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「特定秘密の保護に関する法律 説明資料」(「首相官邸HP」より)
官僚が行政情報の秘密指定量産で暴走 審査会設置されずチェックなし、メディアは捏造
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20150109-00010001-bjournal-bus_all
Business Journal 1月9日(金)6時0分配信
昨年12月10日に施行された特定秘密保護法に基づき、各省庁の官僚たちが次から次に、そしてやりたい放題に、国民に情報公開したくない行政情報の秘密指定を量産し始めている。同月26日に「特定秘密保護法に基づく18項目=約370件の秘密指定を行った」ことを発表した警察庁に限らず、他省庁も続々と秘密を増やし続けており、その作業は何のチェックもなされないまま進められている。
同法によると、政府が指定しようとする秘密の内容や理由などを報告して、その秘密が適切か否かを審査するための国会機関「情報監視審査会」を衆参両院に常設しなければならない。同審査会の設置は、同法の運用を国民が監視する上で最低限の抑制措置だ。
ところが同法施行以降も、1月5日現在、同審査会はいまだに設置されていない。チェック機関の審査なしに、官僚は秘密指定を量産しているわけだ。この状態を放置すれば、あるゆる行政事案が秘密指定の対象となる。
そもそも、行政機関の長が行う秘密指定は、政府が主張するように本当に「国益にかなう」ものか否か、国民には少なくともその「指定基準」を知る権利がある。
例えば、防衛上の軍備配置を国家機密にする必要性は多くの国民の納得を得られるかもしれないが、「ある軍用機を、いつ、どの国の、どの企業から、いくらで、誰の判断で購入しようとしているのか、または購入したのか」についてまで国民に対して秘密とされてしまえば、政治家と官僚と企業による不正や違法行為が横行する。それが蔓延しても、国民はその実態を知ることができないのだ。
●メディアの捏造横行
ある官僚OBは、TPP(環太平洋経済連携協定)をめぐる最近の全国紙報道を、こう批判する。
「TPP関連の報道が少ないですが、日米協議で甘利明TPP担当相が米USTR(通商代表部)のフロマン代表に激しい言葉を返したかのようなニュースが流れていましたよね。しかし、官僚からみたら疑わしい。大臣が本気でそういう態度を取ったとは思えないからです。両者がにらみ合うかのような写真を掲載した新聞もありますが、よく見ればわかるように、フロマン代表は笑顔を押し殺すような表情です。私の経験でいえば、密室の会議で米側が日本に対して怒る表情と態度は相当恐ろしいものです」
日米交渉の実態を国民が正しく認識するために必要な事情は伏せられたまま、あたかもTPPで日本政府が奮闘中であるかのような報道がなされる現実は、秘密保護法の施行で今後さらに増え続けるに違いない。
そして同じ兆候は、TPPのみならず在日米軍基地、原発再稼働、軍需産業振興でもじわじわと広がりつつある。
藤野光太郎/ジャーナリスト
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