家でも、官僚支配するビジネスに参加するにはコネと賄賂やゴマスリ，毒まんじゅうとが絶対必要である。すなわち談合・天下り・ピンハネは無くなることはない。社会主義政治体制は官僚支配なので、どんな開放政策にも認可権がつきまとう。そのため、自由経済システムそのものも腐敗堕落が避けられない。

個人は、国家や企業と互角でなく巨大なハンディキャプをもつ。そのため、近代国家ではストライキ権と選挙権と福祉制度を採用し、40 年ごとに改革して、資本主義制度の存続に成功してきた。だが、ライバルの社会主義国家が自壊すると改革を停滞させてしまったのである。今回は80年ぶりに政治・経済の大革新しないと古今未曽有の地獄絵図を体験します。

資本主義国家でも社会主義国家でも、国家と企業と個人は、それぞれ利己的な自衛思考と行動をするために、短所や矛盾の発生は避けられない。資本主義経済は、国家は企業に干渉しないことがベターとする思考と行動が多数派である。だが、他国との競争が不利になると、国家の協力的な干渉を強く要求する。

それは一個の生命組織は、一万分の一のサイズのレベル（分子・細胞・臓器・身体）ごとに、独立した利己的な防衛システムをもち、その集団も利己的自己防衛行動と思考をもつからである。

もし、個人と企業と国家の既得権が侵されると、抗争対立は避けられない。司法も同じ，それ以外の多くの時間、個人は、その所属する集団と同じ縄張りと考え利害は一体してると考える。特に霞が関や政府は争いや戦争や経済が混乱しても彼ら指導者は責任をとることは絶対に拒否する。そして他人に責任を押し付ける。

眼の前に事例がある

円高になると生産工場を海外移転。海外商品の輸入拡大。国内の雇用の悪化や中小企業の縮小倒産を避けようとせず、平気で行動する。個人は自衛手段として、給与が下がっても我慢し、家族や個人第一主義を捨て、企業第一主義に思考を切り換えた。

しかし、自分の工場が閉鎖され、企業が生き残ろうとすると、個人は企業が破滅する抗争でも避けない。その抗争が国体（政治や経済制度）を破壊転覆する影響ありと判断されると、国家権力と総資本が動員され、労働者は敗北が避けられない。

インフレ待望論者は、インフレを起こせば、国家や企業の赤字は、手品のように消えてなくなる。と同時に、利益のない低価格に悩む企業を助けられるという妄想を抑えることができない。

金融商品と原材料の値上がりを放置しながら、消費者の所得は増やさないまま、生産工場を海外に移転すれば、どうなるか？ その答えは、国内市場が縮小するため、消費者物価のインフレは発生することができない。そして、円安と株価のセイで３年半ごとの景気循環さえ見えなくなる。