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[写真]中込委員長から報告書を受け取る渡辺朝日新聞社長(左)=22日午後5時50分ごろ、都内(堀江正俊氏撮影)
朝日新聞が慰安婦報道をめぐる第三者委の報告書を公表
http://thepage.jp/detail/20141222-00000009-wordleaf
2014.12.22 18:00 THE PAGE
朝日新聞社は22日、自社の慰安婦報道をめぐる第三者委員会(委員長・中込秀樹元名古屋高裁長官、弁護士)の報告書を公開した。
第三者委では、太平洋戦争中、済州島において、吉田清治氏が、いわゆる慰安婦とする目的の下に多数の朝鮮人女性を強制連行したとする証言(吉田証言)を取り上げた、朝日新聞の1982年から1997年までの合計16本(2014年にすべて取り消し)の記事を作成した経緯などどを検証した。
【生中継】朝日新聞社の慰安婦報道・第三者委員会が結論を発表
http://thepage.jp/detail/20141219-00000013-wordleaf
■吉田清治氏の証言を報道したことについて
朝日新聞が、吉田証言を基にした報道を行ったことについて、第三者委は、吉田証言に関する各記事の前提となる取材経過を見ると、その取材方法は吉田氏の発言の聴取にとどまっており、客観的資料の確認がされたことはなかった」と指摘。
「吉田証言は戦時中の朝鮮における行動に関するものであり、取材時点で少なくとも35年以上が経過していたこと、裏付け調査が容易ではない分野のものであることからすると、吉田氏の言動に対応しての報道と見る余地のある1980年代の記事については、その時点では吉田氏の言動のみによって信用性判断を行ったとしてもやむを得ない面もある」としながらも、「そのような証言事実はあり得るとの先入観が存在し、裏付け調査を怠ったことに影響を与えたとすれば、テーマの重要性に鑑みると問題である」とした。
また、この種の記事は、「事件事故報道ほどの速報性は要求されないこと、裏付け調査がないまま相応の紙面を割いた記事が繰り返し紙面に掲載され、執筆者も複数にわたることを考え合わせると、後年の記事になればなるほど裏付け調査を怠ったことが問題であることを指摘せざるを得ない」と指摘した。
そして、「済州島へ取材に赴くなどの対応をとることもないまま、吉田証言の取扱いを減らすという消極的な対応に終始した。これは読者の信頼を裏切るものであり、ジャーナリズムのあり方として非難されるべきである」と批判した。
■軍が関与したとする報道について
1992年1月11日付記事について、「朝日新聞が報道するタイミングを調整したかどうかはともかく、首相訪韓の時期を意識し、慰安婦問題が政治課題となるよう企図したことは明らかである」とした。
この記事に対しては、「過去の朝日新聞の記事等と相まって、韓国や日本国内において慰安婦の強制連行に軍が関与していたのではないかというイメージを世論に植え付けたという趣旨の批判もあるが、記事には誤った事実が記載されておらず、記事自体に強制連行の事実が含まれているわけではないから、朝日新聞が本記事によって慰安婦の強制連行に軍
が関与していたという報道をしたかのように評価するのは適切でない」と指摘している。
もっとも、記事中の「『従軍慰安婦』の用語説明メモが不正確である点は、読者の誤解を招くものであった。用語説明メモは、当時は必ずしも慰安婦と挺身隊の区別が明確になされていなかったと解されることを考慮しても、まとめ方として正確性を欠く」と付け加えている。
■1997年特集と「強制性」報道について
1997年特集の紙面の核となるのは「強制性」の部分であり、朝日新聞は「『強制』の定義に関して、軍や官憲による狭義の『強制連行』に限定する議論を批判し、だまされて応募したり、慰安所にとどまることを物理的、心理的に強いられていたりした場合も強制があったといえるとしている」という。
そして、「現時点から評価すれば、1997年特集がその時点での慰安婦問題を総括してその後の議論の土台とするという意図のもとに作成されたのであれば、吉田証言に依拠して、徴募の場面において日本軍などが物理的な強制力により直接強制連行をしたといういわゆる『狭義の強制性』があったことを前提に作成された記事について、訂正又は取消しをすべきであったし、必要な謝罪もされるべきであった」と指摘した。
1997年特集は、いわゆる「広義の強制性」論の説明が主となっている。しかし、朝日新聞は当初から一貫して「広義の強制性」を問題としてきたとはいえない、と指摘し、「80年代以降、92年に吉田証言に対する信ぴょう性に疑問が呈されるまで、前記のような意味での『狭義の強制性』を大々的に、かつ率先して報道してきたのは、朝日新聞である。1997年の特集紙面が、『狭義の強制性』を大々的に報じてきたことについて認めることなく、『強制性』について『狭義の強制性』に限定する考え方を他人事のように批判し、河野談話に依拠して『広義の強制性』の存在を強調する論調は、議論のすりかえである」と批判した。
■2014年まで遅れた理由
吉田証言を基にした記事が訂正も取り消しもされないまま、2014年まで遅れたことについて、第三者委は第一の要因は「当事者意識の欠如である」と結論づけている。「あれは大阪社会部がやっていたことで、大阪社会部の記事を東京社会部が取り消すことはありえないなどと言う者もいるように、自分が関与していない記事については当事者意識が稀薄であったことである」というものだ。
そして、第2の要因は「資料などの明確な引き継ぎルールがなかった」ことだ。「「社会部の遊軍記者は各自が興味のある問題を追っている状態で、例えば『慰安婦担当』が代々いて、資料を引き継ぐというようなことはなく、デスク間でも明確な引き継ぎのルールがなかったことが挙げられる」としている。
第3の要因は、「訂正・取消しについて、社としての統一的な基準・考え方が定まっておらず、ルールが不明確だったこと」、第4の要因は、「社内で意思疎通が十分行われず、問題についての活発な議論が行われる風土が醸成されていなかったこと」としている。
■2014年8月の検証記事について
2014年の検証記事が作成された背景として、2014年2月中旬ころから、「政府による河野談話の見直しが行われることになった場合には、改めて朝日新聞の過去の報道姿勢も問われることになるとの危機感が高まり、本格的な検証を行わざるを得ないとの考えが社内において強まった」としている。また他の報道機関による批判や、読者の中にも不信感を抱く者が増えてきたことなどが上げられている。
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