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2014年12月28日 板垣 英憲(いたがき えいけん)「マスコミに出ない政治経済の裏話」
◆「捨てる神あれば、拾う神あり」とはよく言ったものだ。総選挙の結果、生活の党が、衆院議員2人、参院議員2人の計4人となり、政党助成金を受給できる「国会議員5人以上」という政党要件を充たすことができないのではないかと危ぶまれていたところ、間一髪で「5人」揃えた政党の資格を得ることができた。「滑り込みセーフ」となったのである。
「拾う神」となったのは、無所属の山本太郎参院議員(東京)である。「反原発」を掲げて参院選挙に立候補し、いわゆる「5円ハゲ」といわれる「円形脱毛症」にも悩まされながら、見事当選を果たして、「国政檀上」に駆け上がってきた硬骨漢である。本人は「永田町の野良犬が保護された」と謙遜しているけれど、「野良犬」どころか「拾う神」になったのであるから、立派なものだ。しかも、稀代の「選挙の神様」を拾ったところが、傑作だ。「原発ゼロ」を提唱してきた小沢一郎代表は、「拾う神」山本太郎に救われ、「一郎と太郎コンビ」が誕生した。
◆しかも、面白いのは「新しい党名」である。「生活の党と山本太郎となかまたち」と少々長ったらしいけれど、「なかまたち」が他にもいるという「余韻」を残しているのが、頼もしい。総務省に駆け込んで「党名変更」を行ったので、これで気持ちよく新年を迎えることができる。
これは見かけ上は、「数合わせ」のような感があるものの、そんなことは大した問題ではない。衆院には、無所属が10人、参院には「各派に属しない議員」がまだ3人計13人になる。世の中には「小が大を食う」と言葉があるように、「小なり」と雖も侮ってはならない。議決の際、「可否同数」になった場合、議長1人がどちらに投票するかで、勝負が決まることになっているからである。
かつて、中曽根康弘首相が1983年12月18日の総選挙で自民党がわずかに過半数を割ったとき、少数政党だった新自由クラブと連立し、辛うじて過半数を確保できて、政権を維持したことを思い出せば、「「小が大を食う」どころか、「助ける」ということがよく理解できる。あのとき、中曽根康弘首相は、各派閥の領袖を回って「浅学菲才の身で」と恥をかきながら、陳謝していた。ところが、わずか3年足らずで、衆参同日(ダブル)選挙を断行して、自民党を大圧勝させたことが、いまさらながらに思い出される。
◆小沢一郎代表は、ゴールデン・ファミリーズ・グループ、フリーメーソン・イルミナティから、「世界の指導者」として大きな期待を寄せられているうえに、米国「ジャパン・ハンドラーズ」が安倍晋三首相、与党自民党に命令しているという情報もある。国際的には、小沢一郎代表は「拾う神」に助けられようとしていることを見逃してはならない。
総選挙が終わった直後、小沢一郎代表は、無所属で当選した亀井静香元建設相の事務所を訪ねて、「生活の党入り」を要請した。だが、「数合わせなら断る」と一蹴されたという。亀井静香元建設相は、「捨てる神」だった。否「捨てる亀」だったようだ。今後「亀は、一郎には助けられない」ということでもある。
【参考引用】読売新聞YOMIURI ONLINEが12月27日午前8時34分、「『生活の党と山本太郎となかまたち』に党名変更」という見出しをつけて、以下のように配信した。
無所属の山本太郎参院議員が生活の党に入党した。これを踏まえ、同党は26日、政治資金規正法に基づき、『国会議員5人以上』の政党要件を満たしたとの届け出を総務相に提出するとともに、党の名称を『生活の党と山本太郎となかまたち』に変更した。党代表は小沢一郎衆院議員が引き続き務める。生活の党は、先の衆院選で惨敗した結果、所属する国会議員が4人(衆院2人、参院2人)となり、政党要件を失っていた。要件を満たしたことで政党交付金を受け取ることができるようになる」
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